完全新規のPvPを実装予定!
Blizzard Entertainmentが誇る世界的人気のアクションRPG『ディアブロ』シリーズ。現在、ナンバリング最新作の『ディアブロ IV』、名作『II』のリマスター版となる『ディアブロ II リザレクテッド』、そして初のモバイル用アプリである『ディアブロ イモータル』が開発中で、コロコロオンラインでも精力的にその動向を追い掛けているんだけど……!!
なんとここにきて、『ディアブロ イモータル』で大きな動きが!!?
日本でのクローズドアルファテストの実施や、
『ディアブロ イモータル』のエンドコンテンツとなる“闘争の円環”などについて記事にしたが、
ここでは開発現場で陣頭指揮とるゲームディレクターのワイアット・チェン氏と、プリンシパル・ゲームデザイナーのスコット・シコフ氏に日本メディア合同でのインタビューを敢行。クローズドアルファテストと新コンテンツについて、存分に語ってもらった。
(※インタビューは4月30日にオンラインで実施されました)
ワイアット・チェン:皆様、本日はインタビューに参加していただきありがとうございます。現在、オーストラリアサーバーで既にクローズドアルファが実施されておりますが、それに関して、「なぜオーストラリアサーバーなのか?」という質問をよく受けます。
そこで、本日はいいニュースがあります。
じつは日本サーバーにおいても、5月17日の週からテストができるよう、現在調整中なんです。もちろん、最終仕様ではありませんが、ボイスも、テキストもローカライズされておりますので、日本語で楽しむことができます。
『ディアブロ』に関しては、以前から日本のファンの方にはすごく興味を持っていただけているので、皆様の反応や感想を楽しみにしております。
--オーストラリアサーバーでのクローズドアルファテストに参加させてもらっていますが、プレイしてみて、思っていた以上におもしろいのと同時に、ポップな作りになっている印象を受けました。川下りをした先にステージがあったり、便利なオートナビが付いていたり、非常に合理的な作りになっている気がします。これはモバイルで作るにあたり、意識したことなのでしょうか?
ワイアット:ゲームデザインに関しては特段、新しいプレイヤーやハードコアプレイヤーにだけフォーカスする……ということはしていません。どちらかと言うと、両方のプレイヤーにしっかり楽しんでいただけるようなゲームデザインをモットーにしています。Blizzardのゲームで言いますと……たとえば『World of Warcraft(ワールド オブ ウォークラフト)』や『ハースストーン』がそういう作りになっていると思いますけど、『ディアブロ イモータル』に関しても、本日解説させていただいた“闘争の円環”に、そういった色が出ているんじゃないかと考えています。
--エンドコンテンツは、PvP要素が濃くなっている印象でした。そこでPvEとPvPで戦闘において、スキルのバランス調整などはどのようにされるのでしょうか?
スコット:ゲームデザインをする上で重要になるのが、プレイヤーが新しいスキルを覚えたとき、そのスキルの使い方は一定でありたい……ということ。例えば、ダッシュして敵に攻撃してスタンを獲る……というスキルは、PvPでもPvEでも同じような効果になるよう注意しているんです。ただし、PvPとPvEのときには、スキルはいっしょだとしても効果時間や強さのバランスは調整すべきと考えています。というのも、モンスターに対して5秒間のスタンを与えるスキルがあった場合、これをそのままPvPに持って来てしまうと、とんでもなく長い時間になってしまう。そういった調整は続けていく予定です。
--宝物庫にある財宝や装備は、どういったものなのでしょうか? またシャドウが襲撃に成功した場合、シャドウは宝物庫にアクセスできるのですか?
スコット:アイテムは……かなりいいものが入っています。ふつうにプレイしていてもドロップするものになっていますが、宝物庫に入っている確率のほうがかなり高くなります。これは、イモータルが死守した中身がいいものじゃないと、やっていても気持ちがよくないよな……ということで、なるべく強力なものを入れるように心がけています。
そしてシャドウに関しては、まったく同じものが手に入りますよ。というのも、シャドウは相当な苦労をして宝物庫を攻略しなければいけないので、その苦労が報われる形にしたいのです。
また追加のシステム説明になりますが、イモータルたちは宝物庫を死守するわけですけど、その中身に関して最大3個のリクエストが出せるようになっています。1週間守り切れば、それも手に入れることができるわけです。
--そのリクエストというのは、例えば装備が欲しい、ジェムが欲しいっていうアイテム種別ができるのか、あるいはピンポイントでユニークのこれが欲しいとか、設定することができるのですか?
スコット:特定のアイテムをリクエストすることができます。
--シャドウ側も、事前に中身がなんなのかがわかっているのでしょうか?
スコット:いえ、シャドウは中身を知ることはできません。ただ、先ほども申し上げた通り中に入っているのは高確率でいいものなので、挑戦して損はないと思いますよ。レイドが成功した場合、ふつうの宝箱と同様に開けて見るので、それまで中身がなんなのかはわからないようになっています。
--では、PvPで持ち込むプレイヤーのギアは、PvEと共通したものなのでしょうか? それともPvE専用のギアが別にあるのでしょうか?
スコット:アイテムに関しては、PvPでもPvEでもまったく同じものが使えます。ゲームをプレイして手に入れた強力なアイテムに持ち込み制限がある……となると非常に残念ですので、そうはしたくないなと。
--開発者の思いとしては、PvPの闘争の円環に積極的に参加してほしいという気持ちが強いのでしょうか? というのも、日本にはソロで遊んでいるプレイヤーがたくさんいるんですけど、そういう人はPvEのヘンクアリをメインを目標にするといいんですかね?
ワイアット:ひとりで遊ばれる場合は、メインクエストのストーリーラインがそれにもっともふさわしいんじゃないかと思います。またヘンクアリに関しては、ソロでプレイしても問題ありうませんし、むしろそっちの方が挑戦性があるんじゃないかなと思います。
ただ『ディアブロ イモータル』に関しては、“モバイルで遊べるMMOを作りたい”が開発コンセプトになりますので、人と人とのつながりをフィーチャーした、大掛かりなコンテンツを用意したいと考えているんです。
ちなみに、追加の情報ですけど、シャドウに関しては必ずどこかのギルドに属さなければならない……なんていう縛りはありません。
ちょっと寂しんですが、シングルプレイヤーでシャドウになることもできます。こういったプレイヤーに関しては、自分がどれだけ強いのかを証明するという、シャドウ特有のコンテンツを用意しています。
--最初のイモータルのメンバーは、どうやって決まるのでしょうか?
スコット:サーバーがスタートした時点での最初のイモータルは、NPCになります。このサイクルは短いものを想定していて、3週間くらいになるんじゃないかな、と。やっぱりイモータルには、“人”になってほしいですから。以降のサイクルの長さは、1ヵ月~3ヵ月の間で考えているので、そこに関してもクローズドアルファテストで反応を見てみたいなと思っています。
--闘争の円環の構想は、ゲーム開発初期のころからあったのですか?
ワイアット:いえ、最初からつなげて考えていたわけではありません。ソーシャルなコンテンツをどう遊んでもらうのかを考えたときに、このゲームシステムが浮かんだという感じになります。
“イモータル”という単語はいろいろな意味を持っていまして、チームメンバーに対しても、自分が思い描いてるイモータルのイメージと違ったりしたんです。
もうひとつ、イモータルとつけた理由として、ディアブロの存在があります。ディアブロは、殺すことができない。ある意味、イモータルということになりますので、その名を付けたゲームを長い間遊んでもらいたい……という思いを込めました。
--タイトルコールの時点でこのシステムが全部かたまっていたわけじゃなくて、開発を進めるうちにイモータルという名前がしっくり馴染んできた、と。
ワイアット:はい、そういうことになります。
--例えばイモータルになったプレイヤーがイモータルから抜けるってことはできるんでしょうか? と言うのも、イモータルの有力プレイヤーがそこから抜けて、仲のいいシャドウと討伐に動く……なんていう展開も想像できるのですが、システム的な制限はあるのでしょうか?
スコット:イモータルに関しては、自分からやめることは可能です。イモータルをやめて冒険者になったり、シャドウに戻ったりすることもできます。
もうひとつ、情報としては、イモータルのリーダーやオフィサーの上位の人になった場合、アクティブでないイモータルのメンバーを投票でイモータルから蹴り出すことが可能です。なので、つねにサーバー上の500人のイモータルは、アクティブで最強のメンバーにすることができます。
インタビューの最後に、おふたりからこんなコメントが。
スコット:今回のクローズドアルファテストの中身……とくに闘争の円環ですが、本当にいろいろなコンテンツが入っています。日本でのテストが始まりましたら、ぜひここにたどりついて、自分でプレイして確かめてほしいと思っています。
我々としても、日本のプレイヤーも楽しめるものを作っていると思っているので、日本のファンの皆さん、さまざまな声を聞かせてください。よろしくお願いします。
ワイアット:『ディアブロ III』のコンソール版が日本で発売されたときのことを、いまでもよく覚えています。開発メンバーで、飛び上がって喜んだんです。日本語へのローカライズが決まったときも、本当にうれしかった。
今回、『ディアブロ イモータル』の日本語版の開発も同時に進み、同じタイミングでローンチできることも至上の喜びです。世界の
ファンと同じタイミングで日本のファンにも遊んでいただき、意見を聞かせてもらえることが本当に楽しみです。
『ディアブロ イモータル』公式サイト:https://diabloimmortal.com/ja-jp/
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