こういうの待ってた!!
発表されたときから、
「これ、絶対に俺好みのゲームだ!!! 発売されたら絶対にやり込むぞ!!」
と決めていた作品のひとつに、Supergiant Gamesの『HADES(ハデス)』があった。
ギリシャ神話をモチーフとしたローグライクのアクションゲームで、生と死をくり返しながら冥界からの脱出を目指す……なんて設定になっているという。
……もう、ここに書いたたった70文字の概要の段階で、俺の心の琴線に触れる単語がいくつも散りばめられていて驚いてしまう。
いわく、ギリシャ神話!!
いわく、ローグライク!!!
いわく、生と死のくり返し!!!
いわく、冥界からの脱出!!!
いわく、なんて設定!!!(それはいいだろ)
有名な神々と生々しいやり取りをしながら、魔物蠢くダンジョンに潜って脱出を目指すとか……!! もうその背景だけでおもしろいの確定じゃん!!!
第一報を見た段階で、そこまで思ってしまったのである。
そして、6月24日に待ちに待っていた『HADES(ハデス)』のNintendo Switch版が配信されたので、迷わず購入してゲームを起動した次第だ。
ストーリーのバックボーンにあるのは、くり返しになるがギリシャ神話である。なので出てくる主要登場人物は、みなどこかで聞いたことのある神様や英雄ばかりだ。
主人公は、地獄の世界を統べる冥界の王、ハデス……の息子の“ザグレウス”。
不死身のザグレウスは、父の戒めから逃れるために冥界からの脱出を試み、幾度となくダンジョンに挑む。しかし、それを阻もうとハデス配下の地獄の軍団に襲われてド派手な戦闘に発展するのだ。
ザグレウスは、脱出に協力を申し出る神々や英雄(ゼウスやアテナ、ダイダロスなどギリシャ神話オールスターw)の助力を得て、さまざまな武器や能力を用いながら地獄の軍団と渡り合う。しかし、“ローグライク”と書いた通り、途中でゲームオーバーになると彼はほとんどの能力を失い、再びイチからダンジョン潜行を余儀なくされるのである。
ダンジョンに持ち込める武器種は1種類だが、“冥府の鍵”というアイテムを集めることでつぎつぎに武具をアンロックしていくことができる。
それぞれが非常に特徴的なアクションを実現する武具になっており、近接主体の剣や槍、遠距離の弓や銃、防御にも適した盾などなど、選んだ武具によってまったく違う戦闘シーンが展開するのが楽しくて仕方がない!!
これに、探索途中にランダムで手に入る“功徳”(神々の力)を組み合わせて、ザグレウスをガンガン強化していく。
まだ俺は始めたばかりなので、
「えーっと……この武器種だと、この功徳じゃちょっと……いや、けっこうイケるのかな!?」
と、トライ&エラーをくり返している段階なんだけど、組み合わせによっては強力な魔物どもを余裕で蹴散らせる可能性もあるので(あくまでも可能性だが)、あれこれ試しながら進めること自体がおもしろくてたまらないわ。
そして、本作の醍醐味が、武具と功徳の組み合わせによって生まれる小気味のいいアクションだ。
これがもう……!
前述の通り、武具によってまったく違う立ち回りができてダンジョンに潜るたびに新鮮な気分を味わえるのと同時に、どれも非常にテンポよくアクションがくり出せるので、ボタンをテキトーにガチャガチャと押しまくっているだけでなんだか……めっちゃスタイリッシュに戦っている気分にさせてくれる!!ww
もちろん、キチンと先に進むには敵の攻撃を巧みに避け、確実にこちらのスキルをブチ当てるフットワークが重要になってくるんだけど(回復手段があんまないしな)、この“ただ押しているだけでも楽しい”という部分、優秀なアクションゲームには絶対に必要な才能みたいなものだと思うのよ。
その点において、『HADES(ハデス)』はインディーズ系のゲームとは思えないほど抜きん出ている。何度も何度もくり返し遊べるローグライクのシステムに、飽きのこない軽快なアクションが融合したとなったら……!
これもう、やり込むしかないっしょ!!!www
発表以来待ち続けて、本当によかったーーー!!!ww
大塚 角満
1971年9月17日生まれ。元週刊ファミ通副編集長、ファミ通コンテンツ企画編集部編集長。在職中からゲームエッセイを精力的に執筆する“サラリーマン作家”として活動し、2017年に独立。現在、ファミ通Appにて“大塚角満の熱血パズドラ部!”、ゲームエッセイブログ“角満GAMES”など複数の連載をこなしつつ、ゲームのシナリオや世界観設定も担当している。著書に『逆鱗日和』シリーズ、『熱血パズドラ部』シリーズ、『折れてたまるか!』シリーズなど多数。株式会社アクアミュール代表。