子ども向けバラエティ番組『おはスタ』のメインMCである“はなちゃん”こと花江夏樹さんが、10月2日に番組を卒業……! はなちゃん、今までありがとう!
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『おはスタ』MCはなちゃん(花江夏樹さん)が10月2日を持って番組を卒業。来週からは「はなちゃん卒業SP」や新MC発表など多彩な企画がスタート! |
コロコロオンラインでは、はなちゃんの卒業を記念してロングインタビューを敢行!
おはスタのMCとして活躍した5年間の思い出はもちろん、就任前の気持ちや、これからのおはスタについても余すところなく語ってくれたぞ。
はなちゃんの、番組への愛や家族への愛が節々に感じられるインタビューとなっているので必読!!
プロフィール概要
花江夏樹(はなちゃん)
もはや小学生の朝の顔!
「鬼滅の刃」竈門炭治郎役をはじめ、様々な作品で活躍する声優。
2015年4月に木曜レギュラー「ハナマル」としておはスタデビュー。
2016年4月より、番組MCとして小学生の朝の顔に。
この度、声優として、表現者として、そして父として、新しい挑戦へと向かうため、6年にわたり出演したおはスタを卒業。
レジェンドMC“やまちゃん”の
後を継ぐというプレッシャー
――今から5年前、おはスタのMCに就任することが決まったときのエピソードをお聞かせください。
花江夏樹さん(はなちゃん):最初はやっぱり、「山寺さん※の代わりはできない」という話をしましたね。山寺さん(やまちゃん)がずっとMCをしているのを子どものときからずっと観ていたし、木曜日レギュラーのハナマルとして出演するようになってからも、MCの“やまちゃん”が周りを見て回してくれているからこそ、安心して楽しんでいられたという側面がありました。
※編集部注:“やまちゃん”こと山寺宏一さんは花江さんの前に19年間MCを務めていたレジェンド級のMC。
だから、MCのお話をいただいたときに、山寺さん本人にも「(MCは)できないと思うんですけど……」という相談をしまして。僕は悲観的だったんですけど、やまちゃんが「花江がいいんだ」と言ってくださって……。「本業は声優なのだから、MCをやってみて“できなかったら辞める”、“楽しくできたら続ける”くらいの気持ちでやってみたらいいじゃん」という風に言って励ましていただけました。
それから「もしおはスタのMCを断ったとして、他の人がMCをしているのをテレビで見たら、花江はくやしいんじゃないか?」と尋ねられて、ハッとしました。確かにそうだよなと。だから、苦手意識はあったけど「やってみようかな」と気持ちが前向きになりました。そして、自分で決心してMCになりました。
――実際、やってみてどうでしたか。
花江:楽しかったです。おはスタは帯番組※ということもあってスタッフのファミリー感が本当に強く、番組をみんなで作って盛り上げようという雰囲気がありました。回を重ねるごとにみんなのことを知り、仲良くなっていくにつれて、楽しさがより大きくなっていきました。
※毎週月曜~金曜7:05~7:30の時間で放送する「おはスタ」のように、複数曜日の同じ時間に放送する番組のことを、“帯番組”と呼ぶぞ!
――ファミリー感とは、声優のお仕事で感じるものとはまた違った形でしたか。
花江:そうですね。中学生のおはガールから、芸人さんとか、そして僕みたいな声優といったバラバラな職種の人たちが混ざり合って作られているので、全然違う感覚だと思いますね。
――ありがとうございます。山寺さんの後を継いでMCに就任して、先ほどおっしゃられていたように、相当なプレッシャーがあったと思います。その重圧はどのように乗り越えていったのでしょうか。
花江:それはもう、番組のみなさんに支えていただいたからですね。僕はずっとプレッシャーを感じていたのですけど、みんなにも当然プレッシャーがある中で番組を作ってくれていて。頑張って盛り上げようとするみんなの姿を見ていたら、「じゃあ僕も頑張らなきゃ」という気持ちで乗り越えることができました。
――ファミリーで乗り越えていったと。ちなみに、今回卒業される際には山寺さんにはどういったご報告をなさったのでしょうか。
花江:山寺さんには、お電話で報告しました。本当は直接会いたかったのですが、コロナのご時世なので……。正直、内心では辞めることに対して反対されるかなと思いつつ、「子どもが生まれるので辞めます」と伝えたのですが、山寺さんもなんとなく(卒業することが)わかっていたらしく、逆に「よく続いた方だ」と労う言葉も掛けていただけました。さらには、「そもそも、自分がMCをやっていた頃とは声優の活動の幅が違うから、自分が20年近くやったことに対する負い目は感じなくていいし、花江は花江だから。」という風にも言っていただけたので、よかったと安心しました。山寺さんはカッコいいなと。
はなちゃんにとっての
“おはスタ”とは
――次の質問です。イチ視聴者だった頃と、MCに就任してから。そして、卒業が決まった今現在に至るまでの、おはスタに対して抱く思いの変遷をたどっていきたいと思います。それぞれどのような気持ちでおはスタを捉えているのでしょう。
花江:僕が小学生のころは普通に毎日おはスタを見ていたので、当たり前にそこにある番組でした。朝、学校行く前におはスタを見ている時間、新しいおもちゃやアニメを知っていけるのが好きで、いろいろな面白いコーナーも好きで、そこに出ている人たちも好きでした。その頃はそれぞれの出演者の本業が何かなんて関係なく、ただ番組を純粋に楽しんでいたな、と思います。
――では、MCに就任後はいかがですか。
花江:声優業とは打って変わって、生放送だし、映像だし……ということもあって全然違う緊張感がありました。アフレコとか、声を使ったお芝居だけだったら、もちろん緊張はしますけど、すでに経験を重ねてきていたので楽しめていたし、自分の中に向上心もすごくありました。ただ、おはスタの場合は、番組をやっている間は楽しいのですけど、終わった後に改めて今日どうだったかを振り返ることは、(MCをやることに対して)あまり自信が持てていなかったので気が進みませんでした。
――生放送ならではの緊張感というか。
花江:そうですね。放送中の一瞬一瞬で尺を読む感覚とか、ナレーションの原稿をパッと渡されて読むとか、そういう時間管理は本当に楽しかったので、そこは生放送でよかったと思います。生放送なので時間通りに終了するメリハリの良さもありますし。でも、カメラに対して思った通りに体や表情が動かないことがあって。それは自分が普段やっていなかったことだし、できればやりたくないと思っていたことだったので、慣れるのに苦労しました。
MCをやっている間に変わったこともあります。昔は子どもがそんなに得意ではなかったのですが、ワーホビ(=次世代ワールドホビーフェア※)などで実際に子どもたちと触れ合って、VTRに出てくれたり、電話繋いだりして交流していくうちに、かわいいし、純粋だし、もっといろいろな関わりを持っていきたいとこの5年間で思えるようになったのは大きな変化です。おはスタはなにより、純粋に楽しいことだけを追求している番組だと思うので、そこがすばらしいと思います。
※名古屋・東京・福岡・大阪の全国4会場で開催される日本最大級のゲーム&ホビーのお祭りイベント。おはスタはワーホビにあわせて、毎年スペシャルなステージを用意しているぞ!
――ほかにも、5年間MCを続けてきたことで、声優のお仕事にも生かされるような成長はありましたか。
花江:今までかかわりのなかった職種……おはガールのようなすごく若い子たちやお笑い芸人さんとはなかなか触れ合う機会がないので、感性が磨かれましたね。同業と接しているだけでは思いつかないような新しい感覚というか、センスが間近で見られるようなお仕事のお話、日常のお話を聞く機会があったので、そこは声優業に生かせたなと思います。普段のちょっとした話し方をお芝居に取り入れていますし、ギャグに関しても、こういう“間”が面白いのか! と、そういう勉強にもなりました。若い子たちの間で流行っているものも、自分もちょっと観てみよう、聴いてみようとしていくうちに、今までに自分の中になかったものが増えていったので、結果的に表現の幅が広がりました。
――なるほど。今回、MCを5年続けてきて、卒業されることになりましたが、これからのはなちゃんにとって、おはスタはどんな存在になってくるのでしょうか。
花江:卒業するとはいえ、これからもおはスタファミリーであることは変わらないですし、イチファンとしても番組を楽しんでいきたいです!
もし許されるのであれば、たまに番組に遊びに行ったりとか、ワーホビにでたりとか、ロケに行ったりしたいなと思っています。
今回は卒業の理由として、子どもが生まれたことで、子育てに時間を割きたいという気持ちと、本業は声優なので、そこはないがしろにしたくないという思いが強いです。朝の時間に毎日生放送をしていると、妻にとっても負担になってしまいますから。これは、自分の行動にかなり制限がかかることを考え、かなり悩んだ末に出した決断でした。
現時点では、実際にどれくらい大変なのかまだわからないことだらけですし、意外と余裕があった、なんてこともあるかもしれません。そのときはおはスタ側がOKならば、何かしらのコーナーをやらせていただくなどの方法で関われたらなと思っています。
――ということは、視聴者もコロコロ読者も、またおはスタではなちゃんに会えることを期待していていいのですね……!
花江:はい!
時折、父親の顔をのぞかせるはなちゃん
――これは個人的な話になるのですが、私にも今ちょうど1歳になったばかりの子どもがいまして、お子さんとの時間を大事にしたい花江さんの気持ちがとてもわかるというか。私の方は今もリモートワークが続いているおかげで、毎日お世話もできているのでよくわかるのですが、子どもは毎日成長して、顔が変わっていくんですよね。親としては、それを見守りたいものですよね。
花江:そうですね。うちの場合はまだ入院しているのですけど、それでも毎日送られてくる写真を見ると、毎回顔が違う! みたいなのがわかります。本当にかわいいです。
――ですよね!
その流れでお聞きしますが、お子さんにもおはスタは見せたいですか。
花江:もちろん見せたいです! そしてあわよくばですけど、子どもがテレビを見られるようになったくらいの時期で「お父さんも出ていたんだよ~」とか「これからまた出るんだよ~」とか言いたいですね。
――それはお子さんにとっても格別だと思います。今から楽しみですね!
花江:はい。子育てを楽しみたいと思います。
おはスタMCとしての
5年間の思い出!
――それでは、次の質問です。5年間のなかで、一番楽しかった思い出と、大変だった思い出をそれぞれ教えてください!
花江:一番楽しかったのは……いや本当に全部楽しいなぁと思ったことばかりですけど……。
あ、ワーホビは広い会場でみんなと集まって盛り上がれたので楽しかったですね。いつもおはスタで生放送しているときに、どれくらいの人が見てくれているのかは実感がなかった部分なので、会場で「おーはー!(おはスタ恒例のあいさつ)」をやったときに、「こんなにもたくさんの子どもが見てくれているのか!」とうれしくなりました。それが一番ですかね!
――あんなに子どもが集まるイベントもなかなかないですよね。
花江:そうですね。
ほかにも、おはトモ(=視聴者)の家に、月に1度の視聴者プレゼントを渡す「お宝ダナ」という企画のロケに行きまして、そのときに子どもがすごく喜んでくれたのと、家族総出で歓迎してくださったのが思い出に残っています。そういう触れ合いがとても良いなと。
逆に大変だったことは、やはり生放送なので時間が押してしまったときの対応があわただしいことですね。また、3分あるVTRの作成が間に合わなくて、その間フリータイムになってしまったことがありました。
――怖すぎる! その3分間はなちゃんが繋ぐと。
花江:そのときに、一緒にいる芸人さんも含めて僕たちでトークで繋いだり一発ギャグ合戦みたいなのをやったりして間を埋めました。大変でした!
――ほかの声優さんがおよそ経験しなさそうな局面ですね……。
花江:今思うと良い思い出です。
はなちゃんと
コロコロコミックの思い出!
――おはスタにはコロコロの編集部員が都度都度お邪魔させていただいていますが、コロコロコミックとの思い出で、印象深いものがあれば教えていただきたいです。
花江:僕はコロコロコミックを小学生入りたてのときから、おばあちゃんに毎月送ってもらって読んでいました。最初に読んでいたのが「スーパーマリオくん」で、まんがの読み方を母親に教えてもらいながら読み進めました。コロコロの中で一番ハマったのは星のカービィですね。それが小学生時代ずっと好きで、単行本も買って何回も読み返していました。だから、僕にとっては「コロコロといえばカービィ」ですね!
あとは、ホビーとか。ベイブレードは僕の世代では流行っていましたね。ハイパーヨーヨーから始まって、ビーダマンとかミニ四駆もそうだし、いろいろとコロコロで読んだなあというものが多いですね。
――当時の思い出をありがとうございます!
ちなみに、おはスタに出演した者の中に、特に印象に残っている編集部員はいますかね。
花江:カーくんは、なんというか声も通るし、しっかりしているので。最初はちょっと頼りなかったですけど、今はコロコロチャンネルもやっているくらい人気もあってスゴイなと思います。クリちゃんも成長したなあ、と思いました。最初は全然経験がないのもあって放送中のテンションも低くて、「どうしよう!」と思ったのですけど、何年か後、ワーホビでクリちゃんがひとりで場を盛り上げているのを見たときに、「人って変わるんだなあ」と思いましたね。
――おはスタのMCをやっていて、僕らみたいな素人がやってきたときは、どんな思いで見守ってくださっているのでしょうか。不安な気持ちが大きいですか。
花江:いや、僕としてはありがたいですよ。僕もそんなにテレビ慣れしていないというのもあって、「一緒に頑張ろう!」という気持ちになります。
――ありがとうございます……! 実際、共演した編集部員は口を揃えて「はなちゃんが本当に優しい」といつも言っていました。とにかく優しく受け入れてくれるので「本当に助けられた」と、プライベートでもよくそういう話を耳にするので、はなちゃんの人徳、人柄なのだなと思っております!
あ、クリちゃんは、はなちゃんに振ってもらってやった一発ギャグ「ビックリクリクリ……クリクリ……クリスマスツリー!」が思いっきりスベッたことを謝っていましたよ。
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花江:ありましたねそんなことも(笑)。
僕自身、別の番組で緊張しているときに、声をかけて緊張をほぐしてくださる方々にありがたいなと感じていたので、おはスタは特にそういう空気であってほしいと思っています。だから、ゲストの方にはできるだけ話しかけるようにしています。なかなか時間が取れないこともありますけど、常にその心構えでした。
――なるほど……。ありがとうございます。
今度は、はなちゃんから
スバにぃへバトンを渡す番!
――“スバにぃ”こと木村昴さんが後任のMCとなりますが、先代MCとしてのアドバイスや、応援メッセージをいただけるとありがたいです。
花江:本当に昴さんはおはスタにぴったりだと思います。僕なんかよりも場を盛り上げたり人に気を遣ったりとか、周りを明るくする力があるので、全然心配していないです。むしろ、昴さんが後任で継いでくださるからこそ、僕も気持ちよく卒業ができるんですよね。
だからあとは番組自体を楽しんで、子どもたちに笑顔を届けてくれれば言うことナシです!
僕のことも気にせずに肩の力を抜いて、自分なりのおはスタを作っていってくれればそれだけでハッピーな空間になると思います。ただ、朝起きるのだけ大変だと思うのでそこだけ頑張ってください(笑)。
――先日昴さんにもインタビューをしましたが、「心身ともに準備万全」とおっしゃっていました!
花江:じゃあ僕もオンエアを見るのが楽しみですね。
――昴さんの第1回は生で見ますか。
花江:もちろん!
――非常に楽しみです!
最後に、すべてのおはトモにむけてメッセージをお願いします!
花江:毎朝、登校前の子どもたちを元気にする、いわば小学生たちにとっての心のよりどころになっている番組のひとつが「おはスタ」です。これからも毎朝、子どもたちに元気を届ける番組があり続けることは大事なことだと思いますし、僕がやまちゃんから引き継いだバトンを、スバにぃに渡してからも番組はずっと変わらず続いていくと思いますので、楽しんでいただければ嬉しいです。
今見てくれている子たちも、何十年か後に「おはスタ見ていました!」とか「はなちゃん時代におはスタのゲストだったんです」とか、言いに来てくれたら嬉しいなと思います。これからも応援よろしくおねがいします!
――素敵なコメント、ありがとうございます!
そして、5年間MCお疲れさまでした!
花江:ありがとうございます!
多忙を極める中、インタビューに応じてくれたはなちゃん。これからも声優業にパパ業と、多方面で大活躍間違いナシだ。
そしていつか、おはスタで再びはなちゃんを見られる日が来るかもしれない。そんな期待感を持てるインタビューとなった。
改めて、卒業おめでとう!
番組概要
おはスタ
生放送でお届けするキッズ向け最新情報ステーション。
“学校で流行ってるものって?”
“こんな最新情報知ってる?”
話題のゲーム、ホビー、アニメなど見逃せない最新情報を、豪華ゲストも迎え、賑やかでフレッシュな毎朝をスーパーハイテンションでお届けしています!
■放送局:テレビ東京系列(TSC、TVA、TVh、TVO、TVQ)
■放送日時:毎週月曜~金曜 あさ7時5分から7時30分放送中!
■出演:はなちゃん(花江夏樹)、アイクぬわら 他
■制作:テレビ東京制作、小学館集英社プロダクション
■公式HP:http://www.ohast.jp/
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