ZweiLanceのDMゼミナール vol.8 ~DMGP2022振り返り編~

By ZweiLance

 コロコロオンライン読者の皆さん、こんにちは!「最強の二本槍」ことZweiLance (ツヴァイランス) だ。

 さて今回のDMゼミでは、先日行われたDMGP2022を振り返る中で、ついに完結を迎えたジョー編と、遂に幕を開けた新章ウィン編、それぞれにスポットを当て、注目カードを振り返っていきたいと思う。

 なかには筆者も驚きを隠せなかった“あのカード”の大量入賞や、今後さらに強化されたら一体どうなってしまうんだ……というような将来有望過ぎる”あの新種族”まで、盛り沢山の内容となっている。

 それでは早速、本題に移っていこう。

王来MAX


 まずはじめにこちらの数字を見てもらいたい。

 「50%」

 こちらは先日行われたDMGP2022オリジナルのベスト8における、王来MAXキングマスターカードの採用率となっている。

 《CRYMAX ジャオウガ》を使ったデッキが3つ、《MAX-Gジョラゴン》を使ったデッキが1つ、それぞれ上位入賞を果たした。

▲王来MAX 最終弾「切札! マスターCRYMAX!!」収録、《CRYMAX ジャオウガ》
▲王来MAX 最終弾「切札! マスターCRYMAX!!」収録、《MAX-Gジョラゴン》

 3800人の中の8人、そこに4つだ。
 どれほど途方もない数字かは説明不要だろう。

 先日のDMゼミにて《CRYMAX ジャオウガ》を紹介した際には、「採用先が難しいけど、間違いなく最強クラスのフィニッシャー……」というようなことをお話ししたが、なんとこのカード自体がデッキコンセプトになってしまった。

 相手の行動を制限して《CRYMAX ジャオウガ》、コンボの踏み倒し先にとりあえず《CRYMAX ジャオウガ》、ちょっとしたサブプランに《CRYMAX ジャオウガ》など……。

 本当に「フィニッシャー版天災デドダム」となってしまったようだ。

 その対となる《MAX-Gジョラゴン》についても、水自然のマナ加速を主軸とし、《自然の四君子 ガイアハザード》と組み合わせた基盤によるものが、上位入賞を果たしている。

 キングマスターカードの他にも、《EVE-鬼MAX》など、発売当初こそ環境に影響を与えなかったカードも、タマシードと組み合わせた戦略で大活躍を見せていた。

▲王来MAX 最終弾「切札! マスターCRYMAX!!」収録、《自然の四君子 ガイアハザード》
▲王来MAX 最終弾「切札! マスターCRYMAX!!」収録、《EVE-鬼MAX》

 ウィン編の始動で盛り上がっているところだが、まだまだジョーたちの物語は色濃く、今後のメタゲームにも大きな影響を与え続けるだろう。

 そして公式チャンネルデュエチューブでは、そんな激闘の全編と、名勝負の数々が切り抜きとしても公開されているので、要チェックだ!

ゴッド・オブ・アビス


 さて大活躍となったのは王来MAXももちろんだが、ゴッド・オブ・アビスのカードもしっかりと爪痕を残している。

 まずはなんと言っても「アビスロイヤル」だろう。

 突然だが皆さんは「闇単デスザーク」というデッキを覚えているだろうか?

 筆者も折に触れて愛用していたコントロールデッキで、アビスロイヤル同様闇単色の墓地利用デッキという点では、非常によく似たギミックと言えるだろう。

▲新4弾「誕ジョー!マスター・ドルスザク!!〜無月の魔凰〜」収録、《堕魔 グリギャン》
▲新4弾「誕ジョー!マスター・ドルスザク!!〜無月の魔凰〜」収録、《卍 デ・スザーク 卍》

 しかしギミックこそ似ているのだが、どうやら様子がおかしい。

 当時筆者は3コストを支払って、墓地が3枚肥えるパワー2000のブロッカーを召喚していたはずだし、それだけで相手に首を傾げられていたものだ。

▲ゴッド・オブ・アビス 第1弾「伝説の邪神」収録、《邪侵入》
▲ゴッド・オブ・アビス 第1弾「伝説の邪神」収録、《アビスベル=ジャシン帝》

 ところがこの《邪侵入》から、例えば《アビスベル=ジャシン帝》を踏み倒したとすると……?

 3コスト支払って、墓地が3枚肥えるパワー7000のブロッカーが何故かW・ブレイカーを持ち、おまけに墓地から大量の仲間を引き連れつつ、最後には除去耐性まである。

 デビュー初日の初心者でも、「こっちの方が凄い」と即答するだろう。

 とにかくこのアビスロイヤル、「出力」がバグっている。しかも第1弾の段階でだ。

▲ゴッド・オブ・アビス 第1弾「伝説の邪神」収録、《悪灯 トーチ=トートロット》
▲「クロニクル・ダークサイド・デッキ 「零誕」」収録、《龍頭星雲人/零誕祭》

 加えて受けに関しても環境トップクラスとなっており、特に《悪灯 トーチ=トートロット》による最大3面受けや、先日のクロニクルデッキで登場した《龍頭星雲人/零誕祭》は、下面は実質的な《デーモン・ハンド》でありながら、上面は強力な手札破壊も兼ねている。

 《邪侵入》もウッカリしているとシールド・トリガーになるし、《ハンマ=ダンマ》もちゃっかりとシールド・トリガー……。

▲「スタートWINデッキ 邪神・フロム・アビス」収録、《ハンマ=ダンマ》

 足回りとなる小型アビスロイヤルたちも、どれもアビスロイヤルギミックで構築さえすれば、既存の汎用カード+αの性能を誇る。とにかく全てが超高水準。

 かつての主人公ジョーカーズの後継的な立ち位置と考えると、このぶっ飛びっぷりも納得。兎にも角にもパワー。強化が約束されたぶっ壊れデッキほど恐ろしいものもないだろう。

▲ゴッド・オブ・アビス 第1弾「伝説の邪神」収録、《十番龍 オービーメイカー Par100》

 次いで注目なのが《十番龍 オービーメイカー Par100》

 一見して複数枚の手札を必要とし、序盤に出すのは大変そうに見えて、なんと3〜4ターン目に安定して着地してしまう。

 最近再録した《原始 サンナップ》《応援妖精エール /「みんな一緒に応援してね!」》といったマナをアンタップするカードと、対策クリーチャーとしても強力な《ベイB セガーレ》《とこしえの超人》などを組み合わせることで、いとも簡単に早出しすることが可能だ。

▲革命編 第4章「正体判明のギュウジン丸!!」収録、《原始 サンナップ》
▲「最強戦略!! ドラリンパック」収録、《応援妖精エール /「みんな一緒に応援してね!」》
▲王来篇 第3弾「禁断龍VS禁断竜」収録、《ベイB セガーレ》
▲王来篇 第1弾「王星伝説超動」収録、《とこしえの超人》

 性能もシビルカウントさえ達成すれば《ブラキオ龍樹》なので、デッキによってはそれだけで機能不全に陥ってしまう。

 加えて、自然文明はサーチカードが非常に充実しており、《トレジャー・マップ》《雪精 ジャーベル》などを組み合わせると、《十番龍 オービーメイカー Par100》を引けないという事故もほとんど未然に防ぐことができる。

▲ドラゴン・サーガ 第2章「暴龍ガイグレン」収録、《トレジャー・マップ》
▲革命編 第1章「燃えろドギラゴン!!」収録、《雪精 ジャーベル》

 その再現性の高さと、相手が行動する前にロックする圧倒的な理不尽さ、GPでは入賞こそ果たさなかったものの、フィーチャーマッチにおける数々の活躍により、その強さを知らしめた。


 以上が今回のDMゼミで紹介したかった、要注目カードやデッキだ。

 記事では語り尽くせなかった+αの内容については、デュエチューブで講義形式の動画がUPされているので、そちらを確認してもらえると嬉しい。

 それではまた次回の講義でお会いしよう!


ZweiLance:
デュエル・マスターズの超強豪プレイヤーにして、YouTubeの「ZweiLance Channel」でデュエル・マスターズに関するコンテンツを主に配信するYouTuber。『モルトNEXT』『デ・スザーク』『アナカラーデッドダムド』『オカルトアンダケイン』などの名手として知られ、競技デュエマにかける情熱は誰よりも熱い。主な戦績はグランプリ-7th3位入賞、日本一決定戦2018トップ8入賞、日本一決定戦2019出場権をDMPランキング上位枠で獲得など。
 
YouTube「ZweiLance Channel」:
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