こういうこともある……
『あつ森』の冬の風物詩・雪だるま制作について書いておりますがね。
前回の記事に詳しい通り、俺は早くも20体の黄金比雪だるまを完成させ、“ゆきだるマイスター”の称号を得た職人である。酸いも甘いも嚙み分けた“匠”なので、その成功事例とともに、
「ナゼ、失敗雪だるまは生まれてしまうのか!?」
を、原因とともに詳しく解説させてもらった。これからゆきだるマイスターを目指す若人たちは、ぜひ前回の記事を参考にしていただきたいと思う。
と、同時に……。
いかな匠と言えど、時として思わぬ失敗……というか、とんでもねえ“異形の物体”を作ってしまうこともある……ってことを、ここでつまびらかにしたいと思う。
……そう、生まれてしまうのだよ!
進化の過程で誕生した突然変異が種として固定されるが如く……!
神の気まぐれのように産み落とされた天才が世界を変えてしまうかの如く……!!
「もうウチの島、黄金比雪だるましか生まれないわwww」
と確信していた矢先に、破壊神の降臨もかくやというとてつもないインパクト雪だるまが……ッ!!!
弘法も筆の誤り……
その日も俺は、もはや目をつむっていてもできるくらい慣れ親しんだ雪玉転がしを実行しようと、ちゃちゃまる家の前にできた雪だるまゾーンに足を運んでいた。
まずは手始めにと、
「黄金比雪だるまから、“ゆきのだいけっしょう”を年貢として回収することにしよう。うひwww」
上手に作ってやった対価として、ゆきのだいけっしょうをいただく。
そしてこのとき、視界の端でうごめいていた“黒いテロリスト”の存在も見逃していない!
こいつめ……!!
キサマの介入により、どれだけの失敗雪だるまが誕生したことかッ!!!
でも、この日は完璧。
ヤツが雪玉テロをくり出す前に、現行犯逮捕してくれたわ。
というわけで安心して、人間フンコロガシと化して雪玉を転がし始める。
「よいしょ……! よいしょ……! どっこいしょ……!」
そして徐々に、黄金比雪だるまに必要な大きさまで雪玉が成長していった。
でもよく見ると、胴体用も頭用もいまいちサイズが足らない。
黄金比雪だるまは、かなりデリケートに判定される。
「ま、だいたいこんなもんじゃろwww」
なんていうテキトーな判断で合体させると、たいてい、
「惜しい!! まことにもって惜しすぎる!!!><」
と“失格”の烙印を押されてしまうものなのだ。
なので、ここは慎重に育てていこう。
そもそも胴体用を置いておいた場所が悪く、このままだとドッキングできない恐れも大きかった。ゆえに、まずは施工場所を広いところに移す必要があるだろう。
えーっと、頭用のを動かしたら、胴体用のも移動させて、と……。
しかしこのとき、横に流れる小さな川が、いきなり俺にプレッシャーをかけてきた。
雪玉は、モノに当たったり水に落ちたりすると瞬時に砕けて消えてしまう。それに転がしているときは操作が若干不自由になるので、あまり岸に近づけたくなかったのだ。
そこで……。
「ちと、進路を東側に……。川から離れないと……」
慎重に考え、東側に進路をとった……そのときだった!!!
転がしていた胴体用の大きな雪玉が、何かに吸い寄せられて……!!!
ズギャッ!!!!www
「えッッッ!!!!??」
な、なんと、あとで動かそうと思っていた頭用の小さな雪玉にドッキングを果たし……!!!
ひえええええええええ!!!! ちょ、超ズダイの、異形の物体ができちゃったよぉぉぉおおおお!!!!!><
超ズダイ雪だるまも……オノレの誕生を嘆いていたよ……w
う……>< お、俺が川を恐れたばっかりに……。
“リバース雪だるま”にしちまって、ゴメンよぉぉおおおおお!!!!><
匠もときに、このような過ちを犯すことがある……w
続く……w
大塚 角満
1971年9月17日生まれ。元週刊ファミ通副編集長、ファミ通コンテンツ企画編集部編集長。在職中からゲームエッセイを精力的に執筆する“サラリーマン作家”として活動し、2017年に独立。現在、ファミ通Appにて“大塚角満の熱血パズドラ部!”、ゲームエッセイブログ“角満GAMES”など複数の連載をこなしつつ、ゲームのシナリオや世界観設定も担当している。著書に『逆鱗日和』シリーズ、『熱血パズドラ部』シリーズ、『折れてたまるか!』シリーズなど多数。株式会社アクアミュール代表。
『あつまれ どうぶつの森』公式サイト:
https://www.nintendo.co.jp/switch/acbaa/index.html
※ゲーム画面はNintendo Swicthソフト『あつまれ どうぶつの森』のものです。
© 2020 Nintendo
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