取材・文=石川裕二
「コロコロオンライン」オススメの動画クリエイターを紹介する「コロコロ学園YouTu部」! 今回は、“指パッチン”を武器にテレビ出演を果たし、TikTokでは、310万フォロワーを誇る超人気動画クリエイター「指男(ゆびお)」さん(PPP STUDIO所属)を紹介!! “指パッチン”は、いかにして生まれたのか、“指パッチン”演奏者としての今後の展望を聞いた!!
@yubio_finger 指パッチンの限界に挑んでみた#みんなもやってみよう ♬ オリジナル楽曲 – 指男 – 指男(Yubio)
▲まずはこの動画を観てくれ! 指男さんのすごさが伝わるはずだ!!
家族からは「うるさい」と言われていた
――“指パッチン”を始めたきっかけは、人気バンド「サカナクション」さんの「アイデンティティ」という曲を聴いて、楽器演奏に憧れたとのこと! 「楽器よりカンタンにできるものを」と“指パッチン”が思い浮かんだそうですが、さまざまある楽器ではなく、どうして“指パッチン”を選んだのでしょうか!?
なにかしらの楽器を手に取るのが普通の人の流れだと思うんですけど、僕の場合、本当にビックリするくらい、手先が不器用で。カンタンな楽器がないかなと考え抜いた結果、“指パッチン”を高速ですることができたら、曲を演奏できるようになるのでは、と思い浮かんだんです。“指パッチン”を始めたのは中学1年生の頃だったと思います。
――“指パッチン”は、お母さんから教わったとのことですが、最初の頃と今とでは、“指パッチン”でできることの違いって、なにかございますか!?
最初は全然、音が鳴らせなかったのですが、今では両手で鳴らせるようになりました。当初は、1回鳴らすだけでやっとだったのが、高速で何時間も鳴らせるようになりましたし、すべてが変わったような気がします。
――ご家族には「うるさい」と言われていたそうですね!
はい。昼夜問わずに“指パッチン”をするのがクセになっていたので、家族が寝ている時にもしていたんです。もう、父親には「指を折るぞ」くらいの剣幕で言われました(笑)。今となっては、笑い話です。
――最近のご活躍を見て、ご家族の方の反応はいかがですか!?
「変なことやってるな」くらいに見られていると思います。「ここまで行ってしまったら、もう仕方ない」みたいな感じではないでしょうか(笑)。
――指男さんがバズったのは、Twitterがきっかけだったんですよね。
はい、大学1年生の頃だったと思います。当時はYouTubeもTikTokも、今ほど動画投稿をするのが身近な存在ではなくて、Twitterが気軽に動画を投稿できるツールだったんです。バズってから数ヶ月した頃、TikTokの運営の方から「TikTokで動画を投稿してみませんか?」と声を掛けていただいて、「せっかくだし」と軽い気持ちで始めたところ、フォロワーが伸びていった、という流れです。
“指パッチン”で憧れの人に会えた
――指男さんは「片手で1分間に296回」“指パッチン”をする、という2016年当時のギネス記録をお持ちです。チャレンジするとなった、きっかけを教えてください!
『探偵!ナイトスクープ』というテレビ番組の企画の一端として、声を掛けていただいたんです。「成功しないとヤバイ」という気持ちでいっぱいでした。だって、失敗したら、お笑い芸人さんがギャグで滑った時みたいな空気になるじゃないですか。なので、成功した時は、ほっとしました。でも、この企画をきっかけに、いろいろなメディアに出させていただく機会をいただいたので、本当に感謝しています。
――ほかにも、“指パッチン”を始めたことで起きた、身の回りの変化はありますか!?
尊敬する、サカナクションの山口一郎さんにお会いできたことです。あらゆるエンターテインメントのなかで尊敬しているのがサカナクションで、山口さんは、そのフロントマン。その方にお会いできて、今の自分があるのはサカナクションのお陰です、と感謝を伝えることができたのは、本当にうれしい出来事でした。
@yubio_finger サカナクションとコラボした指男 #サカナクション #コラボ #平和な日常 ♬ オリジナル楽曲 – 指男(Yubio)
▲サカナクションの山口さんとのコラボ動画だ!
――“指パッチン”のアーティストとして、楽曲を発表したいという夢をお持ちとのことですが、その夢はいつから芽生えたのでしょうか!?
山口さんとお会いしたあとです。山口さんにお会いしたい一心で活動を続けてきたので、ある意味、夢を達成してしまったんですよね。これから、どうモチベーションを保っていこうかと考えた時に、サカナクションのみなさんと一緒にライブでご一緒できるような、“指パッチン”のアーティストになればいいじゃないか、と思い浮かんだんです。
本気を超えた“狂気”を持て
――“指パッチン”を始めたら「彼女ができました」「新車が買えました」などの投稿をしていますが、あれはどこまで本当なのでしょうか!? 気になって、夜も眠れません!!
ふふ、それを信じるか信じないかは、動画を観た方次第ということで……!
@yubio_finger 指パッチンで7億円のビルを手に入れた男 #お金持ち #購入品紹介 #vlog @渋谷巧【中卒の90億社長】 ♬ オリジナル楽曲 – 指男(Yubio)
▲な、7億円のビルをもらっただと……!?
――ウソか本当かを考えること自体が、エンターテインメントということですね! くぅ〜〜〜!! でも、指男さんって、本当にエンターテイナーだと思うんです。ライブ配信を観ていると、全力で“指パッチン”をしているじゃないですか!
これは、あくまで僕の持論なんですけど、全力でやらないと、人に「あ、手を抜いてるな」って見透かされてしまうんです。「こんな感じでいいだろ」じゃ、ダメなんです。自分の時間を割いて、動画や配信を観てくださっている方に「マジで1秒1秒やっているぞ」と感じていただくには、全力でやらないといけないと思っていて。本気を超える、狂気のようなものというか。
――狂気かぁ! そういう意味では、動画クリエイターになりたい子どもへのアドバイスって、なにかあるでしょうか!?
動画クリエイターとして活動している方のなかで、それだけで生計を立てられている人って、ほんの一握りだと思うんです。それこそ、野球少年の何パーセントがプロになれるのか、というのと同じ話で。だからというわけではないですが、最初は「動画クリエイターを仕事にしていくぞ」とまでは思わなくていいんじゃないかな、と思います。
自分の表現したいこと、おもしろいと思うことを動画という形で表現して、いい反応がもらえたのなら、初めてそこで「動画クリエイターを仕事にしていくぞ」という意識を持てばいいんじゃないかな、と。趣味の延長として動画制作と向き合うほうが、ラクなこともあると思うんです。
――あぁ、それはそうですね。シビアな話ですが、誰しもプロになれるわけではない、と。
はい。動画制作って、最初は思い描いたようにできないんです。技術が伴っていないと、表現できないことがあるので。でも、その苦労を乗り越えてでも、本気で世の中になにかを発信したいという気持ちがある人は、続けられると思います。一見、華やかな世界に見えるかもしれませんが、人気を獲得することができた人は、みんな泥臭い努力をしているものだと思います。
――表に出している「笑顔でハッピー」な世界の裏には、泥臭い努力があるのですね。最後に、指男さんの今後の展望を教えてください!
“指パッチン”の可能性を、どんどん広げていきたいです! 楽曲づくりもそうですし、パーカッションとして、ミュージシャンのライブに参加させていただくなど、いろんなことができるんだぞ、ということを示していければ。“指パッチン”なんてムダなことを、と思う人もいるかもしれませんが、極めれば、一つのアイデンティティになるのだと伝えていきたいです!
■指男さんのSNSリンク一覧
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https://www.youtube.com/channel/UCCItKviHSyqlRJAwmK9MH5Q
TikTok
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