ZweiLanceのDMゼミナール vol.9 ~黄金戦略!!デュエキングMAX2022編~

By ZweiLance

 コロコロオンライン読者の皆さん、ごきげんよう。「最強の二本槍」ことZweiLance (ツヴァイランス) だ。

 さて今回のDMゼミでは、先日発売した「黄金戦略!!デュエキングMAX2022」の注目カードを以下の3つのようなカテゴリに分けて、その理由と一緒に解説していきたいと思う。

1. 事前評価通りの活躍を見せているカード3選
2. 事前評価では話題になったものの、実際に使ってみると案外難しかったり、今後に期待といったカード3選
3. 事前評価ではそこまでだったものの、いざ発売されるととんでもない活躍を見せたカード3選

 また、本パックは直近に発売した「レジェンドスーパーデッキ 龍覇爆炎」とも非常に相性の良いカードが多く、その点にも触れてお話できたらと思う。

 それでは早速、本題に入っていこう!

事前評価通りその1:《超神星DOOM・ドラゲリオン》


▲「黄金戦略!!デュエキングMAX 2022」収録、《超神星DOOM・ドラゲリオン》

 1枚目は《超神星DOOM・ドラゲリオン》

 同弾で再録された《黒神龍エンド・オブ・ザ・ワールド》との即勝利コンボで、瞬く間に大会での入賞を繰り返した。

▲「黄金戦略!!デュエキングMAX 2022」収録、《黒神龍エンド・オブ・ザ・ワールド》

 《一なる部隊 イワシン》と組み合わせ、デッキを1枚まで減らした状態で《超神星DOOM・ドラゲリオン》を召喚。

 その後は「メテオバーン」で《一なる部隊 イワシン》を墓地に落とし、《水上第九院 シャコガイル》を復活させる。山札を回復する効果を発動する前に、《一なる部隊 イワシン》のドロー効果が発動し、EX-WIN達成だ。

 《黒神龍エンド・オブ・ザ・ワールド》が「闇」の「7コスト」ということで、《天命龍装 ホーリーエンド / ナウ・オア・ネバー》や《闇王ゼーロ》など、各種強力な踏み倒し呪文との相性が非常に良く、現代の目まぐるしい環境にも引けを取らないスピードで、環境にも大きなインパクトを与えることとなった。

事前評価通りその2:《覇帝なき侵略 レッドゾーンF》


▲「黄金戦略!!デュエキングMAX 2022」収録、《覇帝なき侵略 レッドゾーンF》

 2枚目は《覇帝なき侵略 レッドゾーンF》

 これまでのバイクデッキでは考えられない2段階のシールドブレイクを可能にし、現代の受けとして最も信頼されている「G・ストライク」に対する耐性も非常に高い。

 それこそ《轟く侵略 レッドゾーン》などと組み合わせて普通にバイクに特化しても良いのだが、これまでも猛威を振るっていた《超神羅星アポロヌス・ドラゲリオン》のデッキへの採用が特に印象的だった。

▲「20周年超感謝メモリアルパック 究極の章 デュエキングMAX」収録、《超神羅星アポロヌス・ドラゲリオン》
▲「キングマスタースタートデッキ アバクの鬼レクスターズ」収録、《オンソク童子 <ターボ.鬼>》

 というのも、これまで《超神羅星アポロヌス・ドラゲリオン》のデッキは、貴重な2コストコマンドである《オンソク童子 <ターボ.鬼>》を、あまりコマンドとして上手く運用できていなかった。

 どうせ《超神羅星アポロヌス・ドラゲリオン》で全てブレイクするのだから、わざわざ小分けにして攻撃する意味が薄かったのだ。

 しかし《覇帝なき侵略 レッドゾーンF》の奇襲性をもってすれば、もはや《超神羅星アポロヌス・ドラゲリオン》に頼らずとも相手のシールドを全てブレイクすることが可能であり、《異端流し オニカマス》のような対策クリーチャーが仕事をする前に駆け抜けることも難しくはない。

 自身が《超神羅星アポロヌス・ドラゲリオン》のコンボパーツでもありながら、単体でも活躍するアタッカーである点は、高く評価できるポイントだろう。

事前評価通りその3:《キユリのASMラジオ》


▲「黄金戦略!!デュエキングMAX 2022」収録、《キユリのASMラジオ》

 そして3枚目は《キユリのASMラジオ》

 言わずもがな、無から3コストのクリーチャーを2体呼び出すのは、コストパフォーマンス的にぶっ飛んでいる。

 それこそ明らかに3コスト適正ではない《天災 デドダム》なんかが2体も捲れた日には、ゲームが終わるレベルのアドバンテージ差がついてしまうだろう。

▲「黄金戦略!!デュエキングMAX 2022」収録、《天災 デドダム》

 特に水闇自然を軸とした《闇王ゼーロ》のデッキや《CRYMAX ジャオウガ》のデッキに採用されており、今後も「3コスト」というキーワードに反応して強化され続けていく超危険カードだ。説明不要に強い。とても。

今後に期待その1:《龍素記号wD サイクルペディア》


▲「黄金戦略!!デュエキングMAX 2022」収録、《龍素記号wD サイクルペディア》

 続いて「事前評価では話題になったものの、実際に使ってみると案外難しかったり、今後に期待といったカード3選」を紹介する。

 1枚目は《龍素記号wD サイクルペディア》

 スペック自体は最強クラスなのだが、このカードの抱える課題は環境的な向かい風や、デッキ構築の難しさにあると言える。

 まずこのカードのポテンシャルを最大限に引き出すためには、2ターン目のマナ加速から4コストの強力な呪文を使い、5コストのこのカードからゲームを組み立てる必要がある。

▲王来MAX 最終弾「切札! マスターCRYMAX!!」収録、《若き大長老 アプル》
▲「黄金戦略!!デュエキングMAX 2022」収録、《闘争類拳嘩目 ステゴロ・カイザー/お清めシャラップ》

 しかし現環境は墓地利用に対するヘイトが物凄く、《若き大長老 アプル》や《闘争類拳嘩目 ステゴロ・カイザー/お清めシャラップ》が台頭していることから、満足にその流れを組むことがやや難しい。

 さらに《龍素記号wD サイクルペディア》やコンボとなる強力な呪文を引けていない展開まで考えると、本来のポテンシャルを引き出せないことが多い、という印象が強かった。

 このポテンシャルを最大限生かすのはもしかしたら今ではないのかもしれないが、来るべきタイミングで真価を発揮するだろう。

今後に期待その2:《地龍仙ロマネアース/仙なる大地》


▲「黄金戦略!!デュエキングMAX 2022」収録、《地龍仙ロマネアース/仙なる大地》

 2枚目は《地龍仙ロマネアース/仙なる大地》

 「ロマネ」や「大地」といったかつての超強力殿堂カードの名前を冠するだけあってかなり凶悪、かと思いきや、これまでの反省を生かして (?) なのか、ちゃんとズルし過ぎないように調整されている1枚だ。

 というのも8コストというのは、普通に使おうとすると絶妙にワンテンポ遅くなりがちなラインで、《ヘブンズ・ゲート》や《闇王ゼーロ》、《蒼狼の王妃 イザナミテラス》など、どのデッキも何かしらズルい動きをして踏み倒すことで、現代のゲームスピードに食らいつている。

 下面の呪文もやや条件が難しく、最速で使おうとすると、どうしても優秀なコストが《ボルシャック・栄光・ルピア》などに限られてしまい、運用がやや難しい。

 したがって、もう一押しズルできるパーツが揃ってくると、今後化ける可能性が高いと見ている。

今後に期待その3:《ボルベルグ・龍覇 ・ドラゴン》


▲「黄金戦略!!デュエキングMAX 2022」収録、《ボルベルグ・龍覇 ・ドラゴン》

 そして3枚目は《ボルベルグ・龍覇 ・ドラゴン》

 効果はド派手。新規収録された様々なクロスギアを踏み倒し、一気にワンショットを決める。

 ただ、シンプルにコストが重く、《流星のガイアッシュ・カイザー》などでサポートしてあげないとなかなか環境での運用は難しかった。

 しかし《流星のガイアッシュ・カイザー》を組み合わせるとなると、《最終龍覇 ロージア》などに超次元の枠を譲りたくなるし、よりコンパクトに構築できる《勝利龍装 クラッシュ”覇道”》がライバル筆頭として挙げられてしまう……。

▲「レジェンドスーパーデッキ 龍覇爆炎」収録、《炎龍覇 グレンアイラ/「助けて!モルト!!」》

 そんなタイミングで朗報があり、龍覇爆炎にて収録される《炎龍覇 グレンアイラ/「助けて!モルト!!」》でなんと最速3ターン目に踏み倒せるようになった。

 この記事が公開されている時点で既に皆さんのお手元にあると思うが、このカードとのコンボで一気に化け、龍覇爆炎発売からが本領と言えるカードだろう。

予想外の大活躍その1:《「無月」の頂 $スザーク$》


▲「黄金戦略!!デュエキングMAX 2022」収録、《「無月」の頂 $スザーク$》

 最後に「事前評価ではそこまでだったものの、いざ発売されるととんでもない活躍を見せたカード3選」を紹介していこう。

 1枚目は《「無月」の頂 $スザーク$》

 水魔導具に革命を起こしたと言っても過言ではないレベルで、全国的に大活躍を見せているのがこのカード。

 正直筆者は「結局メラヴォルガルが正義なんじゃないの?」と発売前まで思っていたが、いざ使ってみると、主に以下3つのポイントで高く評価することができた。

1. 「無月の門・絶」でもはや《卍 新世壊 卍》に依存しないゲームメイク
2. 初の「T・ブレイカー」による打点調整
3. 登場時と常在能力による圧倒的な手札補充

 これまでどうしても《卍 新世壊 卍》を引かなければゲームを決められなかった水魔導具だったが、無限に蘇る《「無月」の頂 $スザーク$》と《ガル・ラガンザーク》で相手にプレッシャーをかけ続ければ、それだけで完封できてしまう相手も少なくはない。

 《月下卍壊 ガ・リュミーズ 卍》から踏み倒すことでしか機能しなかった《凶鬼卍号 メラヴォルガル》とは異なり、「無月の門・絶」で召喚することが容易な点からも、コンボデッキからある種コントロールデッキのような進化を遂げたと言える。

▲「20周年超感謝メモリアルパック 魂の章 名場面BEST」収録、《神の試練》

 また、山札を掘り進める速度と《神の試練》の相性も抜群だ。

予想外の大活躍その2:《「正義全帝」》


▲「黄金戦略!!デュエキングMAX 2022」収録、《「正義全帝」》

 2枚目は《「正義全帝」》

 一見するとギャラクシールド専用カードで、「ギャラクシールドでしか使い道ないじゃん!」と頭を抱えていたところ、ギャラクシールドが強くなり過ぎることでその問題が解決 (?) してしまった。

▲十王篇 第2弾「爆皇×爆誕 ダイナボルト!!!」収録、《護天!銀河MAX》

 まず《護天!銀河MAX》から貼り付けるだけで3ドロー、つまり《サイバー・ブレイン》級のアドバンテージで、さらにこの《「正義全帝」》がブレイクされずに場に出てこようものなら、たちまちゲームが終わるレベルでシールドを仕込まれてしまう。

 《「絶対の楯騎士」》や2枚目以降の《「正義全帝」》、《「雷光の聖騎士」》など、もはや対処不能というレベルの鉄壁要塞に加え、大量の手札を獲得することが可能だ。

 あとは《神の試練》あたりで好き放題ゲームを終わらせれば良く、マナ加速を採用した光水自然のギャラクシールドデッキなどが、早速結果を残し始めている。専用で十分過ぎる、非常に強力な1枚。

予想外の大活躍その3:《龍覇陣 グレン・エントリー》


▲「黄金戦略!!デュエキングMAX 2022」収録、《龍覇陣 グレン・エントリー》

 そして3枚目は《龍覇陣 グレン・エントリー》

 こちらのカードも《ボルベルグ・龍覇 ・ドラゴン》同様、龍覇爆炎の新カードと合わせて更に評価が跳ね上がるであろう1枚となっている。

 これまでゲームを決定付けるレベルで8コスト以下のドラグナーとなると、ドラゴンに関して言えば《超戦龍覇 モルトNEXT》と《最終龍覇 グレンモルト》の2種類くらいで、どうしても踏み倒し先の少なさが気になっていた。

▲「レジェンドスーパーデッキ 龍覇爆炎」収録、《爆炎龍覇 モルトSAGA》

 しかしそこに《爆炎龍覇 モルトSAGA》が加わったことで、強力な踏み倒し先が一気に3種類になり、デッキとしての安定感が爆発的に上がったのだ。

 ドラグハートを装備する前にバトルする点だけ注意が必要だが、《覇闘将龍剣 ガイオウバーン》や《邪帝斧 ボアロアックス》を装備することで、さらに追加の除去を行うこともできる。防御面、攻撃面ともにとんでもない強化を得たと言えるだろう。


 以上、それぞれのカテゴリ別で「黄金戦略!!デュエキングMAX2022」の注目カードを紹介してみたが、何か新しい発見はあっただろうか?

 実際に使ってみて、使われてみての評価をベースにしているので、参考になれば幸いだ。

 とはいえ発売からまだ日は浅く、筆者のまだ知らない使い方も続々と登場していくだろうから、楽しみにしていきたい。

 本記事の内容をより詳しく、デュエチューブのメンバーと講義形式でお送りする動画が公開されているので、合わせてチェックしてみて欲しい!

 それではまた次回のDMゼミでお会いしよう!


ZweiLance:
デュエル・マスターズの超強豪プレイヤーにして、YouTubeの「ZweiLance Channel」でデュエル・マスターズに関するコンテンツを主に配信するYouTuber。『モルトNEXT』『デ・スザーク』『アナカラーデッドダムド』『オカルトアンダケイン』などの名手として知られ、競技デュエマにかける情熱は誰よりも熱い。主な戦績はグランプリ-7th3位入賞、日本一決定戦2018トップ8入賞、日本一決定戦2019出場権をDMPランキング上位枠で獲得など。
 
YouTube「ZweiLance Channel」:
https://www.youtube.com/channel/UCgo6OjaW8C8kghG0SHwMsJA

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