By まつがん
さて、前回は皆さんにカードの能力を予想してもらったわけだが、まずは正解を発表することとしよう。
それが、こちらのカードだ!
「タマシード」って何……?
さらに種族欄とフレーバーには初登場となる「鬼レクスターズ」についての記載もあり、新シリーズに向けて期待が高まるばかりだ。
それはともかく、4月9日(土) に発売予定の「キングマスタースタートデッキ アバクの鬼レクスターズ」に収録される新カード、《オンソク童子 <ターボ.鬼>》。このカードを使ってどのようなデッキを組むべきか。
ひとまず「タマシード」については「パラレル・マスターズ」に収録されていた《ルナ・デイブレイクΣ》で予告されていたところではあるが、それ以外何も情報がないのでここでは無視するしかない。
そうなるとただの2コストの「スター進化」クリーチャーをどう使うかもクソもないのではないか……と、そう思われるかもしれない。
だが、上の画像をよく見て欲しい。とんでもない文言が隠されていたことにお気づきになっただろうか。
その文言とは、そう。
2ターン目に《轟く侵略 レッドゾーン》に「侵略」できるのでは???🤔🤔🤔
そう、《オンソク童子 <ターボ.鬼>》はなんと史上初の2コストの火のコマンドなのである。これはもう、《轟く侵略 レッドゾーン》と組み合わせろとウィザーズに言われているようなものだ。
たださすがに《オンソク童子 <ターボ.鬼>》が4枚だけだと「侵略」が安定しないところ、《覇王速 ド・レッド》も採用することで下バイをしっかりと8枚確保することができる。
というわけで、できあがったのがこちらのデッキだ!
『オンソク・レッドゾーン (初期型)』
《滅亡の起源 零無》 | |
4 | 《凶戦士ブレイズ・クロー》 |
《ブルース・ガー》 | |
4 | 《ブンブン・チュリス》 |
《グレイト”S-駆”》 | |
4 | 《カンゴク入道》 |
4 | 《霊峰 メテオザ-1》 |
4 | 《オンソク童子 <ターボ.鬼>》 |
4 | 《覇王速 ド・レッド》 |
1 | 《単騎連射 マグナム》 |
4 | 《龍装者 バルチュリス》 |
4 | 《轟く侵略 レッドゾーン》 |
1 | 《熱き侵略 レッドゾーンZ》 |
1 | 《”轟轟轟”ブランド》 |
2 | 《全能ゼンノー》 | 2 | 《マシンガン・トーク》 | 2 | 《バツトラの父》 | 2 | 《ロッキーロック》 | 2 | 《ブルンランブル》 | 2 | 《ポッポーポップコー》 |
このデッキを最初に組んだときは「なんかそれっぽいしこれでいいか……」と一旦は満足していた。
だが冷静に検討した結果、とある重大な欠陥に気が付いてしまったのである。
その欠陥とは、すなわち。
《我我我ガイアール・ブランド》を使わない理由なくね???🤔🤔🤔
《オンソク童子 <ターボ.鬼>》が絡んだパターンならばともかく、3ターン目に《覇王速 ド・レッド》から《轟く侵略 レッドゾーン》に「侵略」するというのは、3ターン目に1マナクリーチャーから《我我我ガイアール・ブランド》を出すのと打点的に変わらない。否、脇にクリーチャーが並んでいることを前提とするならむしろ劣ってすらしてしまっているのだ。
しかも《轟く侵略 レッドゾーン》の方が《我我我ガイアール・ブランド》よりもメタクリーチャーに引っかかる範囲が広いため、《霊峰 メテオザ-1》のようなメタクリーチャー対策を入れなければならない点も気になった。
《オンソク童子 <ターボ.鬼>》が登場したからといって《轟く侵略 レッドゾーン》に着目してみたものの、これでは《我我我ガイアール・ブランド》を使った旧来型のコンセプトの方が多くの点で勝っていると言わざるをえない。
《オンソク童子 <ターボ.鬼>》からの「侵略」《轟く侵略 レッドゾーン》をコンセプトに据えると、《我我我ガイアール・ブランド》のコンセプト的下位互換になってしまう……かくして発覚した問題点は、容易には克服できないように思われた。
しかし、私は気が付いたのである。問題点を引き起こしているのは下バイのサブプランである《覇王速 ド・レッド》であって、《オンソク童子 <ターボ.鬼>》自身ではない。ならば《覇王速 ド・レッド》よりも《オンソク童子 <ターボ.鬼>》にふさわしいサブプランを見つけることができれば、《我我我ガイアール・ブランド》を使った構築との差別化を図ることができるということに。
とはいえ、《覇王速 ド・レッド》は《オンソク童子 <ターボ.鬼>》が出るまでは史上最速の火のコマンドだったはずなのである。ならば《覇王速 ド・レッド》を超えるサブプランなど見つかるはずもない……と、そう思われた。
だが、私はたどり着いたのだ。
《覇王速 ド・レッド》を使わず、《我我我ガイアール・ブランド》との差別化を図る方法に。
先手2ターン目までにオールインしたらメタクリを超えられるのでは???🤔🤔🤔
《ニクジール・ブッシャー》は1マナクリーチャーさえ引けていれば1ターン目にW・ブレイカーを着地させることができる。その代償として先手ならば手札は1枚となってしまうが、たとえばその1枚が《グレイト”S-駆”》なら、打点的には《オンソク童子 <ターボ.鬼>》からの《轟く侵略 レッドゾーン》と変わらなくなる。
すなわち、「1マナクリーチャー+《ニクジール・ブッシャー》+《グレイト”S-駆”》」という組み合わせは、「1マナクリーチャー+《オンソク童子 <ターボ.鬼>》+《轟く侵略 レッドゾーン》」という組み合わせと全く同速のサブプランとして成立しているということだ。
したがって、「メタクリーチャーの着地を超える速度でオールインする」というこのコンセプトならば、《我我我ガイアール・ブランド》を不採用にする合理的な理由となるのである。
そう、《カンゴク入道》などという賢しいカードは甘えだった。極限のスピードがもたらす脳汁を前に賢さは不要。人生では別論、ことカードゲームにおいては頭は悪くなり得なのである。
というわけで、できあがったのがこちらの「オンソク・レッドゾーン」だ!
『オンソク・レッドゾーン』
《滅亡の起源 零無》 | |
4 | 《凶戦士ブレイズ・クロー》 |
《螺神兵ボロック》 | |
4 | 《ブルース・ガー》 |
《ブンブン・チュリス》 | |
4 | 《グレイト”S-駆”》 |
4 | 《オンソク童子 <ターボ.鬼>》 |
4 | 《ニクジール・ブッシャー》 |
4 | 《轟く侵略 レッドゾーン》 |
1 | 《熱き侵略 レッドゾーンZ》 |
4 | 《”逆悪襲”ブランド》 |
1 | 《”轟轟轟”ブランド》 |
1 | 《ドリル・スコール》 |
1 | 《暴龍警報》 |
2 | 《全能ゼンノー》 | 2 | 《ロッキーロック》 | 2 | 《暗黒の騎士ザガーン GR》 | 2 | 《ヘルエグリゴリ-零式》 | 2 | 《ドドド・ドーピードープ》 | 2 | 《鋼ド級 ダテンクウェールB》 |
ちなみに最初は超GRゾーンに「攻めにも守りにも使えるGR」ということで《超衛の意志 エイキャ》を入れていたのだが、一人回ししてたら《螺神兵ボロック》が溶けてFXですべてを失った人の顔になったのはここだけの秘密だ。
また動画を撮影してから気が付いたのだが、《熱き侵略 レッドゾーンZ》はこのデッキだと《暴龍警報》が絡まない限り進化クリーチャーの上にしか「侵略」しないためただのW・ブレイカーのクソ弱バイクになってしまっているので、まだしも後続をSA化できる《超轟速 SA-W》か、うっかり「復活の儀」を達成して零龍卍誕できるかもしれない《禁断の轟速 レッドゾーンX》、あるいは5枚目の《ニクジール・ブッシャー》こと《暗黒鎧 ダースシスK》あたりに差し替えた方が良いだろう。
このデッキが実際にどんな動きをするのか気になる方は、以下の動画で確かめてみて欲しい。
さて、いかがだっただろうか。
《オンソク童子 <ターボ.鬼>》が収録されている「キングマスタースタートデッキ アバクの鬼レクスターズ」は、4月9日(土) に発売予定だ。
また、コロコロコミック4月号ではデュエル・マスターズの原作コミックが読めるほか、デュエマに関する激アツな最新情報も色々と掲載されているので、ぜひとも手に取ってみていただきたい。
ではまた次回!
ライター:まつがん
フリーライター。クソデッキビルダー。
論理的な発想でカード同士にシナジーを見出すのだが、途中で飛躍して明後日の方向に行くことを得意とする。
オリジナルデッキでメタゲームに風穴を開けるべく日夜チャレンジを続けている(が、上記のような理由で大体失敗する)。
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