次代のおもしろさを追求し、まだ見たことがないような新しいまんがとホビーをお届けする『別冊コロコロコミックSpecial』最新10月号は8月30日(月)発売!
10月号では、大人気企画・読者参加型のまんが賞レース「ミラコログランプリ夏」を開催! 新作まんが15作品を一挙公開し、なんと読者投票で票数が多かった上位2作品は月刊コロコロコミックにデビュー!! 未来のコロコロを楽しくする作品をキミが決めるのだ!!
今回のまんが賞レース開催に寄せて、ミラコロ発の大人気まんが『ブラックチャンネル』の作者・きさいちさとし先生への特別インタビューを敢行!
ブラックが生まれたキッカケやコロコロ連載へつながった際の思い出など、ここだけでしか読めない秘話をたっぷりお届けするぞ!!
キャラクターと共に成長した作品
最初にコロコロ編集部から「ミラコロ」というものについて話があったときに、どのような印象を持たれましたか?
第1回目のミラコロの時は、実は僕はずっと別コロコンペで落選を続けていた状態だったので「上位10作品ほどが掲載というとにかく雑誌に載れる大チャンス」というところが魅力的でした。別コロの読み切り枠が狭き門だったので、「ここしかない!」と当時の担当編集さんと共に気合入れましたね。
きさいちさとし先生
ちょっと話はそれますが、ミラコロ発売後に、同じ号に掲載した先生方と新年会で作品についていろいろ話ができたのが良い印象に残ってます。それも含めて、お祭り感、特別感がありました。
きさいちさとし先生
「ブラック」というキャラクターが生まれたきっかけと、そのキャラでミラコロに向けてどの様な準備を進めましたか?
名前やビジュアルよりも先に「なりたい職業1位であるYouTuberのまんがを描こう」というのがありました。そこからスタートして、紆余曲折の末にブラックができました。
きさいちさとし先生
じつは、当時はまだもうちょっとキャラデザを考えたい、途中だけどもう時間がないからこの状態で……!というデザインがミラコロに載ったブラックです。締め切りがもっと後だったら、見た目が今と変わっていた可能性があります。準備として、モチーフである「YouTubeを研究する」というのもあって、時間が足りなかった感があります。
きさいちさとし先生
読み切り版『ブラックチャンネル』が完成したときの手応えはどの様な感触でしたか?
じつはちょっと不安でした。というのも、セリフがどうしても多くなってしまったりと、ちょっとした問題点があちこちにあって、「これで1位が取れるのか……」と、最後まで納得はできませんでした。
きさいちさとし先生
第1回のミラコロの時は、結果的に1位の作品(『キャッシュ』)が今のようなコロコロ看板まんがになるとは想像していませんでした。しかし第2回のこのブラック制作時には、明確にキャッシュが目標になっていたので、どうしても1位が取りたかったのです。
きさいちさとし先生
読み切り版「ブラックチャンネル」で先生ご自身が一番自信を持ってアピールしたかったところはどこですか?
ブラックが「悪魔ですが、なにか?」と言ってるコマです。序盤と終盤にでてきますが、両方です。これはコミックス1巻の表紙にもなっています。ミラコロ版ブラック制作時はとくに考えていなかったのですが、今思えば、投稿時代から悪役を描くのが好きだったので、ノリノリでこのような表情が描けたのかもしれません。
きさいちさとし先生
『ブラックチャンネル』の読み切りがミラコロに掲載されたあと、先生ご自身に直接の読者からの反応はありしましたか?
ミラコロ掲載時のブラック宛のファンレターは1、2通頂いて、とてもうれしかったです。いまでも大切にとってあります。
きさいちさとし先生
それと先述しましたが、同じミラコロに掲載した先生同士で、新年会や次世代WHFなどで、ミラコロまんが談義をするのがとても勉強にもなり、楽しい時間でもありました。やはり1年に1回の(当時は)雑誌内での一大イベントなんだと実感する機会でした。早くみんなが集まりやすい世の中に戻るとよいなぁと思います……。
きさいちさとし先生
読み切りから連載へ、作品が成長して行く過程は先生の中でどの様な思い出になっていますか?
ミラコロの掲載時のブラックは今と絵がちょっと違うんです。2話、3話の月刊読みきり、連載開始の4話と、ブラックの顔がどんどん描き慣れていく感じが、成長していく過程だと思いました。
きさいちさとし先生
というのも、そのときそのときは全力で描いているつもりでしたので、今になって振り返ると、キャラクターも一緒に成長している感があります。コミックスの1巻で、その絵の見比べができるので、ぜひ買って確かめてみてください。
きさいちさとし先生
思い出という点で記憶をたどると、新宿の喫茶店で担当編集さんと打ち合わせをしたことが、なぜだか強く残っています。それと同時に連想するのは、良いアイデアが全然出せず、担当さんを悩ませてしまった日々が申し訳なく、それでも親身に打ち合わせをしてくださる事に、改めて感謝しています。
きさいちさとし先生
人生で一番のガッツポーズをした日
連載が決まったときのお気持ちは、いかがでしたでしょうか?
電話で報告を受けたのですが、あまり騒がなかった気がします。でも心の中では大喜びしていました。本当に嬉しかったんです。
きさいちさとし先生
まんが家を目指してから何年もかかって、時には遠回りや的外れな行動をしてきて、犠牲にしてきたものもいっぱいあったし、周りの人に心配や迷惑をかけ続けてきて、その末に、やっとたどりついたステージなので、めちゃくちゃ嬉しかったです。
きさいちさとし先生
担当さんとの会話が終わって電話を切ったあとに、部屋でひとりでガッツポーズをしたと思います。人生で一番のガッツポーズだったような気がします。連載もそうですが、僕は「オリジナル作品の単行本」にすごく憧れがあって、やっとそこまでいけるぞ!と思いました。
きさいちさとし先生
それまで(単行本が出るまで)に交通事故や病気には絶対かからないぞ!とも思いました(笑)。僕の人生は今まで、うれしいことがあった直後にガッカリすることがよくあるので、あんまり喜びのアピールはしないようにガマンしました。
きさいちさとし先生
読み切り版と連載版で、「ここだけは変えずに大事にしたポイント」がありましたら、ぜひ教えてください。
特にないような気がします。強いていうなら、ブラックの何を考えているのかわからない不気味さでしょうか。これはべつに、特に気をつけているというわけでもありません。
きさいちさとし先生
ちなみに最近は、ブラックがいつも楽しそうにしていてほしい、と思うようになった気がします。もしくは自分が気付いていないだけで、そういうポイントがあるかもしれないので、気付いたら教えてほしいです。コミックス1巻でミラコロ版と連載版が収録されていて読み比べができるので、ぜひ買ってください
きさいちさとし先生
「読み切り版の時に妄想ベースで考えていた設定が、後々の連載版のこんなところに活きた!」というところがありましたら、ぜひ教えてください。
特にないと思います。ミラコロ当時は読み切り1回で終わると思っていたので、32ページを作るのに精いっぱいでした。もちろんいろんな設定やアイデアを出してたと思いますが、連載版につながったというものは、無いような気がします。
きさいちさとし先生
ですが、キャラクターをしっかり作りこむという点で、妄想だけどこうだったらおもしろいな、みたいな裏設定的アイデアを出すのは大事なことだと思うので、やっていたほうが絶対的によいと思います。
きさいちさとし先生
連載中のこれからのお話しで、注目してもらいたいところを、ぜひお聞かせください。
「ブラック」という主人公がいるなら「ホワイト」というライバルは出るだろうなぁと、漠然と考えていました。いよいよそんなキャラが登場するので、チェックしてください!
きさいちさとし先生
ミラコロ時代からの「ブラックチャンネル」ファンに向けて一言お願いします。
ブラック掲載のミラコロ発売時は名古屋での次世代WHFで、ファンミーティングがあったんです。その時に一緒に絵を描いたりまんがの話をしてくれたみんなのことを思い出しました。「みんな元気~っ!?」おでかけしやすい世の中になったらまた名古屋ドームに行きたいです。
きさいちさとし先生
ブラックはYouTubeで初めて知ってまんがを読んでくれている読者の方も多いと聞きます。今月号から読んでくれた初めましての方も、みなさん、ブラックの活躍を頑張って描くので、読んでください、お願いします!
きさいちさとし先生
ちなみにですが、コミックスの1巻のカバーが、すごくカッコいいんです。デザイナーの方がブラックにピッタリなデザインをしてくださったので、ぜひ見て下さい。あと、コミックスには月刊コロコロ未掲載のおまけページをいっぱい描いています。
きさいちさとし先生
そしてこれからも、どんどん設定画やラフ、裏話など、おまけページを描いていこうと考えているので、コミックスもよろしくお願いいたします! plott様のYouTubeブラックチャンネルも、まんがとはちょっと違ったブラックが楽しめますので、両方合わせてよろしくお願いします!
きさいちさとし先生
今回の「ミラコログランプリ夏」に参戦する新作まんが15作品は、こちらのページで大紹介! ぜひチェックを!!
商品概要
『ブラックチャンネル 2』
■作者:きさいちさとし
■定価:499円(税込)
■発売日:2021年6月28日
■判型:新書判
商品概要
『別冊コロコロコミックSpecial 10月号 「ミラコログランプリ 夏」』
■発売日:2021年8月30日(月)ごろ■特別定価:850円(税込)