頼むぞ突然変異コーカサス!
特別なタランドゥスツヤクワガタをゲットするために参戦している激ムズ虫相撲大会“タランティオン記念大会”もいよいよ大詰めを迎えた。
ヒカリを相手に迎えた決勝戦。先鋒戦は見事に我が軍のヘルクレスオオカブト・リッキーブルーが勝利したものの、続く次鋒戦はヒカリのマンディブラリスフタマタクワガタに取り返されてしまう。
これで、1勝1敗……!
つぎの勝負で勝ったほうがこの大会の覇者に……という、もっとも大事な場面で俺が投入したのは、
満を持しての、コーカサスオオカブト突然変異種!! 技を2回使えるコイツをもって、タランティオン記念大会の“1勝目”をもぎ取ってやるのだッ!!!
……ってところまで前回の記事で書いた。
今回はその続きとなるんだけど、コーカサスオオカブトもマンディブラリスフタマタクワガタも強気(赤)のムシなので、性格勝負は当然のことながら、
ドローだ。
となれば、あとは目押しルーレットの引き次第なんだけど、見ればどちらも、フルパワーは同じ99。つまり……! 相手がミスしない限り1本も獲れないという状況なわけだ!!
これは……油断できないぞ。
序盤こそ、ルーレットの回転速度が遅いので、
99を簡単に出せるけど、こういった勝負は持久戦になるのが常なので、果たして集中力が持つかどうか……。
そんな状況を後目に、ヒカリのやつは……!
あ! もう技の“げんきアップ”を使ってきた!!
これで強さは500vs.530にはなったんだけど、攻撃力は99以上出ないので無駄な動きである(苦笑)。
それでも、めげずにヒカリは……。
だよねーーーー! そこは着実にフルパワーを引いてくるよな!!
ますます外せなくなった俺は、
ほっ……!! 冷静に、99を出すことができた……!
でも、ここから10回連続くらいで99の出し合いになるんだよな……。こっちの集中が切れるまでさぁ……!!
過去に何度も経験してきた“千日手”が脳裏をよぎる。持久戦になるとやはり、生身の人間の俺よりもAIのヒカリのほうが有利になるのは目に見えているんだよ……!
ところが。
敵に塩を送るつもりなのか、ここでヒカリは……!!
!?!?!www 早くもミスった!?
こ、これで……俺が王手だ!!! あと1本獲れれば、特別なタランドゥスツヤクワガタが手に入るってこと!!?
しかし……!
この状況で「緊張するな」ってのが無理な話でさぁ……w
ついつい……やっちまうのよやらかしを!!!
勝負の掛かった目押しルーレット。ここから、
回転が急激に速くなるんだけど、俺には百発百中(?)の“耳押し”がある。
「よし!!!! もらったあああああ!!!!」
画面を見ず、音にだけ集中してボタンを押したら……!! なんとなんと!!
へにょんwwww
うわああああああああああ!!! よりによって、ここでミスったぁぁああああ!!!!(驚)
続く。
大塚 角満
1971年9月17日生まれ。元週刊ファミ通副編集長、ファミ通コンテンツ企画編集部編集長。在職中からゲームエッセイを精力的に執筆する“サラリーマン作家”として活動し、2017年に独立。現在、ファミ通Appにて“大塚角満の熱血パズドラ部!”、ゲームエッセイブログ“角満GAMES”など複数の連載をこなしつつ、ゲームのシナリオや世界観設定も担当している。著書に『逆鱗日和』シリーズ、『熱血パズドラ部』シリーズ、『折れてたまるか!』シリーズなど多数。株式会社アクアミュール代表。
『カブトクワガタ』公式ツイッター:
https://twitter.com/kabukuwa_info
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