トッププレイヤー イカすガチ対談マッチ!!
【あとばる×Gem 第2回】
あとばる選手とGem選手が対談の第2回目!
今回は9月末に行われた『「スプラトゥーン甲子園2023」オンライン大会・秋 代表決定トーナメント』の内容を軸にナワバリでの環境や戦い方について語ってもらったぞ。
超ハイレベルなチームが集まったこの戦いをふたりはどう見たのか? さっそく対談スタートだ!
【「スプラトゥーン甲子園2023」オンライン大会 秋 代表決定トーナメント】
今回、対談の話題となっている「 オンライン大会 秋」の各試合の内容はこちらで視聴できるぞ。
あとばる
驚異的なエイム力を持つカリスマプレーヤー。「第2回スプラトゥーン甲子園」では、不利な状況から相手を次々と倒す神がかり的なプレーを連発し、優勝に大きく貢献。H3リールガンの名手としても知られ、彼の影響でH3リールガンを使い始めたプレーヤーも多いとか。おもな実績は「第2回スプラトゥーン甲子園」優勝、「第4回スプラトゥ-ン甲子園オンライン代表決定トーナメント」優勝など。チーム・よしもとゲーミング カラマリ所属。
X:https://twitter.com/Atobaru_ika
YouTube:https://www.youtube.com/channel/UChczP5QLI27iCB-pEfz2eYA
OPENREC.tv:https://www.openrec.tv/user/atobaru_ikaGem
スロッシャー系統をメインで使用するトッププレイヤー。『スプラトゥーン』でも屈指の理論派プレイヤーとして知られ、中でもナワバリに関しては非常に高い理解度を持つ。実際「スプラトゥーン甲子園2023 北海道地区大会DAY2 一般チーム部門」では数々の強豪チームを撃破し、見事に優勝を果たした。ナワバリが上手くなりたい人は特に要チェックなプレイヤーのひとりだ。
X:https://twitter.com/Gem_StarDust
YouTube:https://www.youtube.com/@gem7058
ジムワイパーはナワバリに向きすぎている!?
――9月末には「オンライン甲子園 秋」もありました。各チームの編成や戦い方で注目した点はありましたか?
あとばる:基本的にみんな似た編成で、やっぱり今の環境は固まってきているんだなとは感じましたね。あと、LACT-450とR-PEN/5Hの編成を出しているチームがあったんですけど、この編成ってめちゃ難しいんですよ。だから「この編成を出せるのはすごいな」と思って見てました。
――R-PENはナメロウ金属で採用するチームが多いですけど、このステージだと強いんですか?
Gem:強いですね。
あとばる:そうですね。
――でも、みんながみんな採用しているって感じでもないですよね?
あとばる:やっぱり、みんながチャージャーを出せるかって言われると難しいところがありますよね。まあ、R-PENは純粋なチャージャーというよりは、竹筒銃とチャージャーの”あいのこ”みたいな感じではあるんですけど、どうしても立ち位置が難しかったり、最後の最後でカニタンクとかに狙われちゃったりで、僕らもチームメイトに持たせていましたけど難しそうではありました。
――あとばる選手たちも試したけど難しいという結論になったんですね。
あとばる:結局のところ、「ここはヒッセンが強い」ということになって。タンサンボムで前のサボートもできるし、前の人たちがやられちゃったときに、メインで敵を倒して踏ん張る力もあるので。そうなっちゃうと、R-PENってやっぱり前が倒れたときに最低限のラインの維持しかできなくて、キルも少し難しいとは思うので、やれることは狭いかなって感じがしますね。やっぱり。
――R-PENに加えてLACTも入っているとなると、確かに攻撃面でどうなんだろうってのは思います。
あとばる:そうですね。まあ、フロントがばちばちに強いチームだったら全然ありだとは思いますけど。
――Gemさんはオンライン甲子園で気になったチームや編成はありました?
Gem:私たちはルオカ団長さんのチーム(OMT-Rex)と練習でよく相手をさせていただいてたんですけど、コンブトラックでキャンピングシェルターを採用していたのは、『2』のときの定番の編成を思い出して練習していて楽しかったですね。
――コンブトラックはキャンピングシェルターや96ガロンデコといった、ここまでの甲子園でほとんど出てこなかったブキを採用しているチームも多かったですよね。
Gem:そうですね。やっぱり、キャンピングシェルターとか96ガロンデコのようなシールド持ちといった通路を詰めるのに向いたブキが出てきやすいですよね。
私は普段通りヒッセン・ヒューを使ってたんですけど、このステージって基本的に味方が左右の通路と中央に分かれるので、エナジースタンドを使っても仲間が飲みに来られなくて。左通路は味方のLACTが頑張っていて、右は敵陣に詰めようとジムワイパーが頑張っていて、私は真ん中で一生懸命エナジースタンドを投げているんですけど、左右の味方は飲みに来る余裕がないという(笑)。
――確かにコンブトラックって局地戦をずっとやる感じのステージですもんね。
Gem:ですね。ずっとプライドバトルしているみたいな(笑)。
――あと、優勝したのは「趣味は散歩です」でしたけど、あとばる選手はこのチームの勝因はどう見ました?
あとばる:終始冷静でしたよね。昔からずっとナワバリをやってきている人たちがいるチームなので、ナワバリの経験値と場数が違うと言いますか。
たとえ不利な局面に陥っても、そこからどうすれば勝ち筋が拾えるかを全員が分かっているから、慌てることなく冷静に動けるんだろうなってのは見ていて感じましたね。ナワバリをずっと頑張っていた人たちの底力というか。
――予選1位通過で今回も優勝候補の最有力と思われたIKAZISTを決勝で破っても優勝ですもんね。
あとばる:言うまでもなく、IKAZISTもめちゃくちゃ強いんですけどね。それを上回るナワバリ力で勝っていったので、文句なしの優勝といえますね。
――ちなみに、これまでインタビューさせていただいた選手の方はほぼ全員、「ナメロウ金属はできればやりたくない」って意見だったんですけど、Gemさんもナメロウ金属はちょっと嫌だなという印象ですか?
Gem:めっちゃ嫌ですね。とくに甲子園のような一発勝負だと余計に怖いステージです。なんかどれだけ頑張って高いラインを取っていても、メインだけでじわじわ下げられていって、最終的に真ん中の取り合いの勝負みたいになっちゃうので。他のステージと違って実力だけじゃない部分でやられるときがあるのでしんどいなと。
――やっぱりそうなんですね。むしろ、やりたいってチームはないかも……。
あとばる:まあ、ある程度、戦法みたいなものを確立しているチームはやりたいのかもしれないけど。
Gem:そうですね。
――あと、優勝した趣味は散歩ですはジムワイパー入りのチームでしたけど、今回の甲子園はジムワイパーを採用しているチームが優勝する確率が高いですよね。これはたまたまなのか、それともジムワイパーが入ることで勝率が高くなる要因があるのか。Gem選手はこのあたりはどう見ていますか?
Gem:ジムワイパーはナワバリに向きすぎてますよね。いい感じの射程があってクイックボムを持っていて、キル力も高い。さらにショクワンダーという抜けがあって、最後に敵陣を荒らすこともできる。もう、あらゆる性能がナワバリ向きだなって個人的には思っています。ちょっと弱くした方がいいんじゃないかなって。
――確かにそう聞くと、ナワバリに向きすぎている感じがします。
Gem:しかもショクワンダーが強くなったせいで、ビュンビュン飛び回って突っ込んでくる人が増えてきて、それもヒッセン使い的にはすごく困っちゃいますし。「強くなってる!」と思って。
――確かに、体当たりしてくるだけでやられたりしますからね。
Gem:そうなんですよ。もう困っています(笑)。
あとばる:ジムワイパーは単純にブキとしてのパワーがありますよね。ジムワイパー枠ってデュアルスイーパーだったり、ボトルガイザーだったり、あとはラピッドブラスターとかノーチラスとかが入ってくるんですけど、その中でもジムワイパーは断トツで圧力が違いますね。
射程は長いし、「そこからやれるの?」っていうキル範囲の広さが半端なくて。かといって安全圏までラインを下げると、どんどんポジションを取られちゃうし、近すぎても一確があるし、スペシャルを返すとショクワンで抜けてどこか行っちゃうしみたいな感じで相手に選択肢がありすぎますね。
――本当にいると厄介というか、一人でかなりのパワーを持っていくようなブキ。
あとばる:そうですね。あのブキは脅威ですね。
――あと、今回の甲子園だとノーチラスといったスピナー系統を採用しているチームも見られました。
あとばる:やっぱり流行りとしてデュアルスーパー、ヒッセン・ヒュー、LACT、スプラマニューバー、シャープマーカーといったブキがすごく多くて、ノーチラスはたぶんそれに対するメタだとは思うんですよ。
デュアルスイーパーと同じくらいの射程で、キル速が勝っていて、自分より射程が短い奴らは全員倒せるみたいな。スピナー系統なんで、ドリンクのノリもいいしっていうので、シナジーはあるんだと思います。なので、採用する理由はわかるんですけど、個人的にはやっぱり「全部倒すぞ」が目的のブキなので、基本的にはナワバリ的ではない気はしてますね。
――ナワバリ的じゃないというのは、塗りの面でってことですか?
あとばる:そうですね。塗りの選択肢がないので。アメフラシはあるんですけど、今多く採用されているデュアルスイーパーとかジムワイパーって、たとえラストでキルをとらなくても生き残っていればスペシャルで塗りがとれちゃうのが強みで。
――確かに。
あとばる:デコイチラシとショクワンダーで塗りがとれちゃうんです。ノーチラスはそれに比べるとやっぱり塗りが取れないので、最後の最後までキルを狙わなきゃいけないところに少しいびつさを感じはしますね。もちろん、べらぼうに上手ければ全然ありだと思いますけど、最後にキルを取ってとんとんみたいなイメージではあります。
・LACT-450とR-PEN/5Hを併用する編成はかなり難易度が高い
・コンブトラックはエナジースタンドが活かしにくいステージ
・ジムワイパーはナワバリとの相性が抜群!
次回も引き続きふたりの対談をお届け。Gem選手のメインブキであるヒッセン・ヒューの使い方などについていろいろと聞いていくぞ。