By ZweiLance
コロコロオンライン読者の皆様 熱いマルなこの夏、いかがお過ごしだろうか?
主にデュエル・マスターズに関する情報発信をしているZweiLance (ツヴァイランス) だ!
前回に引き続き、「デュエチューブ」と連動してデュエル・マスターズに関する解説記事を書いていくぞ!
このコーナーでは実際の大会結果を見たり個人的に使ってみたりして「これは強い」と感じたカードを、できるだけ具体的に、わかりやすく解説していく!
題して、「ZweiLanceの新カード風林火山」!
・ビートカードの風
・対策カードの林
・コンボカードの火
・コントロールカードの山
それぞれのジャンルごとに一番の注目カードをピックアップしていくぞ。
今回はこの前の「名場面BEST」に続きスペシャルな弾ということで、ややトリッキーな収録内容となっている。
そして私情が絡んでいないと言えば嘘になるような、あの一時代を築いたカードもしっかりおさらいしていくぞ……!!
ZweiLanceの新カード風林火山、「20周年超感謝メモリアルパック 技の章 英雄戦略パーフェクト20」の巻!
ビートカードの風:《全虹帝 ミノガミ/ハザード・パクト》
双極篇で新たに登場したギミック、「ツインパクト」カード。
汎用性が高く、発売から多くのデッキに採用され、次第に《コンダマ/魂フエミドロ》や《天地命動 バラギアラ》などを使った、「ツインパクト」自体が主役となったデッキタイプも登場し、競技シーンにも深い爪痕を残している。
そんな「ツインパクト」カードは、歴代の人気カードが復活、あるいは合体するという、その拡張性が高くロマン溢れるデザインから、今日に至るまで現代デュエマの基本戦術として親しまれ続けてきた。
そして今回遂に、約2年半ぶりにもなる「ツインパクト」ギミック自体の強化を授かることになる。
それがこの《全虹帝 ミノガミ/ハザード・パクト》。下面に手札の減らないマナ加速を持ち、上面に盤面処理と、順当に動けば4ターン目にして6~7コストまでのクリーチャーを踏み倒せるという、圧倒的な展開力を持つ。
このカードの恩恵を最も受けたであろうデッキが、「ツインパクト」バーンメア。
至極わかりやすく例えると、この《全虹帝 ミノガミ/ハザード・パクト》とは、《オラオラ・ジョーカーズ》と《グレープ・ダール》が合体し、「ツインパクト」シナジーなデザインになったものである!!(というか、もっと強いかもしれない!!!!)
どちらもこれまで《バーンメア・ザ・シルバー/オラオラ・スラッシュ》への繋ぎとして最適で、特に「旅路バーンメア」と呼ばれるデッキで使われてきた基本パーツであり、相性が良いことは自明だ。
上面の《全虹帝 ミノガミ》についてだが、《グレープ・ダール》と違い、まず「ツインパクト」カードであること。
さらに何より自身が継続的に攻撃時能力を使えること。
しかもマナが増えるごとに踏み倒せる範囲が広がることで、明確な差別化に成功している。
そしてこれらはあくまで一例に過ぎず、他にも「ツインパクト○○」というデッキはあらゆるコンセプトで構築可能だ。
その基盤の筆頭となるカードが、最近王来篇第2弾にも再録された《龍装艦 チェンジザ/六奇怪の四 ~土を割る逆瀧~》だろう。
今後も次々登場する「ツインパクト」カードから、ますます目が離せない。
対策カードの林:《モモキング -旅丸-》
マナタップを参照する対策カードというのは、これまでの歴史でいうと《早撃人形マグナム》と《百発人形マグナム》が挙げられ、これらのマグナムの強みはGR召喚すらも咎められることにあった。
そのあまりの対策範囲の広さから、他の対策カードとは一線を画してきたのだが、今回、遂にそれを超える性能を持つ新カードが登場した。
《モモキング -旅丸-》の場合、「かわりに」というテキストが書かれており、この「かわりに」というテキストは現代デュエマにおいて非常に強力で、あらゆる効果の不発を意味する。
加えて「シンカパワー」はターンに対して影響する効果なので、タイミングを見て発動すれば、相手に一切の反撃を許さずにゲームを決めることも可能になる。
現在は《王来英雄 モモキングRX》や《切札勝太&カツキング ー熱血の物語ー》など、特にコスト5のクリーチャーが強力な環境となっているため、2コストのマナ加速から繋いでプレイすると、大幅な時間稼ぎになりそうだ。
また、同デッキに採用率の高い《蒼き守護神 ドギラゴン閃》の効果で踏み倒せることも考えると、今後採用され始めることが予想される1枚であり、対策カードの対策も必須になる日が来るかもしれない。
コンボカードの火:《煉獄の悪魔龍 フォーエバー・オカルト》
……一応自己紹介しておくと、先月まで「オカルトアンダケイン」というデッキの使い手を名乗らせてもらっており、その名残で今回、なんやかんや紹介する運びとなった。
当の「オカルトアンダケイン」は殿堂入りにより《不敵怪人アンダケイン》を奪われ、ただの「オカルト」になってしまった。
さて、そんな「オカルトアンダケイン」の動きの中で一際目を引く動きがあったので、《煉獄の悪魔龍 フォーエバー・オカルト》が再録した今、改めて紹介することで皆さんのお役に立てたらと思う。
それは、もはや《不敵怪人アンダケイン》に全く頼らない、そう、ビートダウンのプランだ。
よくよく考えてみると、《戦略のD・H アツト》で墓地を肥やして《百万超邪 クロスファイア》を3ターン目に投げつけるのは、ただの墓地利用ビートダウンだ。
ぐいぐい押し込みながら、最終的に《煉獄の悪魔龍 フォーエバー・オカルト》を着地させ、次々と《零龍》の儀式を達成させる。
墓地が増えて「墓地の儀」、破壊されて「破壊の儀」、手札が減って「手札の儀」……そして最終的に《零龍》が卍誕してゲームエンドとなる。
という一連の強烈な動きが、特段ビートダウンに特化させて構築されたわけでもないのに、あまりにも強烈だったのだ。
これを応用し、《暗黒鎧 ザロスト》や《百万超邪 クロスファイア》を増量したビートダウン特化型の構築を提案したい。
他にも《不死の墓守 シヴァンリンネ》を採用したデッキも考案されており、こちらは従来の小回りというよりは爆発力に特化している。
むしろ、「オカルトアンダケイン」に対する極端なアンチ意識が弱まった今こそが、思いもよらないチャンスなのかもしれない。
コントロールカードの山:《ガル・ラガンザーク》
発売から数日後、早速大会での入賞報告が相次いでいる。
歴代「無月の門」史上一、圧倒的なまでの出しやすさと、何度も蘇るしぶとさを持ち、「呪文で選ばれず、召喚以外を許さない」という性能は、本来であれば対策カードのカテゴリが相応しいのかもしれない。
だが、「無月の門」の本領といえばコントロールデッキ。
一番強化を受けたのが、コントロールカードの代表格、《追憶人形ラビリピト》だ。
新たに登場した魔導具呪文と魔導具クリーチャーのハイブリットデッキ「水闇零龍型ガル・ラガンザーク」が登場し、現在猛威を振るっている。
これまでのように《卍 デ・スザーク 卍》を使わず、《ガル・ラガンザーク》で時間を稼ぎ、《追憶人形 ラビリピト》着地までの時間を確実に稼ぐ。
現在は《蒼き守護神 ドギラゴン閃》や《王来英雄 モモキングRX》が非常によく使われているので、《卍 デ・スザーク 卍》ほどではないが、《ガル・ラガンザーク》でも十分に制圧していくことができるわけだ。
というわけで待望の魔導具強化に個人的にも歓喜しているのだが、その反面、一昔前のテーマではあるので、暫く新たな強化が見込めないであろうデッキタイプともいえる。
それでも、僅かな強化を見逃さず、環境にしがみついてきたのが魔導具というデッキだ。
これを機にあらゆる魔導具デッキを極めておくと、長期的に活躍できるチャンスとも言えるだろう。
一度やったら病み付きになる。「夢幻無月の門」、是非とも体感して欲しい。
以上、ZweiLanceの新カード風林火山、「英雄戦略パーフェクト20」の巻。完。
さて最後にあと1枚だけ、無限の伸びしろを感じてやまない、未来覚醒予想カードを1枚だけ紹介してお別れにしようと思う。
このカードを使ったデッキが活躍するパターンは、現状大きく分けて2つ考えられる。
一つ目は墓地利用デッキ。
これまで《暴走龍 5000GT》では止めることのできなかった、《灰燼と天門の儀式》のようなカードへの明確な解答となっており、これらをセットでプレイすることであらゆるカウンターカードを突破して攻めていくことができるようになった。
加えて下面が非常に優秀な墓地肥やし呪文であるため、《暴走龍 5000GT》と違い、序盤から活用していけるのが嬉しい。
もう一つは、アウトレイジデッキ。
来月発売するクロニクルデッキのテーマにアウトレイジがあることは、既に皆さんもご存知の通りだろう。
ここに収録されるカードによっては、思いもよらないシナジーが発生し、たちまち《反逆龍 5000typeR/無法頂上会談》が化ける可能性も大いにある。
新情報は公式Twitterやデュエチューブ等で続々発表されているので、発売まで待つもよし、予習して戦略を立てるもよしだ。
同様のテーマでより深掘りした動画をデュエチューブでも公開中!是非合わせてチェックだ!
それではまた次回!
ZweiLance:
デュエル・マスターズの超強豪プレイヤーにして、YouTubeの「ZweiLance Channel」でデュエル・マスターズに関するコンテンツを主に配信するYouTuber。『モルトNEXT』『デ・スザーク』『アナカラーデッドダムド』『オカルトアンダケイン』などの名手として知られ、競技デュエマにかける情熱は誰よりも熱い。主な戦績はグランプリ-7th3位入賞、日本一決定戦2018トップ8入賞、日本一決定戦2019出場権をDMPランキング上位枠で獲得など。
YouTube「ZweiLance Channel」:
https://www.youtube.com/channel/UCgo6OjaW8C8kghG0SHwMsJA
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