【スプラトゥーン】トッププレイヤー イカすガチ対談マッチ!! あとばる×つくよみが語る「スプラトゥーン甲子園2023 関東地区大会DAY1」~2~

トッププレイヤー イカすガチ対談マッチ!!
【あとばる×つくよみ 第2回】

前回に続き、「スプラトゥーン甲子園2023 関東地区大会DAY1」一般チーム部門の優勝チーム・心の怪盗のリーダー、つくよみ選手との対談をお届け!

今回は準決勝の試合を振り返りつつ、ショクワンダーを効果的に使うためのポイントなどを聞いていくぞ。

【「スプラトゥーン甲子園2023」関東地区大会 DAY1 メインステージ】
「スプラトゥーン甲子園」はナワバリバトルで日本一のチームを決める公式大会。全国5会場での地区大会とオンライン大会を勝ち上がった計12チームが全国決勝大会へ出場できる。つくよみ選手の心の怪盗が優勝した「関東地区大会DAY1」の試合は上の動画で視聴できるぞ。

あとばる
驚異的なエイム力を持つカリスマプレーヤー。「第2回スプラトゥーン甲子園」では、不利な状況から相手を次々と倒す神がかり的なプレーを連発し、優勝に大きく貢献。H3リールガンの名手としても知られ、彼の影響でH3リールガンを使い始めたプレーヤーも多いとか。おもな実績は「第2回スプラトゥーン甲子園」優勝、「第4回スプラトゥ-ン甲子園オンライン代表決定トーナメント」優勝など。チーム・よしもとゲーミング カラマリ所属。
Twitter:https://twitter.com/Atobaru_ika
YouTube:https://www.youtube.com/channel/UChczP5QLI27iCB-pEfz2eYA
OPENREC.tv:https://www.openrec.tv/user/atobaru_ika

つくよみ
高いレベルでジムワイパーを使いこなすトッププレイヤー。「スプラトゥーン甲子園2023関東地区大会DAY1」では、リーダーとしてチームを牽引。見事に優勝をつかみとった。視野の広さやエイム、状況判断などすべてがハイレベルだが、中でも相手との距離の取り方や生存能力に長け、一瞬のスキを突いて敵陣に切り込む動きも得意。とくにナワバリにおいては、非常に計算された立ち回りを見せ、最強クラスの実力者との呼び声も。全国決勝大会での活躍も楽しみな要注目選手のひとりだ。
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ラストのショクワンダーでの抜けは必ずしも強いわけではない!?

――つくよみ選手は関東地区大会DAY1を見事に優勝したわけですけど、甲子園の当日は緊張はしました?

つくよみ:ちょっとはあったんですけど、自分たちのチームはけっこうオフライン大会の経験が豊富だったのもあって、緊張はありつつも、程よい緊張のでいけたのかなって。

 

――全然、普段通りのプレイができないって感じではなかったんですね。

つくよみ:そうですね。特に俺ととーやは予選からノリノリでプレイできました。

 

――ちなみに、大会の試合前はチームメンバーのみなさんとはどんなお話をするんですか?

つくよみ:正直言うとけっこう自信があったので、みんなわりとリラックスしていて、普段通りのカジュアルな会話をしていた感じですね。あとは他のチームの試合を見たりして、「あの人、上手いね」みたいな話をしたりとか。

 

――ちなみにあとばる選手のカラマリの場合は、甲子園の試合前は、みなさんどんな感じで過ごしていたんですか?

あとばる:試合前は……各々みんな携帯いじってました(笑)。
つくよみ:そうなんですね(笑)。
あとばる:なので、特になにか話すとかはなくて。やっぱり、大会当日まできちゃうと、改めて作戦会議とかはあまりないというか。
つくよみ:うん。自分たちもそうでした。
あとばる:ですよね。もう、「やることやるだけ」みたいな。なので、各々リラックスできる状態で過ごしている感じですね。

 

▲『スプラトゥーン甲子園』は朝から試合が行われる大規模な大会。試合前の待ち時間をいかにリラックスして過ごすかも、実力を発揮するための大事なポイント
(「スプラトゥーン甲子園2023」関東地区大会 DAY1 メインステージより引用)

 

――ここからは甲子園の試合の内容について伺っていきたいんですけど、準決勝はあんにんどうふとの試合でした。かなり強いチームだったと思うのですが。

つくよみ:めちゃくちゃ強かったですね。

 

――そうですよね。準決勝は1本目を落としてしまいましたが、このときは焦りはなかったですか?

つくよみ:焦りはそんなになかったんですけど、2本目のステージがゴンズイ地区になって。それで、ゴンズイ地区は自分はジムワイパーではなく、ジェットスイーパーに持ち変えているんですね。

――確かにここは持ち替えてきましたね。

つくよみ:それがやっぱり自分の本来のメインブキじゃないっていうのもあって、「ジェットでも勝てると思うけど、本来のジムじゃないから大丈夫かな?」みたいな。それで不安な気持ちは、ちょっとありましたね。

 

――ゴンズイ地区でジェットスイーパーに持ち替えたのは、ジムワイパーだとちょっと厳しいステージということなんですか?

つくよみ:そうですね。自分たちの中で、ジムワイパーは基本的に敵陣に抜けて、塗り残しをして勝つというセオリーがあるんですけど、ゴンズイ地区は正面で見合いになった均衡状態のまま試合が進むことが多くて、敵陣に全然ショクワンダーでいけなくて、塗りが残せないんですよ。
 あと、ステージが縦長すぎてジムワイパーの射程じゃ足りないのもあって、より安定して勝つためにジェットを採用して中央を抑える力を強くして、みんなで抑えて勝つというのを意識して戦っていました。

 

▲ジェットスイーパーは長い射程が特徴。味方のサポートや相手への圧をかけるのが得意なブキだ。
(「スプラトゥーン甲子園2023」関東地区大会 DAY1 メインステージより引用)

 

――確かに縦長だと抜けると言っても難しいですもんね。

つくよみ:だいたいどのステージも2つは、最後にショクワンダーを吐くポジショというのを開拓していて、自分の中の最強ポジショニングというのがあるんですけど、ゴンズイ地区だけはそれが生み出せなくて。それもあって、ブキを持ち替えることにしたんです。

 

――ただ展開としては残り15秒ぐらいまでけっこう劣勢だったように見えました。

つくよみ:これは、わりと作戦通りというか。このステージは正直、残り15秒くらいまで押されていても、中央の橋の上が取れていたら、均衡状態には戻せるんですよ。そのためのジェットスイーパーというか、結局アメフラシとカニタンクで打開ができるので、見ている人からすると劣勢に思えたかもしれないですけど、自分たちは「まあ、大丈夫」って感じで落ち着いてはいましたね。

 

――そうだったんですね。それも含めてジェットスイーパーに持ち替えた上での作戦通りの動き。

つくよみ:そんな感じですね。

 

――このゴンズイ地区を勝利して、最後の3本目は海女美術大学でした。ここも、かなり際どい勝負になりましたね。

つくよみ:実は僕らのチームは海女美術大学が一番得意じゃなくて、しかも相手がジムワイパー、ジムワイパー、スクリュースロッシャー、シャープマーカーという、すごく中央を取る能力が強い編成で。前回「僕らのチームは残り10秒までに試合を決められるときつい」という話をしたんですけど、その展開に持っていかれてもおかしくない編成だったので、そういう点でもキツかったですね。

 

――3本目も残り10秒くらいでは、けっこう不利な状況でしたよね。

つくよみ:そうですね。ピンチはついてました。

 

――この試合は、最後にLACTが相手を落として敵陣に抜けたのが大きかったですね。

つくよみ:このシーンってLACTが相手を2枚落としてるんですよ。改めて、うちのLACTは最強だなって感じましたね。なので、ゴンズイ地区はけっこう予定通りの展開だったんですけど、海女美術大学はメンバーに助けられたかなって感じです。

 

▲1勝1敗で3本目にもつれこんだ準決勝はわずか2%差で、つくよみ選手の心の怪盗が勝利。決勝進出を果たした。
(「スプラトゥーン甲子園2023」関東地区大会 DAY1 メインステージより引用)

 

――ジムワイパーといえば最後のショクワンダーでの抜けが印象的ですが、この際のポイントはどんなことになりますか?

つくよみ:時間と場所と相手の立ち位置を見て、使うことが大事ですね。たとえば、海女美術大学は中央での対面が起こりやすくて、お互いに倒す・倒されるという感じになりやすいんです。
 なので、早い段階でショクワンダーで敵陣に抜けて塗っても、結局は復帰した相手に全部塗り返されるし、抜けている間は中央にいないことになるので人数不利を作り出すことになるんですよ。ショクワンダーでの抜けを狙うなら、そういう点も考えておく必要がありますね。特に海女美術大学のようなステージは中途半端に抜けるくらいなら、中央で対面に全振りしたほうがジムワイパーのメインの強さを出せていいかなとは思っています。
あとばる:関東地区大会DAY1の日は、たまたまよしもとゲーミングのスプラメンバー全員が集まっていたので、みんなで試合を見ていたんですけど「ラストのショクワンダーの抜けって博打だよな」みたいな話はしてましたね。もちろん強い場面もあるんですけど、やっぱり抜けている間に人数不利ができちゃうんで。

 

――確かにその間はひとり参戦してないような状態ですもんね。

あとばる:そうなんですよね。ショクワンダーの抜けって強くて華がある動きに見えるんですけど、そんなにプラスが出てるかと言われると難しいところですよね、あれ。
つくよみ:ひとりが暴走してショクワンダーをすると、味方に迷惑がかかるんですよね。俺らのチームはちゃんとそこも計算した上でみんなで合わせようとなっていて、ちゃんとどのステージもどの秒数でみたいなことを決めて、残り10秒は味方が耐えてくれる動きを練習してきたので、他のチームとは違うショクワンダーの抜けの動きができたのかなって思います。ショクワンダーで抜けている間に中央がやられたらしんどいですけど、中央の人たちが耐えてくれたらやっぱり強い動きになるので。

 

▲今大会ではラストでジムワイパーがショクワンダーで敵陣に抜けて塗りを残すという作戦が多く見られたが、同時に味方への負担が増すというリスクもあるため使いどころが重要になる。
(「スプラトゥーン甲子園2023」関東地区大会 DAY1 メインステージより引用)

 

――残り何秒でショクワンダーで抜けるというのは、チームとしてあらかじめ決めてあるんですか?

つくよみ:これはけっこう深い話でですね、いろんなステージで何秒とか決めてはあるんですけど、その理由も説明するとなると30分以上はかかっちゃう(笑)。

 

――ステージごとにそれぞれ「何秒で抜ける」という、しっかりとした理由があるんですね。

つくよみ:そうですね。基本的には残り10秒だとショクワンダーが塗って終わったあとの戻ってくる、空中にいる時間が無駄になるので、基本的には97秒あたりで吐く。

 

――ちょうど戻り切ったときにタイムアップだと無駄な時間が発生してしまうわけですね。

つくよみ:その時間は考えてやらないと、0.1%差で勝敗が決まることもありますから。

 

――確かに最後に1回縦振りで塗れたか、塗れないかで勝敗が変わることもありますからね。

つくよみ:ただ、こちらが待ち過ぎるのも弱いので、展開によっては残り20秒くらいで先に吐いて、相手をいったん敵陣に返して、ちょっと圧をかけるみたいな動きを取り入れてるステージもあります。なので、一概に何秒とは言えないんですよ。

 

――なるほど。味方の方も「この展開だったら20秒でいくのもあるな」とわかった上でプレイしてるってことなんですね。

つくよみ:そうですね。あとは俺に合わせてくれてると思ってます。うちのメンバーは周りを見る能力が高いので、そこは信頼して自分の行動をとって、それで味方の立ち回りにも変化が生まれますし、そうした連携は去年からずっと練習してきたので自信がありますね。

 

【今回のまとめ】
・ゴンズイ地区はジムワイパーには厳しいステージ
・ラストのショクワンダーでの抜けはしっかり考えて行わないと弱い

 

次回もふたりの対談をお届け。激闘となった決勝戦の試合を振り返るぞ!

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次回は5/26(金)ごろ更新!!