デュエマ妄想構築録 vol.75-2 ~無から手札を捨てろ!スカルシューム・ボーン!!~

By まつがん

 王道篇第3弾「ゴールド・オブ・ハイパーエンジェル」は、デュエル・マスターズの新たな地平を拓いた。

 だがそんな中で、一見しただけでは何のために生まれたのかよくわからないサイクルもいた。

▲王道篇 第3弾「ゴールド・オブ・ハイパーエンジェル」収録、《黒神龍スカルシューム》

 《黒神龍スカルシューム》。「ゴールド・オブ・ハイパーエンジェル」には、何らかのデメリットを受け入れることで本来のマナコストよりも軽く出せるクリーチャーのサイクルが存在していた。

 もちろんそれらは通常のターンに召喚するクリーチャーと異なるコストを持つので、「ハイパーエナジー」の役に立つという触れ込みであろうことは想像に難くない。だがそれでも、競技的な思考で考えるならば、たかがマナコストの違いを一つ出すためだけにわざわざデメリットを飲み込む必要があるというのは、さすがに迂遠に過ぎるというのが正当な評価だろう。

 だがそんな中でこの《黒神龍スカルシューム》だけは別格だった。

 そう、なぜなら。

▲エピソード2「ビクトリー・ラッシュ」収録、《邪龍秘伝ドラゴン・ボーン》

 《邪龍秘伝ドラゴン・ボーン》を唱えられるのでは???🤔🤔🤔

 軽量かつ殴れる「ドラゴン・ゾンビ」というのは、《邪龍秘伝ドラゴン・ボーン》が常に求めているところであった。それがデメリットが付いているとはいえ2コストで召喚できるというのは、革命的といって差し支えないだろう。相手に2ドローさせようと、3ターン目に勝てるならば一切問題はないからだ。

▲王来篇 第2弾「禁時王の凶来」収録、《黒神龍クランキーヴィーン》
▲戦国編 第2弾「戦国英雄伝」収録、《キリモミ・ヤマアラシ》

 とはいえ、2コストの「ドラゴン・ゾンビ」は既に《黒神龍クランキーヴィーン》が存在している。だがこちらは2ターン目に出しても3ターン目に攻撃することができない点が問題だった。

 そこで《キリモミ・ヤマアラシ》の出番になるわけだが、《黒神龍スカルシューム》も《黒神龍クランキーヴィーン》と同様合計2コストで走らせることが可能(※鬼塚に聞いたのでたぶん)である。やろうと思えば「ドラゴン・ゾンビ」を2種8枚積めるというのは心強い。

▲「レジェンドスーパーデッキ 禁王創来」収録、《終末縫合王 ザ=キラー・キーナリー》
▲ゴッド・オブ・アビス 第2弾「轟炎の竜皇」収録、《NEXの手甲》

 《邪龍秘伝ドラゴン・ボーン》で蘇生する「ドラゴン・ゾンビ」はやはり《終末縫合王 ザ=キラー・キーナリー》が最強だろう。早期に着地すれば相手のその後の展開をかなり制限できるので、さすがに替えが利かない性能だ。

 《キリモミ・ヤマアラシ》も1種類しかないが、《黒神龍スカルシューム》も《黒神龍クランキーヴィーン》も2コストと軽いので、《NEXの手甲》と合わせて4ターン目に走らせるプランも許容できる。また、これ自体《終末縫合王 ザ=キラー・キーナリー》を墓地に落としながら《邪龍秘伝ドラゴン・ボーン》を探せるドローソースにもなっているという点がポイントだ。

 というわけで、できあがったのがこちらのデッキだ!

 『途中経過』

枚数
カード名
4 《黒神龍クランキーヴィーン》
4 《黒神龍スカルシューム》
4 《終末縫合王 ザ=キラー・キーナリー》
4 《キリモミ・ヤマアラシ》
4 《バーニング・フィンガー》
4 《邪龍秘伝ドラゴン・ボーン》
4 《NEXの手甲》
4 《アストラルの海幻》
4 《エル・セミファイナルのマスク》
4 《邪心臓の魔法陣》

 

 全然4ターン目に決まらん!!!😡😡😡

 コンボに必要な条件を整理しよう。まず手札に必要なのが「《黒神龍スカルシューム》or《黒神龍クランキーヴィーン》」「《キリモミ・ヤマアラシ》」「《邪龍秘伝ドラゴン・ボーン》」の3種。さらに墓地に必要なのが「《終末縫合王 ザ=キラー・キーナリー》」。4枚コンボに加えてうち1枚は墓地要求!???決まるわけねーだろバカか!!!!!!😡😡😡

 だが、最速で《終末縫合王 ザ=キラー・キーナリー》が着地するルートが一つ増えたことは事実なのだ。

 そこで私は考えた。ストレートにコンボを決めるのが難しい場合は、他のコンボとハイブリッドすればいいと。

 そう、すなわち。

▲神化編「第1弾」収録、《死神術士デスマーチ》
▲ドラゴン・サーガ 第3章「双剣オウギンガ」収録、《龍脈術 落城の計》

 「退化」とハイブリッドすればいいのでは???🤔🤔🤔

 というわけで、できあがったのがこちらのデッキだ!

 『スカルシューム退化』

枚数
カード名
4 《死神術士デスマーチ》
4 《戦攻のシダン アカダシ/「いいダシがとれそうだ」》
4 《黒神龍クランキーヴィーン》
4 《黒神龍スカルシューム》
4 《終末縫合王 ザ=キラー・キーナリー》
4 《キリモミ・ヤマアラシ》
4 《龍脈術 落城の計》
4 《邪龍秘伝ドラゴン・ボーン》
4 《NEXの手甲》
4 《邪心臓の魔法陣》

 

 こんなん「退化」だけに絞った方が絶対良いに決まってるだろ!!!😡😡😡

 冷静に考えてみると、「退化」の条件は手札に「《死神術士デスマーチ》」「《龍脈術 落城の計》」の2種と墓地に「《終末縫合王 ザ=キラー・キーナリー》」の合計3種。あれ?ひょっとするとこれって下位互換……?いや、現実を見ようとすると悲しくなってくるからやめよう。

 それに「退化」と《邪龍秘伝ドラゴン・ボーン》とではコンボパーツ同士の食い合いが悪いという問題があった。

 そう、たとえば《キリモミ・ヤマアラシ》がコンボパーツとなるようなコンボとハイブリッドできれば……。

 そうして、新たなアイデアにたどり着いたのだ。

▲双極篇 第4弾「超決戦!バラギアラ!!無敵オラオラ輪廻∞」収録、《不夜城艦 クランヴィア》
▲「ゴールデン・ベスト」収録、《ドラグシュート・チャージャー》

 《不夜城艦 クランヴィア》とハイブリッドすればいいのでは???🤔🤔🤔

 というわけで、できあがったのがこちらのデッキだ!

 『スカルシューム・クランヴィア』

枚数
カード名
2 《黒神龍クランキーヴィーン》
4 《天災 デドダム》
4 《不夜城艦 クランヴィア》
4 《黒神龍スカルシューム》
4 《終末縫合王 ザ=キラー・キーナリー》
4 《キリモミ・ヤマアラシ》
1 《龍素知新》
4 《邪龍秘伝ドラゴン・ボーン》
4 《ドラグシュート・チャージャー》
1 《目的不明の作戦》
4 《ドルマゲドン・ビッグバン》
4 《邪心臓の魔法陣》

 

 クリーチャーコンボと呪文コンボを混ぜるな危険!!!😡😡😡

 もはやデッキのビジュアル自体がホラー映画と見まごうような有り様と化してしまった。

 こうした経験を経てわかったことは、そもそも《邪龍秘伝ドラゴン・ボーン》というカードは要求値が高すぎるというものだった。試さなくてもわかるだろ!!!😡😡😡

 デッキの他のスロットをどんなカードで埋めようと、手札3枚と墓地1枚の計4枚要求が変わらないのでは意味がない。

 せめてこの4枚要求を引き下げるアイデアさえあれば話が別なのだが……。

 だが、そう考えていたところに、まさしく天啓が降りてきたのだ。

 そう、すなわち。

▲「20周年超感謝メモリアルパック 裏の章 パラレル・マスターズ」収録、《蒼き覚醒 ドギラゴンX》

 《蒼き覚醒 ドギラゴンX》を使えばいいのでは???🤔🤔🤔

 《黒神龍スカルシューム》は「闇のコスト5以上の、サイキックではないドラゴン」なので、攻撃時に《邪龍秘伝ドラゴン・ボーン》を宣言しつつ《蒼き覚醒 ドギラゴンX》と「P革命チェンジ」できる。そしてこの際手札を1枚捨てることになるが、それを《終末縫合王 ザ=キラー・キーナリー》にすることで、《終末縫合王 ザ=キラー・キーナリー》をあらかじめ墓地に落としておく必要がなくなるのだ。

 手札3枚墓地1枚が手札4枚に変わっただけじゃねーか!と思われるかもしれない。しかし特定のカードを墓地に落とすというのはそれだけでも相当の労力を伴うし、カードの選定にも影響する。《蒼き覚醒 ドギラゴンX》を使えば《エマージェンシー・タイフーン》ではなく《淡いと濃い ケローラ/♪やせガエル 負けるなケローラ スパイラル》でいいというのは、デッキ構築の自由度を大幅に高めてくれる要因となるのだ。

▲「フルホイルVSパック 仁義無きロワイヤル」収録、《ブータン転生》
▲ゴッド・オブ・アビス 第2弾「轟炎の竜皇」収録、《覇王のギフト》

 すべてのコンボパーツは手札に集めるだけでいいので、《ブータン転生》で4種のコンボパーツのうち「《黒神龍スカルシューム》」「《終末縫合王 ザ=キラー・キーナリー》」と、「《キリモミ・ヤマアラシ》の代替の《キリモミ・チュリス/キリモミ昇チュー拳》」の3種を持ってくることでコンボの再現性が高まる。《ルピア&ガ:ナテハ》《サーイ=サイクル》といった継続ドローでかつ手札が減らない2コスト域と組み合わせれば、破壊条件も負担にならない。

 ただこれだけだと《邪龍秘伝ドラゴン・ボーン》が探せないところ、《覇王のギフト》が唯一無二のサーチカードとして白羽の矢が立った。

 もともと《黒神龍スカルシューム》と《キリモミ・ヤマアラシ》でなるべく闇+火でデッキを構築したいのに《終末縫合王 ザ=キラー・キーナリー》を墓地に落とさなければいけない都合上水文明も足さざるをえなかった経緯があるが、《蒼き覚醒 ドギラゴンX》の採用によってその必要がなくなった以上、今度は闇+火のみで《邪龍秘伝ドラゴン・ボーン》を探す要求が生まれた。そしてその範囲においては、《レーホウ・衛・デカッチ/「暴竜爵様のお出ましだッチ!」》と《覇王のギフト》が最適だという結論に至ったのだ。

 というわけで、できあがったのがこちらの「スカルシューム・ボーン」だ!

 『スカルシューム・ボーン』

枚数
カード名
4 《ルピア&ガ:ナテハ》
4 《サーイ=サイクル》
4 《レーホウ・衛・デカッチ/「暴竜爵様のお出ましだッチ!」》
4 《黒神龍スカルシューム》
1 《キリモミ・チュリス/キリモミ昇チュー拳》
1 《偽りの希望 鬼丸「終斗」》
4 《終末縫合王 ザ=キラー・キーナリー》
4 《キリモミ・ヤマアラシ》
4 《ブータン転生》
4 《邪龍秘伝ドラゴン・ボーン》
2 《NEXの手甲》
4 《覇王のギフト》
超次元ゾーン
4 《蒼き覚醒 ドギラゴンX》

 

まつがん「よし、このデッキで勝負だ!デッドマン!!」

デッドマン「いいですよ!でもその前に、デュエキングを目指す研究仙人のために、また新しいカードを持ってきましたよ!」

 はたしてデッドマンが持ってきてくれたカードとは!?

 次回に続く!

ライター:まつがん
 
フリーライター。クソデッキビルダー。
論理的な発想でカード同士にシナジーを見出すのだが、途中で飛躍して明後日の方向に行くことを得意とする。
オリジナルデッキでメタゲームに風穴を開けるべく日夜チャレンジを続けている(が、上記のような理由で大体失敗する)。
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次回更新は10/11(金)更新!!