By ドブフクロウ
みなさんこんにちは。MtGライターのドブフクロウです。
ゴールデンウィーク最終日ですね。みなさん、いかがお過ごしでしたでしょうか? 時節柄マジックのイベントがなかったので少し物足りない日々でしたが、その分MTGアリーナ漬けで過ごしていたという方もいらっしゃるかもしれませんね。また、統率者戦のオンラインイベントとして「コマンドフェスト」も開催されていました。
【#コマンドフェスト】いよいよ明日、開催となりました!AM10:00~PM8:00まで自由に参加頂けるイベントとなっておりますので皆様のご参加、お待ちしております!
⬇特設サイトhttps://t.co/1n1bsOz9cs#mtgjp pic.twitter.com/eKBT3edmzc— BIG MAGIC (@MtgBigmagic) April 30, 2021
マジックフェストなど、みんなで集まってワイワイ遊ぶイベントもなかなか開催されない昨今ですが、オンラインでまったりと遊ぶのもそれはそれで乙なものです。僕自身も最近では長らく紙のカードに触れる機会が失われておりますが、オンライン対戦ができる環境自体はあるので久しぶりに統率者戦にチャレンジしてみようかな……と考えることもあります。何しろ統率者戦はMTGアリーナやMagic Onlineでは遊べませんからね。みなさんもぜひWEBカメラとデッキを手に、久々に紙のカードで遊んでみるのはいかがでしょうか?
さて、それでは今週もスタンダードの最新のデッキリストを見ていきたいと思います!
STANDARD CHALLENGE on May 3, 2021
『ストリクスヘイヴン:魔法学院』の収録カードは全体的に少しパワーが抑え気味なこともあり、新アーキタイプが擁立されることはありませんでした。しかしながら、アドバンテージに直結する「履修」と「講義」のメカニズムや、一部のカードは光るものがあり、既存デッキを強化するという形でスタンダード環境で活躍しています。
メタゲーム上では依然として「スゥルタイ根本原理」や「アドベンチャー系デッキ」が幅を効かせていますが、「赤単」並びに「白単」などのアグロデッキも地味に強化を受けています。特に「白単」は《精鋭呪文縛り》という非常に強力なクリーチャーを得たことでさらに一段階デッキのパワーが底上げされています。いったいどのような進化を遂げているのか? 先週末、Magic Online上で開催されたSTANDARD CHALLENGEから結果を残したリストを見ていきましょう。
白単アグロ(使用者:McWinSauce選手) | |
---|---|
枚数 | カード名(メインボード) |
20 | 《冠雪の平地》 |
4 | 《不詳の安息地》 |
4 | 《命の恵みのアルセイド》 |
2 | 《ドラニスの判事》 |
4 | 《精鋭呪文縛り》 |
4 | 《巨人落とし》 |
2 | 《軍団の天使》 |
4 | 《光輝王の野心家》 |
2 | 《傑士の神、レーデイン》 |
4 | 《歴戦の神聖刃》 |
4 | 《無私の救助犬》 |
4 | 《スカイクレイブの亡霊》 |
1 | 《夢の巣のルールス》 |
1 | 《スカイクレイブの大鎚》 |
枚数 | カード名(サイドボード) |
1 | 《ドラニスの判事》 |
2 | 《軍団の天使》 |
1 | 《傑士の神、レーデイン》 |
1 | 《スカイクレイブの大鎚》 |
2 | 《赦免のアルコン》 |
4 | 《ガラスの棺》 |
1 | 《忍耐の偶像》 |
1 | 《煮えたぎる大釜》 |
2 | 《影槍》 |
この連載も2年以上続けさせていただいており、スタンダードのデッキを中心に様々なデッキを取り上げてきました。中でも「白単アグロ」は何度もご紹介させていただいておりますが、本連載で「白単アグロ」に触れたのはちょうど2年前のミシック・インビテーショナル2019でご紹介したのが最初なんですね(記事はこちら)。2年も経っているので当時のカードはすべてローテーションしておりますが、うなぎ屋の秘伝のタレのごとく新セットの優良軽量クリーチャーを継ぎ足し継ぎ足し環境に残り続けています。
このデッキが『ストリクスヘイヴン:魔法学院』で得たカードとして、目立ったものは《精鋭呪文縛り》のみのようです。とはいえこの《精鋭呪文縛り》が非常に強力なカードで、単純に3マナ3/1飛行というスタッツが充分実践に耐え得るものであることに加えて、白の能力としては珍しく対戦相手の手札に干渉できる能力を持ち、どのような相手に対しても腐ることがありません。サイズと能力の特徴から白い《ヴェンディリオン三人衆》と称されることもありますが、なかなかいい得て妙ですね。
他には《光輝王の野心家》や《スカイクレイブの亡霊》といったおなじみのメンツも採用されています。また、このリストで目立つのはメインボードから《ドラニスの判事》が採用されている点です。環境が変わっても依然として「スゥルタイ根本原理」が勝ち続けているため、「予顕」カードや《出現の根本原理》、あるいは《星界の騙し屋、ティボルト》の能力などに対策できる《ドラニスの判事》はメインボードでも活躍してくれそうです。
また、このデッキでは不採用ですが、白単のリストの中には稀に《象徴学の教授》を採用してアドバンテージを稼ぐリストも見られます。サイドボードを圧迫されるという弱点はあるものの、「履修」メカニズムがただ強なので、これも優秀なクリーチャーと言えます。「講義」カードとしては装備品を担がせる先としても使いやすい《墨獣召喚学》あたりが良さそうですね。
「白単アグロ」というデッキは良くも悪くもデッキリストが大きく変化することはなく、新カードを試すことのできる余地も少なくなりがちですが、こうした汎用性の高いクリーチャーであれば採用の可能性もあるかも? 単色デッキということで比較的組みやすいデッキでもあるので、みなさんも試してみてはいかがでしょうか?
ライター:ドブフクロウ
青春時代のほぼ全てをテキストサイトやゲーム系サイトを徘徊することに費やしていた根暗ライター。人間としての軽薄さに定評があり、親しい間柄では「空っぽ」というあだ名で呼ばれることもある。 MtGプレイヤーとしての腕前は自他ともに認めるヘッポコだが、青春時代に (いろいろなものを犠牲にして) 培ったMtG知識量は他の追随を許さない。
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