By ドブフクロウ
みなさんこんにちは。MtGライターのドブフクロウです。
いよいよ『モダンホライゾン』も正式にリリースされ、巷はモダンとレガシーの話で持ちきりです。みなさんはもう新環境のモダンをプレイしましたか?
モダンはスタンダードに比べてデッキを組むためのハードルは若干高いですが、逆に一度組んだデッキは手放したり禁止されない限りはずっと使い続けることができるのが魅力です。この記事の読者の中には「スタンダードしかプレイしていないよ」という方も多いかもしれませんが、デッキの数といいゲームの奥深さといいスタンダードとは比較にならないほどの中毒性があるフォーマットなので、ぜひ遊んでみてくださいね。
他にも『基本セット2020』のカード情報も出始めました。ゴールデンウィークに『灯争大戦』が発売されたと思ったら先週『モダンホライゾン』が発売されて、来月にはもう『基本セット2020』ですよ。いや速い、速いよ。あまりにも世界の進むスピードが速くて戸惑いが隠せません。歳も取るわけじゃ……。
しかしまぁ、なんだかんだ言いつつ新セットの情報はいつだって刺激的で楽しいものですし嬉しい悲鳴なんですけどね。続々と新カードの情報が出てくる『基本セット2020』も気になるところですが、今回はつい先週発売されたばかりの『モダンホライゾン』のカードを使用した注目デッキを見ていきましょう!
Magic Online モダンチャレンジ
すでにこの連載でも何度か言及してきましたが、マジックの戦場は紙のカードやMTGアリーナに限りません。「最も長く続いているオンラインカードゲーム」としてギネス世界記録にも認定されているMagic Onlineは、昼夜を問わず世界中で遊ばれています。
あくまで「デジタルカードゲーム」というジャンルの中でのギネス記録ではありますが、それにしたって今から17年も前からありますからね、Magic Online。これは例え話として適切か分かりませんが、『ウルティマオンライン』が今年の7月に22周年です。歴史の長さで言ったらわりと大差ないっていう。
そんなMagic Onlineでは、モダンとレガシーというMTGアリーナではプレイできない2つの競技フォーマットをプレイすることができます(もちろん、ヴィンテージやキューブドラフトなどもプレイできます)。『モダンホライゾン』も実装されており、現在『モダンホライゾン』のカードが含まれるデッキリストを見ていくならMagic Onlineの存在を無視することはできないでしょう。
そんなオンラインの世界で、「次代の禁止候補」と囁かれるデッキが誕生していました。今回はそんな新たなマジック黒歴史(?)デッキ、「ホガークヴァイン」をご紹介します。
ホガークヴァイン(使用者:Niedzwiedz選手) | |
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枚数 | カード名(メインボード) |
4 | 《黒割れの崖》 |
4 | 《血の墓所》 |
4 | 《血染めのぬかるみ》 |
1 | 《神無き祭殿》 |
4 | 《湿地の干潟》 |
1 | 《汚染された三角州》 |
1 | 《沼》 |
4 | 《恐血鬼》 |
4 | 《屍肉喰らい》 |
4 | 《墓所這い》 |
4 | 《傲慢な新生子》 |
4 | 《縫い師への供給者》 |
4 | 《復讐蔦》 |
4 | 《甦る死滅都市、ホガーク》 |
4 | 《信仰無き物あさり》 |
1 | 《壊死性の傷》 |
4 | 《狂気の祭壇》 |
4 | 《黄泉からの橋》 |
2 | 《壊死性の傷》 |
2 | 《鋳塊かじり》 |
4 | 《虚空の力線》 |
1 | 《悪ふざけ》 |
2 | 《沈黙の墓石》 |
4 | 《薄れ馬》 |
先週の記事の冒頭でもちらっと紹介しましたが、どうやらこのデッキは想像以上に”ヤバい”らしいです。《縫い師への供給者》や《信仰無き物あさり》といったカードで高速で墓地を肥やしながら、最速で2ターン目にほとんどリソースを消費せずに8/8トランプルである《甦る死滅都市、ホガーク》を繰り出すデッキです。
《ホガーク》をプレイするまでの過程で、ついでのように《復讐蔦》が復活してくることもあるという隙のない二段構えもまたいやらしい。ていうか《復讐蔦》って全然復讐してないよね。自分から墓地に落ちて「復讐」とのたまいながら八つ当たりのように殴ってくる図って相当狂ってるし、もしリアルにそんな奴いたら普通に友達になりたくない。
そんな話はさておき、このデッキの強みは絶妙に対策しづらいという点にあります。クリーチャーデッキなんだから除去を増やせばいい、と思っても《ホガーク》にしろ《復讐蔦》にしろ墓地から戦場に帰ってくるし、追放しようと思っても《屍肉喰らい》や《狂気の祭壇》で除去をかわされるという……。
それだけならまだしも、この《狂気の祭壇》は起動型能力の対象を自分にすることで墓地を肥やすために貢献してくれたり、逆に対戦相手を対象にすることでライブラリーアウトも狙えたりと追加の勝ち手段も兼ねているのです。
地上戦は狂った《復讐蔦》と《ホガーク》にボコボコにされるわ、攻撃を封じても別の勝ち手段で攻めてくる。厄介この上ないデッキです。最速の動きが2ターン目と速いので墓地対策が間に合わないこともしばしばですし……もしかすると、本当に次期禁止候補かもしれませんね。使えるうちに使っておきましょう。
ライター:ドブフクロウ
青春時代のほぼ全てをテキストサイトやゲーム系サイトを徘徊することに費やしていた根暗ライター。人間としての軽薄さに定評があり、親しい間柄では「空っぽ」というあだ名で呼ばれることもある。
MtGプレイヤーとしての腕前は自他ともに認めるヘッポコだが、青春時代に (いろいろなものを犠牲にして) 培ったMtG知識量は他の追随を許さない。
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