By まつがん
さて、前回は皆さんにカードの能力を予想してもらったわけだが、まずは正解を発表することとしよう。
それが、こちらのカードだ!
スピードアタッカーを付与できるメクレイドだと……?
メクレイドはそのとき手札にないカードにもアクセスできる可能性があるとはいえ、普通に使うと「じゃあそれ引き強で手札から出してるのと何が違うねん」ともなりがちであった。だがそこにスピードアタッカー付与というボーナスが付くなら、《キリモミ・ヤマアラシ》+召喚を1枚でやっていることになるので、実質2枚分の働きをしてくれるということになるのだ。しかも付与先が全体なのも何気にありがたい。
さて、6月24日(土) に発売予定のアビス・レボリューション第2弾「忍邪乱武」に収録される新カード、《太陽との邂逅》。このカードを使ってどのようなデッキを組むべきか。
それを考えるにあたっては、「《太陽との邂逅》の登場によって既存のアーマード・メクレイド5の戦略にどのような変化があるか?」を考える必要がある。
アーマード・メクレイド5の戦略といえば、《ファイン・撃・ピヨッチ/「暴竜爵は不滅なり!」》と《ボルシャック・アークゼオス》による「連鎖」だ。
これまでは《「暴竜爵は不滅なり!》を唱えたとして、《ボルシャック・アークゼオス》にたどり着けるかどうかは運次第だった。計算はしていないが、期待値で言えば「《ボルシャック・アークゼオス》が0.5体出るかどうか」といったところが関の山だっただろう。
だが《太陽との邂逅》の登場は、そうした期待値を塗り替える可能性がある。
とはいえこれだけでは不十分だ。なぜなら、たとえ運よく《ボルシャック・アークゼオス》が2体出たところで別にゲームには勝利できないからである。
デュエマのデッキ作りにおいてあるカードAがコンボBの中核をなすことが判明した場合、最も重要なのはコンボBが勝利に対してどれだけ貢献するのかという点だ。
勝たないコンボのコンボパーツであっても仕方がない。その点からすると、《太陽との邂逅》が出たところで《ボルシャック・アークゼオス》だけだとアーマード・メクレイド5は別に勝てないことに変わりはないというのが最大のネックということになる。
ではこの問題を解決するにはどうすべきか?
一つの発想は、《ボルシャック・アークゼオス》以外のメクレイド先を用意するというものだ。
《太陽との邂逅》は、これまでと違ってメクレイド先にスピードアタッカーを付与できるという差別化点がある。ならばこれを生かして、攻撃時能力を持った5コスト以下のアーマードクリーチャーを新たなるフィニッシャーに抜擢できないか。
そう思った私は、5コストのアーマードで攻撃時能力を持ったクリーチャーを探すことにした。
そして、その結果。
昔のアーマード弱すぎだろ!!!😡😡😡
そう、あまりにカードパワーが違いすぎることによる心臓麻痺で憤死したのである。
かくなる上は《ボルシャック・アークゼオス》のメクレイドで《バジュラ・ザ・スター》を乗せるしかないか (※なお逆順でめくれるとブラジルまで響く台パン) ……そう思われた。
だが、ここで私は気がついたのだ。
「《太陽との邂逅》が入ったところで、《ボルシャック・アークゼオス》だけだとアーマード・メクレイド5は別に勝てない」……この問題を解決するのに、何も5コスト以下のアーマードが解答である必然性はないという事実に。
そう、《太陽との邂逅》が入る以前と入った以後で最も異なる点は何か。
それは呪文を唱える回数だ。
つまり。
メクレイド呪文を連鎖させたら《超宮兵 マノミ》や《次元の嵐 スコーラー》が出せるのでは???🤔🤔🤔
《太陽との邂逅》が加入すれば、デッキ内には最大12枚ものアーマード・メクレイド5が積めることになる。
ならば《太陽との邂逅》や《「暴竜爵は不滅なり!》は、単体で《超宮兵 マノミ》や《次元の嵐 スコーラー》のG・ゼロ条件を満たしうるカードとなるのだ。
とはいえ、もちろんこれだけだと途中でメクレイドが止まった場合にFXですべてを失った虚無の表情になってしまう。
そこで12枚のメクレイドに加えて《シンカゲリュウ・柳生・ドラゴン》まで入れておけば、メクレイドが止まってもアンタップしたマナから再度手札の《太陽との邂逅》や《「暴竜爵は不滅なり!》を唱えて連鎖を再スタートすることができる。
また、5マナから1マナ余らせて《「暴竜爵は不滅なり!》でスタートしたパターンでは、メクレイドの終着点を《クック・轟・ブルッチ》にすることで余った1マナからやはり手札の《太陽との邂逅》や《「暴竜爵は不滅なり!》を唱えてこちらも連鎖を再スタートさせることが可能だ。
しかしそれでも8枚のメクレイド呪文だけで《超宮兵 マノミ》はまだしも《次元の嵐 スコーラー》のG・ゼロ条件まで達成するのはなかなかに厳しい。そこで《シンクロ・チューン》を採用することで、並んだ《ボルシャック・アークゼオス》《シンカゲリュウ・柳生・ドラゴン》《クック・轟・ブルッチ》などから唱えて呪文回数を水増ししつつ《超宮兵 マノミ》《次元の嵐 スコーラー》にアクセスすることができるようになる。
……ちなみにここまでやってもメクレイドの連鎖がつながるかは結局完全に運次第なので、クソうるさい音とド派手な演出の機械に脳が焼かれた人種以外は手を出さない方が賢明であることはあらかじめ伝えておきたい。
というわけで、できあがったのがこちらの「メクレイド・スコーラー」だ!
『メクレイド・スコーラー』
2 | 《レーホウ・衛・デカッチ/「暴竜爵様のお出ましだッチ!」》 | 4 | 《ファイン・撃・ピヨッチ/「暴竜爵は不滅なり!」》 | 3 | 《クック・轟・ブルッチ》 | 4 | 《ボルシャック・アークゼオス》 | 4 | 《超宮兵 マノミ》 | 3 | 《シンカゲリュウ・柳生・ドラゴン》 | 4 | 《ボルシャック・ヒートドラゴン/ヒートブレス・チャージャー》 | 2 | 《ボルザード・スラッシャー/「愛ゆえに斬る!!」》 | 4 | 《R.S.F.K./オールイン・チャージャー》 | 3 | 《次元の嵐 スコーラー》 | 3 | 《シンクロ・チューン》 | 4 | 《太陽との邂逅》 |
このデッキが実際にどんな動きをするのか気になる方は、以下の動画で確かめてみて欲しい。
さて、いかがだっただろうか。
《太陽との邂逅》が収録されているアビス・レボリューション第2弾「忍邪乱武」は、6月24日(土) に発売予定だ。
また、コロコロコミック7月号ではデュエル・マスターズの原作コミックが読めるほか、デュエマに関する激アツな最新情報も色々と掲載されているので、ぜひとも手に取ってみていただきたい。
ではまた次回!
ライター:まつがん
フリーライター。クソデッキビルダー。
論理的な発想でカード同士にシナジーを見出すのだが、途中で飛躍して明後日の方向に行くことを得意とする。
オリジナルデッキでメタゲームに風穴を開けるべく日夜チャレンジを続けている(が、上記のような理由で大体失敗する)。