By まつがん
恒例の宣伝からだが、皆さんは先週発売したコロコロコミック9月号はもう入手されただろうか?
デュエル・マスターズの原作コミックが読めることはもちろん、9月に発売する超天篇第3弾「零誕! 魔神おこせジョルネード1059!!」に関する情報も色々と掲載されている。ぜひとも手に取ってみて欲しい。
さて、コロコロコミック9月号で明かされた超天篇第3弾で最注目の新マスターカードといえば、やはりこのカードだろう。
《ジョリー・ザ・ジョルネード》。「マスターJトルネード」は相手のターンの終わりに発動する規格外の新能力だ。
デュエル・マスターズは自分のターンにすべての行動を終え、相手のターンはS・トリガー以外では干渉できないのが基本である。それゆえに相手のターンに行動できるというのは対戦相手の意表をつく行動となり、大きなアドバンテージを得ることが可能となる。
そしてこのカードの登場は、私にある一つの可能性を強く示唆することとなった。
すなわち。
「相手のターンの行動」をコンセプトに据えることができないだろうか?
デュエル・マスターズは自分のターンにやりたいことを思う存分やるゲームである。だがそれでも、「ニンジャ・ストライク」や「Dスイッチ」など、相手のターン中の行動が全く許されていないわけではない。ならば、そうしたカードを集めることでより相手の意表を突きやすくなるのではないか。
何より、そうしたデュエマの基本概念をあえて否定してこそ、今まで考えられてこなかった新しいデッキが誕生する可能性が生まれるのではないか……そう思われた。
そこで、「相手のターン中に何かすごいことが起きるデッキ」を研究してみることにしたわけである。
1. 運だけカウンターガイアール
「相手のターンに行動する」といえば最もメジャーなものはやはり「ニンジャ・ストライク」だ。
だが、「ニンジャ・ストライク」だけではゲームに勝つことはできない。「ニンジャ・ストライク」で相手のターン中に出したシノビは、ターンの終わりに山札の下へと帰ってしまうからだ。
それでも、どうにか「ニンジャ・ストライク」だけを集めてデッキにすることができないか。
《斬隠蒼頭龍バイケン》は、《怒流牙 佐助の超人》との組み合わせで相手のターンに登場しつつも、バトルゾーンに残ることができる。
ならば相手が殴ってきたら《斬隠蒼頭龍バイケン》が4体並んでカウンターパンチで相手を沈めるデッキが組めないだろうか?
その思いからできたのがこちらのデッキだ!
『忍者戦隊カクレンジャー』
《フェアリー・ライフ》 | |
《斬隠テンサイ・ジャニット》 | |
4 | 《光牙忍ライデン》 |
《五郎丸コミュニケーション》 | |
《ディメンジョン・ゲート》 | |
《光牙忍ハヤブサマル》 | |
4 | 《怒流牙 佐助の超人》 |
4 | 《怒流牙 サイゾウミスト》 |
4 | 《轟牙忍 ハヤブサリュウ》 |
4 | 《斬隠蒼頭龍バイケン》 |
1 | 《超次元の手ホワイト・ブラックホール》 |
4 | 《Dの牢閣 メメント守神宮》 |
超次元ゾーン | |
何か適当に |
真面目にやる気ある?
こんなんで《BAKUOOON・ミッツァイル》からの過剰打点を防げるはずもない上に、《斬隠蒼頭龍バイケン》で殴るか《怒流牙 サイゾウミスト》でLO耐久するくらいしか勝ち手段ないんですけど。時間切れ楯差で負け確定やんけ。
と、ここまで考えて気が付いた。
「相手のターンに行動する」のは何も「ニンジャ・ストライク」だけの特権ではない。《斬隠蒼頭龍バイケン》の使い方はもう一つある。そう、相手のターン中にS・トリガーで打った《エマージェンシー・タイフーン》や《サイバー・チューン》から捨てることによっても、バトルゾーンに出すことができるのだ。
そして、同様の効果を持つカードは他にもあった。
《翔竜提督ザークピッチ》《スーパー・サイチェン・ピッピー》。
相手のターン中に手札から捨てることで発動する、いわゆる「マッドネス」能力 (語源はデュエマの兄弟分であるMTGから) を持ったカードたち。
これらを集めることで、デッキ内の《斬隠蒼頭龍バイケン》の枚数の水増しが図れるのではないか。
ということで、こうしてできあがったのがこちらの「運だけカウンターガイアール」だ!
『運だけカウンターガイアール』
《エマージェンシー・タイフーン》 | |
《勇愛の天秤》 | |
4 | 《サイバー・チューン》 |
《超魔導書グリモア第Ⅰ章》 | |
《終末の時計 ザ・クロック》 | |
《貝獣 ウーニ》 | |
4 | 《サイチェン・ピッピー》 |
4 | 《スーパー・サイチェン・ピッピー》 |
4 | 《斬隠蒼頭龍バイケン》 |
4 | 《翔竜提督ザークピッチ》 |
超次元ゾーン | |
4 | 《ガイアール・カイザー》 |
1 | 《アルプスの使徒メリーアン》 |
1 | 《光器セイント・アヴェ・マリア》 |
1 | 《時空の司令 コンボイ・トレーラー》 |
1 | 《超時空ストームG・XX》 |
相手が全く攻撃してこないと道端に転がったセミの死体のごとく夏の思い出と化してしまうデッキだが、コンセプトはあくまでも初見殺しなのでそこは割り切るしかない。
ちなみにどうして「運だけ」なのかというと、今回のテーマは「デュエマを否定する」ことに加え、都合よくめくれたS・トリガーなどによって勝利することで対戦相手に「運だけやん」と言わせることだからである。
デュエル・マスターズ2 (過去記事参照) においては、運とはそのランダム性も含めてコントロールするべき概念である。
ならば「運だけ」とか「デュエマしろ」といった感想は、デュエル・マスターズ2においてはむしろデッキ構築に対する最大の賛辞になると言えよう。