デュエマ妄想構築録 vol.68-4 ~相手ターンに奇襲!アトム・カウンター!!~

By まつがん

 さて、前回は皆さんにカードの能力を予想してもらったわけだが、まずは正解を発表することとしよう。

 それが、こちらのカードだ!

▲王道篇 第1弾「デーモン・オブ・ハイパームーン」収録、《カクラリコ》

 新たなメタクリーチャーだと……?

 《異端流し オニカマス》類似の踏み倒し制限であちらとは違って対戦相手に選ばれてしまうとはいえ、手札ではなく山札に返すというそのターン中の使いまわしを防ぐ効果と、バトルゾーンから離れたときに誘発する効果もあり、一概にどちらが優れているとは言えないだろう。

 さて、4月13日(土) に発売予定の王道篇第1弾「デーモン・オブ・ハイパームーン」に収録される新カード、《カクラリコ》。このカードを使ってどのようなデッキを組むべきか。

 新カードが出たときに考えるべきことは、「そのカードの登場により何が新しく可能になったのか」という点だ。

 もちろんすべての新カードがそうした唯一無二の要素を必ずしも持っているわけではない。また、持っていたとしてもまともなデッキにはならない場合もある。

 だが既存のカードプールではできなかったことをできるという時点で、ひとまずその点を生かしてデッキコンセプトにすることが可能なのだ。

 では、《カクラリコ》の唯一無二性はテキストや種族、マナコストなどのうちどの部分にあるのか。

 「水文明で2コストのメタクリーチャー」という部分は先ほども述べたとおり《異端流し オニカマス》という先客がいる。「2種8枚積む」というアイデアもあるが、メタクリーチャーをたくさん積んでできるのは大抵《「正義星帝」 <鬼羅.Star>》か水闇自然ジャオウガなので、面白みに欠ける。

 ならば、「除去されると1ドロー1ディスが走るメタクリ」という点ならどうだろうか?

 これなら確かに過去に例はない……とはいえ、言ってしまえばただの1ドロー1ディスが入るだけの《異端流し オニカマス》をどうデッキにするのか?と思われるかもしれない。

 だが、私は導き出したのだ。

 「除去されると1ドロー1ディスが走るメタクリ」が生かせる、新たなアーキタイプを。

▲戦国編 第2弾「戦国英雄伝」収録、《斬隠蒼頭龍バイケン》
▲聖拳編 第3弾「魔封魂の融合」収録、《緑神龍アーク・デラセルナ》

 カウンターデッキが組めるのでは???🤔🤔🤔

 かつて、「ヒャックメーカウンター」というデッキがあった。登場時に手札を捨てる《霊騎秘宝ヒャックメー》の効果で手札に抱えた《斬隠蒼頭龍バイケン》《緑神龍アーク・デラセルナ》などの「相手のターン中に捨てられる時」の効果を発動させるコンセプトだ。

 だがこのコンセプトには難点があった。《霊騎秘宝ヒャックメー》や《闘竜麗姫アントワネット》の効果発動タイミングが基本的に対戦相手に委ねられているため、対戦相手の準備が整うまでいつまで経っても手札を捨てさせてもらえないといった事態が平気で起こりうるのだ。

 そこで《カクラリコ》ならば、メタクリーチャーとして対戦相手の正常な動きを阻害できる上に、軽量のアタッカーとして早期に対戦相手にプレッシャーをかけられる。そして「うざいな」と思ってどけると《斬隠蒼頭龍バイケン》や《緑神龍アーク・デラセルナ》が降臨、というわけだ。

 あとは《カクラリコ》と近い効果のカードを集め、「ヒャックメーカウンター」のコンセプトを現代に蘇らせるだけだ。

▲アビス・レボリューション第4弾「竜皇神爆輝」収録、《イシカワ・ハンドシーカー/♪聞くだけで 才能バレる このチューン》
▲「弩闘×十王 超ファイナルウォーズ!!!」収録、《有象夢造》

 《イシカワ・ハンドシーカー/♪聞くだけで 才能バレる このチューン》は「メガ・ラスト・バースト」なので《カクラリコ》と違って公開領域への移動時限定なものの、軽量アタッカーでかつ殴り返されると相手ターン中に手札を捨てられる、実質2種類目の《カクラリコ》だ。

 さらに《有象夢造》を採用すれば、これ自体S・トリガーで《斬隠蒼頭龍バイケン》や《緑神龍アーク・デラセルナ》を捨てられる上に、《カクラリコ》《イシカワ・ハンドシーカー/♪聞くだけで 才能バレる このチューン》を再利用して何度も相手に嫌がらせをすることができる。

▲「ヒーローズ・ダークサイド・パック 闇のキリフダたち」収録、《完全神核トリノ・アトム》
▲アビス・レボリューション 第2弾「忍邪乱武」収録、《終止の時計 ザ・ミュート》

 ただこれだけだと結局手札を捨てるタイミングが相手に委ねられており能動的な動きのスケールが小さいところ、《完全神核トリノ・アトム》はわずか4マナで次のターンの《斬隠蒼頭龍バイケン》《緑神龍アーク・デラセルナ》の着地を約束してくれる新たなる《霊騎秘宝ヒャックメー》だ。

 《終止の時計 ザ・ミュート》も合わせて採用することで、相手の攻撃を止めながら確実に《完全神核トリノ・アトム》のターン終了時効果まで耐えることができる。トリガー時に自身で手札を捨てられる点も含め、このデッキにおいては《終末の時計 ザ・クロック》より明確に優れたカードとなるだろう。

▲「20周年超感謝メモリアルパック 究極の章 デュエキングMAX」収録、《流星のガイアッシュ・カイザー》
▲十王篇 第1弾「切札×鬼札 キングウォーズ!!!」収録、《大樹王 ギガンディダノス》

 とはいえ、現代デュエル・マスターズのデッキは《超神羅星アポロヌス・ドラゲリオン》くらい突き抜けたコンセプトでない限り、メインプランが妨害された場合のサブプランを用意できるのが強力なデッキの証だ。そこでまず《流星のガイアッシュ・カイザー》を採用することで、相手の《カクラリコ》除去からの踏み倒しプランに楔を打てる。

 さらに《大樹王 ギガンディダノス》をセットで入れておけば、《流星のガイアッシュ・カイザー》の軽減と合わせての「フシギバース」で急角度から勝利目前にまで持ち込める。能力はバニラなのに《斬隠蒼頭龍バイケン》より無駄に高い《緑神龍アーク・デラセルナ》のコストが輝く瞬間だ。

 というわけで、できあがったのがこちらの「アトム・カウンター」だ!

 『アトム・カウンター』

枚数
カード名
4 《カクラリコ》
4 《イシカワ・ハンドシーカー/♪聞くだけで 才能バレる このチューン》
4 《悪魔妖精ベラドンナ》
1 《一なる部隊 イワシン》
4 《終止の時計 ザ・ミュート》
2 《裏斬の取引 パルサー》
4 《完全神核トリノ・アトム》
3 《流星のガイアッシュ・カイザー》
4 《斬隠蒼頭龍バイケン》
4 《緑神龍アーク・デラセルナ》
2 《大樹王 ギガンディダノス》
4 《有象夢造》

 

 このデッキが実際にどんな動きをするのか気になる方は、以下の動画で確かめてみて欲しい。

 さて、いかがだっただろうか。

 《カクラリコ》が収録されている王道篇第1弾「デーモン・オブ・ハイパームーン」は、4月13日(土) に発売予定だ。

 また、コロコロコミック4月号ではデュエル・マスターズの原作コミックが読めるほか、デュエマに関する激アツな最新情報も色々と掲載されているので、ぜひとも手に取ってみていただきたい。

 ではまた次回!

ライター:まつがん
 
フリーライター。クソデッキビルダー。
論理的な発想でカード同士にシナジーを見出すのだが、途中で飛躍して明後日の方向に行くことを得意とする。
オリジナルデッキでメタゲームに風穴を開けるべく日夜チャレンジを続けている(が、上記のような理由で大体失敗する)。
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次回更新は3/15(金)更新!!