トッププレイヤー イカすガチ対談マッチ!!
【あとばる×うりえる 第1回】
「スプラトゥーン甲子園2023 オンライン大会 秋」を優勝した”趣味は散歩です。”から、リーダーのうりえる(おはようりえる)選手が対談に初登場!
今回の甲子園大会でも屈指の強豪が揃ったトーナメントを勝ち抜いた、趣味は散歩です。だが、実は事前の対抗戦練習ではほとんど勝ち越しができなかったそう!?
そんな状態からなぜ優勝することができたのか? その秘訣をたっぷりと聞いていこう。
【「スプラトゥーン甲子園2023」オンライン大会 秋 代表決定トーナメント】
うりえる選手の趣味は散歩です。が優勝した「オンライン大会 秋 代表決定トーナメント」の試合はこちらで視聴できるぞ。
あとばる
驚異的なエイム力を持つカリスマプレーヤー。「第2回スプラトゥーン甲子園」では、不利な状況から相手を次々と倒す神がかり的なプレーを連発し、優勝に大きく貢献。H3リールガンの名手としても知られ、彼の影響でH3リールガンを使い始めたプレーヤーも多いとか。おもな実績は「第2回スプラトゥーン甲子園」優勝、「第4回スプラトゥ-ン甲子園オンライン代表決定トーナメント」優勝など。チーム・よしもとゲーミング カラマリ所属。
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「第3回スプラトゥーン甲子園」で全国3位に輝くなど、昔からナワバリを極めてきたトッププレイヤーのひとり。『3』初の甲子園となった「スプラトゥーン甲子園2023」では、LACT-450をメインブキとして使用。超ハイレべルなチームが揃った「オインライン大会 秋 代表決定トーナメント」では、予選7位通過ながら予選1~3位のチームをすべて撃破する怒涛の快進撃を披露。見事に優勝を果たした。いまもっともノッている選手のひとりだけに、全国決勝大会でもそのプレイには注目だ。
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練習で負け続けたことが本番では逆にメリットになった!?
――「スプラトゥーン甲子園オンライン大会 秋」の優勝おめでとうございます。強豪チームが揃ったハイレベルな大会でしたが、改めて優勝してみていかがですか?
うりえる:ありがとうございます。優勝した直後は本当に実感がなくて、なんか夢みたいだなという感じだったんですけど、それまでの地区予選は全部落選していたので、これまでの練習が報われて本当によかったなという気持ちでした。
――大会前は対抗戦などもたくさんやられたと思いますが、手ごたえはどうだったのでしょうか。けっこう優勝も狙えるという感触はありました?
うりえる:いや、それが対抗戦だと自分たちは勝率が2割ぐらいしかなくて。チーム内の雰囲気もちょっとだけピリついたりもしていたんですよ。なので、本番前は不安の方が大きかったですね。
――そこから優勝まで持っていったのはすごいですね。
うりえる:たぶん、練習で負け続きだったのが逆によかったのかなと思っていて。本番で序盤とか中盤に相手に押されていても、自分たちにとってはそれがいつもと同じ展開なので、焦らず落ち着いて打開できたかなっていうのがあります。
――たとえ練習で勝てなくても、その経験はしっかり本番で活きたということなんですね。あとばる選手は、優勝した”趣味は散歩です。”というチームの戦いぶりをどう見ました?
あとばる:やっぱり全員がナワバリのことをちゃんと理解しているというのと、さっきの会話の中でうりえるさんも言っていましたけど、劣勢状態になってもみんな焦らないで、勝ちへの行動を取れているっていうのがすごく偉いなって感じましたね。とくに甲子園のような大きな大会だと、どうしても焦りが出ちゃいますし、普段の練習でできていることほど、本番だとできなくなったりするんですよ。
――なるほど。
あとばる:その点、趣味は散歩です。さんは、劣勢でもしっかり勝ちにつなげるための行動を全員が落ち着いて取れていたのが、基礎能力の高さというか、これまでの積み重ねの多さみたいなものを実感する内容でしたね。
――確かに終始、落ち着いて試合を進めている印象がありました。ちなみに今回、出場したチームでこれまで一度も練習などで対戦したことがないチームもあったんですか?
うりえる:今回はたぶん全チームとやったと思います。その中で、7ステージの対抗戦で自分たちが全敗とかもけっこうあって。
――どう勝てばいいんだろうというようなチームもあった?
うりえる:ありましたね。なので、僕としては優勝というのは、正直そこまで現実味がなかったのはあります。
あとばる:でも、あのチームの中で優勝するのは、まぐれでは無理ですからね。しっかりと実力があったからこそですよ。
――しかも、1本勝負ではなく2本先取ですからね。結局、うりえる選手たちは1本しか落としてないですもんね。これで全国大会でも優勝候補筆頭としてマークされる側になったのかなと思うんですけど。
うりえる:そうですね。代表になったからには、もちろん全国優勝もしっかり狙っていきたいです。
――あと今大会では、優勝後にラップを披露するという無茶ぶりもありました。これはチームの意気込みコメントをラップ調にしたことがきっかけでしたけど、そもそもラップにしたのはどなたの発案だったんですか?
うりえる:僕です(笑)。僕がリーダーだったので、チームコメントも僕が担当していたんですけど、ちょっと面白いことしたいなって出来心で……まさか自分に返ってくるとは予想もしていなくて(笑)。
――内容も全部うりえる選手が考えたんですか?
うりえる:そうですね。個人的にMCバトルを見るのに最近ハマっていて、それに影響を受けて。ふざけすぎたなぁと反省しています(笑)。
――じゃあ、実況の方に「優勝の感想をラップでお願いします」と振られたらもう自分がやるしかない。
うりえる:いや、それはそうです(笑)。
――ちなみに、全国でも同じラップ調のチームコメントにしようと考えています?
うりえる:まぁ予選であれだけやってしまったからには、「なにか考えないと」とは思っています(笑)。
――そういえば、甲子園では名前を「おはようりえる」にしていましたけど、これはなにか理由があったんですか?
うりえる:いや、普段「うりえる」で活動しているんですけど、ちょっとやっぱりありきたりの名前なので、少しでも見ている人に印象付けるために付け足しおこうみたいな。
――なるほど。これもチーム紹介と同じで人の心に引っかかるような、ちょっと面白い感じにしたかったと。
うりえる:そうですね。
――今回の”趣味は散歩です。”のメンバーとは、どのような経緯でチームを組むことになったんですか?
うりえる:ジムワイパーを持っていた”しっこくのゆうた”は、もともとオフラインの予選に向けてずっと一緒にチームを組んでいたメンバーで、他にも2人チームメイトがいたんですけど、その2人がオンラインの予選は用事があって出られないことになって。
「だったらオンライン大会は諦めようか」という話が出ていたんですけど、たまたま僕としっこくのゆうたがチーム練習のあとに「ちょっとまだナワバリやりたりないな」ということで、しっこくのゆうたの知り合いとして、ヌロワンヌとやまおとこと一緒に軽くナワバリ対抗戦することがあったんです。
それで、オンラインのイベントマッチが行われる5日前ぐらいに、「どうせならこのチームで出てみる?」という話になって、そこから本格的に練習していった感じですね。
――オフラインの大会とは別のメンバーでの参加だったんですね。ヌロワンヌ選手とやまおとこ選手とはこのチームで初めて一緒になった感じなんですか?
うりえる:そうですね。ヌロアンヌは別々のチームですけど、第3回の甲子園で一緒だったので知ってはいたんですけど、これまではあまり関わることがなくて。本当にしっこくのゆうたがこの3人をつなげてくれて、今のチームができたという感じですね。
――やまおとこ選手もこれまで甲子園は出場されていたんですか?
うりえる:いや。彼は今回が初めてですね。
――そうなんですね。めちゃくちゃ落ち着いてプレイしていて、うまかったですよね。準決勝3本目のユノハナ大渓谷とかバンバン相手を倒してましたし。
うりえる:あれは救われました。
――編成はLACT-450、ヒッセン・ヒュー、ジムワイパー、デュアルスイーパーカスタムが基本だったと思うんですけど、この編成にした狙いは?
うりえる:やっぱり、環境的にLACTとヒッセン・ヒューは欠かせないというところで、これが得意な僕とヌロアンヌが担当して、やまおとことしっこくのゆうたに関しては、それぞれやっぱりデュアルスイーパーとジムワイパーが一番得意で、それ以外はあまり持ち変えができない感じだったので。
攻撃スペシャルのカニタンクとかジェットパックも入れたくはあったんですけど、今の自分たちができる最大限の強みを生かした方が勝率も高いんじゃないかということで、この編成になりました。
――ゴンズイ地区とか「ここでカニタンクを出さないんだ」と思ったりしたんですけど、そういう理由もあったんですね。
うりえる:そうですね。それがやっぱり練習でもずっと苦戦した理由のひとつかなと思います。
――実際、ゴンズイ地区は練習だととくに苦手なステージだったそうですね。
うりえる:そうですね。どのステージも勝率はよくなかったんですけど、とくにゴンズイ地区はやっぱりカニタンクが必要なので苦しかったですね。
――やっぱりカニタンクに中央の橋に立たれて、ガンガン撃たれるとラインを下げざるを得なくなる?
うりえる:そうですね。それにマルチミサイルも合わせられて、一気に崩されるということが多かったです。
――その対策としては、どういうことを意識してプレイしていたんですか?
うりえる:やっぱりジムワイパーのショクワンダーが抜けて、たくさん塗るっていう使い方もできるんですけど、敵を見てキルを狙うだったり、カニタンクを壊すだったりっていう選択もあるので、そういう動きを他のチームより多めに狙うというのと、一番最後に相手がカニタンクを吐いてくるタイミングでしっかりとマルチミサイルを入れるというのは常に意識していました。
――あとばる選手にも聞きたいんですけど、ゴンズイ地区はやっぱりカニタンクがいると相当楽というか、勝ちパターンを確立しやすい感じなんですか?
あとばる:そうですね。カニタンクの役割って基本的には相手を近づけさせない時間を作るとか、あわよくばキルを狙うってところだと思うんですけど、ゴンズイ地区は上の橋の取り合いがマジで大事なので、そのやり取りをする上でやっぱりカニタンクっていうのがステージに刺さっていますね。
――このステージは、カニタンクを持つスプラマニューバーかシャープマーカーのどちらかを入れているチームが多いですもんね。
あとばる:やっぱりカニタンクがあるか、なしかではかなり試合の組み立て方が変わってきて、カニタンクがある方がその組み立てがすごく容易なので、カニタンクなしで対策するっていうのはけっこう厳しいというか、難しいことをやっているなとは思います。
――あとマルチミサイルの話もありましたけど、基本的にマルチミサイルは相手へのカウンターという意識で使っているんですか?
うりえる:状況に寄りけりなんですけど、基本的にはエナジースタンドと併用して、みんながドリンク状態になったときにミサイルを入れてラインを上げつつキルを狙うというのを意識しています。ただ、エナジースタンドが溜まる前に相手にすごくラインを上げられてしまいそうなときは、先に防衛として吐いたりすることもありますね。
――なるほど。
うりえる:それとは逆で、自分たちがエナジースタンドを使う前に味方が相手を落として人数有利がついたというような、「これはミサイルだけでラインを上げられるぞ」ってときは単体で吐いたりもします。そんな感じで、いろんな使い方をしていました。
――めちゃくちゃ考えた上で使っているんですね。そういうことはプレイを重ねていくと自然と分かってくるものですか?
うりえる:僕たちのチームはみんなずっとナワバリをやっていて個人の理解度が高いのもあると思うんですけど、一番はヌロワンヌがみんなに指示を出したり、全員に課題を与えてくれるので、それで理解がより深まったり、チームの意思疎通が取れたりしていた部分が大きいですね。
やっぱり、そこまでナワバリを詰められているチームがまだ少なかったからこそ、今回僕らがオンラインで勝ち上がれたのかなってのは思います。
・たとえ練習での勝率が悪くてもその経験は無駄にならない!
・マルチミサイルは状況に応じて撃つがことが重要!
・全国大会でもラップ調のコメントが登場するかにも注目!
次回も引き続きふたりの対談をお届け。大激戦となった各試合を振り返りつつ、勝利のポイントなどを聞いていくぞ。