【カブトクワガタ日記】第341回 最終決戦に選んだのは

背に腹は代えられず

 いよいよ、2勝目を目指すコーカマン記念大会の決勝も大詰めとなった。

 最強の女帝・リサを相手に先鋒戦を制し、

 「このままの勢いで、つぎも勝ててしまうのでは!?」

 と、半ばコーフン状態で2戦目に臨んだものの……!

 くっ……!! 見事なまでの返り討ちに……。

 リサの逆襲に遭って、1対1のイーブンになってしまったことを前回の記事で報告している。

 これで、お互いに後がなくなった。

 でも逆に言えば、ともに優勝に王手が掛かっている状態でもあるわけで、

 「よし!! まだ勝負は終わっていない!! 決勝はここからが本番なのだ!!!

 と、心を鼓舞する格好のシチュエーションとも言えた。

 そして……!

 先鋒戦を制している俺が、やっぱり圧倒的に有利だな……! というのも、リサが3戦目に使うムシは2戦目からの引継ぎになるので、強気(赤)のコーカサスオオカブト(突然変異種)と決まっているから。

 そう、手の内が丸見えなのだ。だったらこちらはさらに優位に持って行くために、性格勝負で強気に勝てる冷静(青)を出すのがセオリー……!! それだけで、相手の強さを30も削ることができるのだから!!!

 「よし!!ww もらったぁ!!! 冷静戦士のトッテオキを、ここで投入してやるぜ!!!」

 ってことで、大会用に事前に飯を食わせて強さMAXにしておいたムシをチェックしたんだけど……。

 こ、これが……(((( ;゚Д゚)))

 なんとも言えないメンツでさぁ……!!(((( ;゚Д゚)))

 俺が用意していた戦士とは……!

 ネプチューンオオカブト!!!

 ……は、調和(緑)なので性格勝負で負けてしまう。

 必殺のヘルクレスオオカブト・リッキーブルー!!!

 ……も、調和ってことで除外せざるを得ない((゚Д゚;))

 「じゃ、じゃあ!!!」

 ってんで別の方面に目を向けても……。

 アトラスオオカブトに……。

 コーカサスオオカブトという突然変異種コンビは、性格勝負で引き分けとなる強気のムシ……!

 さらに、我が軍の秘密兵器である、

 ロクロクビオトシブミも……じつは強気なので、性格勝負で優位に立つことはできないという……!!

 「え?? じゃあ、ウチの冷静ムシってどうなってんの??」

 と慌ててチェックしてみたところ、事前に給餌されていたのは……。

 先ほど負けたばかりで使うことができない、アクティオンゾウカブトしかいなかった!!!((゚Д゚;)) やっば!!! うち、冷静の強豪を育てるのが急務だったんじゃん!!! これじゃあ絶対に今後、冷静ムシ不足で壁にぶち当たるぞ!!!

 こんな体たらくだったので、最終的に頼ってしまったのは……!

 直近で作れたばかりの、SRコーカサスオオカブト突然変異種君!!! 性格勝負は引き分け、ともに突然変異種という、千日手が目に見えてる人選なんだけど……あとは目押しルーレットをがんばるしかない!! ま、耳押しができるようになったいま、どうにかなるだろう!!

 ってことで、次回決着!

大塚(おおつか) 角満(かどまん)
1971年9月17日生まれ。元週刊ファミ通副編集長、ファミ通コンテンツ企画編集部編集長。在職中からゲームエッセイを精力的に執筆する“サラリーマン作家”として活動し、2017年に独立。現在、ファミ通Appにて“大塚角満の熱血パズドラ部!”、ゲームエッセイブログ“角満GAMES”など複数の連載をこなしつつ、ゲームのシナリオや世界観設定も担当している。著書に『逆鱗日和』シリーズ、『熱血パズドラ部』シリーズ、『折れてたまるか!』シリーズなど多数。株式会社アクアミュール代表。

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