By ZweiLance
皆さんごきげんよう、ZweiLance (ツヴァイランス) だ。
さていよいよ王来MAXも最終章、ジョー君の旅路も終わりを迎えようとしている。
今回はそんな王来MAXの締め括り、切札!マスターCRYMAX!!について、注目カードを解説していく。
今回はランキング形式を用いて、ZweiLanceの激推しカードを紹介する中で、具体的な使用例や強さの理由を解説していきたいと思う。
それでは早速見ていこう!
第5位:《星空に浮かぶニンギョ》
まずは2コスト対策クリーチャーサイクルから1枚。
このカードを推薦する根拠には、過去環境で類似カードが活躍した事例がある。
かつて火自然モルトNEXTデッキ全盛期に活躍した《DG ~裁キノ刻~》。
これはライバルである光自然メタリカデッキにおける、ある意味で最強の初動だった。
何故なら《メンデルスゾーン》や《フェアリーの火の子祭》といった必須級の初動を完全に無効化でき、事実上の追加ターンを2~3ターン獲得することによって、モルトNEXT特有のパワーを完封。
そしてこの構造は、現アドバンス環境における4cドラグナーや4cガイアッシュ覇道などの《メンデルスゾーン》や《ボルシャック・栄光・ルピア》などにも共通している。
一言で言うと「分かっていたとて何もできない」類の対策カードがこの《星空に浮かぶニンギョ》や《DG ~裁キノ刻~》だ。
もちろん他の対策カードたちも十分強力だし、特に《飛ベル津バサ「曲通風」》は既に数多くのデッキで活躍している。しかし、そのカードをプレイされている間に何も動けないかと言われると、そうでもないのが他の対策カードたちの特徴だ。
加えて、何気ないスレイヤーとG・ストライクも、カウンターや受け札として明確な役割を持つことができ、将来性も考えてこの《星空に浮かぶニンギョ》を推薦しよう。
第4位:《MAX-Gジョラゴン》
主人公にして表紙を飾る目玉KGM。ライバルの《CRYMAX ジャオウガ》とは真逆で、単体で完結しておらず、仲間との組み合わせ次第で如何様にもなるデザインだ。
ジョーカーズ軸で組むとなると、《ジョギラスタ・ザ・ジョニー》や《切札ジョー&ジョラゴン ー自由の物語ー》と組み合わせ、盤面をコントロールするのが基本的な使い方になるだろう。
しかしこのカードの使い方はそればかりではない。
レクスターズの力も借りられる点に注目した結果、新弾のこのカードとの組み合わせで、とんでもない相性を見せてくれた。
《自然の四君子 ガイアハザード》。
ビートダウン相手には、「攻撃先を誘導する能力」+「怒涛の超パワー」+「召喚制限」と、3重の要求を与えつつ、一度耐えた後は《MAX-Gジョラゴン》で別のクリーチャーの力を次々に継承。その後《自然の四君子 ガイアハザード》素出しを目指し完全ロック、という流れを簡単に作ることが可能だ。
当然コントロール系の対面に対しても強力な抑止力となるので、《MAX-Gジョラゴン》と《自然の四君子 ガイアハザード》の組み合わせは今後も鉄板となりそうだ。こちらも同弾に収録されているので、ぜひ合わせて使ってみて欲しい。
ちなみに双極篇原作でもガイアハザードとジョーカーズが共闘する描写があるが、その様子がカード化されたとも受け取れる。非常に熱いコンボとなっており、なんと20thレアは感動のキャラクター仕様だ。
第3位:《バイケンの海幻》
タマシードからは《バイケンの海幻》がイチオシだ。
このカードはまさにタマシード版の《Dの博才 サイバーダイス・ベガス》。
主要なカードとの組み合わせをいくつか紹介しよう。
《切札勝太&カツキング ー熱血の物語ー》の場合。
「手札補充」+「盤面処理」に加え、ブロッカーにもなるので実質2面除去。「革命0」ではパワー15000にも。
《流星のガイアッシュ・カイザー》の場合。
《我我我ガイアール・ブランド》などをそもそも攻撃できなくさせ、手札補充しながら確実にターンを獲得。
《蒼狼の王妃 イザナミテラス》の場合。
《エンペラー・キリコ》や《甲型龍帝式 キリコ³》を出して、そのままコンボに突入。
などなど、《Dの博才 サイバーダイス・ベガス》の場合の呪文1枚では干渉しきれなかった決定的なアクションができるのはもちろんのこと、4コストでプレイできるからこそ間に合うゲームも多い。それこそ《フェアリー・Re:ライフ》や《地龍神の魔陣》などからスムーズに繋がるのは相当な強みだ。
継続的な手札補充としても見れるので、ロングゲームでのわずかなアドバンテージ差も、このカードが穴埋めしてくれることになるだろう。
”堅実”に強い。範囲も広く、今後の対応する新カードにも目を光らせながら、長い目で見ていく必要がありそうだ。
第2位:《CRYMAX ジャオウガ》
第3位の”堅実”とは打って変わって、ハッキリ言って”馬鹿”だ。※当然褒めている
「《熱き侵略 レッドゾーンZ》2体と《SSS級天災 デッドダムド》と《復讐 ブラックサイコ》を混ぜたらこうなりました」と言わんばかりの超スペック。
まずは攻めとしての側面だが、極端な話《天災 デドダム》を2連打してこのカードをプレイするだけで、ほとんどS・トリガーやG・ストライクのリスクを負わずにゲームに勝つことができる。
“受け札を焼却し”つつ、“カウンター札を叩き落し”つつ、“ブロッカーを破壊し”て殴る。
続いて受けとしての側面。
劣勢時にこのカードをプレイすると、先程の超スペック侵略4連撃を殴り返しとして使うことになるわけだが、
“次のターンに勝つ未来を見据え”つつ、“後続のアタッカーを叩き落し”つつ、“既にいるアタッカーを破壊し”て殴り返す。
このように、あまりにも雑過ぎる強さがあり、闇入りのデッキで中盤のアドバンテージに困ったら「とりあえずジャオウガ入れてみるか」と言えるレベルだろう。
種族に「コマンド」や「ドラゴン」がないのも、むしろ良かったと思えてしまうくらいにスペックを持て余したハイパーカードだ。単純な性能で言えば、個人的に最も評価が高い。
第1位:《七王無き宮殿》
「強いカードに多色が多い」
「環境に多色カードが多い」
確かにこれらは事実だが、このカードに潜む強さというのは、それだけで片づけられるものではない。ここでは“本当に強い対策カード”についてお話していこう。
対策カードと言っても色々あって、例えば《とこしえの超人》を例にすると「出されたら除去を当てよう」という”事後”の対策で対応できる。
もちろん事前に除去を抱えておく必要はあるのだが、そこまで大きな要求ではないだろう。
ではこの《七王無き宮殿》を対策しようとした場合どうなるか。
対策の”質”が全く異なってくる。
こちらは《とこしえの超人》とは真逆で“事前”に対策を打つ必要がある。
ただしやることは簡単で、多色カードを積極的にマナに埋めていくということだ。
”多色カードを積極的にマナに埋めていく”
……お気付きだろうか?違和感を覚えた読者は鋭い。
そう、この手の対策カードは、入っているであろうという事実、存在自体が対策になっているのだ。
つまり実際にそのカードをプレイされるかどうかに問わず、対策しようと思うとプレイングを大きく歪められ、不本意なものにしないといけない。
では完全に割り切るか?いや、そうすると被弾したときに目も当てられない。
……と、存在自体が相手を揺さぶり、実際に飛んで来たらそれはそれで少なくとも1~2枚は手札を奪われることになるし、どう転んでも採用した側が有利なのだ。
カードゲームで上達していく上では「テキストにないテキストを読む」という視点が必要になる。
それはつまり、そのカードを使った時点で得られるアドバンテージ以上の、そのカードがゲーム全体に与える影響を評価する必要がある、ということに他ならない。
そういう意味で、この手のカードが最も”恐ろしい”のだ。文句なしの第1位だろう。
この他にも色々と紹介したいカードはあるのだが、特にZweiLance激推しなこれらの5種、その強さが少しでも伝わり、興味を持っていただけたのなら幸いだ。
デュエチューブでは、同様のテーマでより面白おかしく講義形式でお送りしているので、そちらもあわせてチェックして欲しい!
それではまた次回のDMゼミでお会いしよう。
ZweiLance:
デュエル・マスターズの超強豪プレイヤーにして、YouTubeの「ZweiLance Channel」でデュエル・マスターズに関するコンテンツを主に配信するYouTuber。『モルトNEXT』『デ・スザーク』『アナカラーデッドダムド』『オカルトアンダケイン』などの名手として知られ、競技デュエマにかける情熱は誰よりも熱い。主な戦績はグランプリ-7th3位入賞、日本一決定戦2018トップ8入賞、日本一決定戦2019出場権をDMPランキング上位枠で獲得など。
YouTube「ZweiLance Channel」:
https://www.youtube.com/channel/UCgo6OjaW8C8kghG0SHwMsJA
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