イトトンボの思い出
リアル世界と歩調を合わせて我がルナステラ島も秋真っ盛りとなり、紅葉といっしょに“季節の風物詩”的な生き物や植物が見られるようになってきた。
たとえば、↓こちらの“イトトンボ”。
おおおお!! イトトンボとは、また懐かしいものが!!w
いまの時代の子どもたちはあまり見たことがないかもしれないけど、イトトンボって俺が少年時代を過ごした昭和40年代~50年代にはいくらでもいてね。それも、夏が終わり、秋のお彼岸のころから大量に現れるようになって、それらはたいてい、水辺かお墓で飛んでいることが多かったのだ。
いま思えば、墓地にはけっこうたくさん水場(お寺の池とか、水汲み場とかね)があるので、わずかな生の期間に恋をし、産卵までするにはもってこいの場所だったんだろうなぁ。当時は、お墓、彼岸花、イトトンボがワンセットになっているイメージだったので、このトンボに対してちょっと不気味なものを子供心に感じていたんだよねぇw
そんなイトトンボ以上にルナステラ島で存在をアピールしているのが、前回の日記で紹介したキノコたちである。
雑草と大量の花しかなかった殺風景な地面にかわいらしい彩りを添えてくれるキノコは、そこにいてくれるだけで心が和み、
「嗚呼……。やっぱり四季がある国はいいなぁ……」
と、シミジミと愛国心すら刺激してくれる。
でも……。
現実世界のキノコはそうそう簡単に人の思うようにはできない、密かな反骨心と対抗心をもった植物(そもそも植物じゃないのかw)であることが知られている。
じつは俺も前々からキノコという物体には興味津々で、ことあるごとにいろいろなちょっかいを出してきたので、今回はその事例を紹介したいと思う。
……ってことは。
ここからは『あつ森』とはいっさい関係のない“キノコエッセイ”になるので、危険を察知した方は進まないほうがいいかと思いますw
キノコのエッセイ
俺は高校を卒業するまで群馬のド田舎の下仁田町で育ったので、“秋のキノコ狩り”は大塚家の恒例行事だった。さらに、下仁田町はシイタケの産地としてもそこそこ有名なところで、子どもたちの冬のお手伝いとして“コマ打ち”という作業が定着している土地でもある。
コマ打ちってのは、シイタケの菌が付着した小さな木片を原木(1メートルほどの丸太ね)に開けた穴にハンマーで打ち込んでいく作業で、現在も季節になると群馬の山々には、少年たちが打ち付けるコマ打ちの音色がコダマしたりしているのである。
そんな幼年期の体験があったからか、俺は多くの食材の中でもキノコ類にはとくに目がなく、
「よりおいしいキノコを! より新鮮なキノコを!」
この思いが強いあまり、数々のチャレンジを試みてきているのだ。
まずは、過去にもどこかで書いたことがあるんだけど、さいたま市の我が家の庭に生えたナゾのキノコを、採取して食したことがある。そのキノコが↓コレなんだが……。
……どっからどう見てもタダ者ではない、RPGの中ボスで出て来そうな風体をした不気味極まりないキノコである。
でもこれ、じつは“アミガサタケ”という高級キノコで、そこらへんのスーパーなどではなかなかお目に掛かれない逸品なのだ。そいつが何でウチの庭に生えてきたのか、当事者のアミガサタケに聞いてみても答えが返ってこないのでわからないのだが、
「せっかくなので……」
と採取したのは言うまでもない。でも、わけのわからないキノコをどうにかするのは非常に危険極まりないので(近寄っただけでダメージを受けるカエンタケみたいな怪物もいるしな)、もしも同じようなキノコを見たとしても近寄らないのが賢人の判断である。
さらに、前述のシイタケ話に紐づくのだが、俺はたびたびシイタケの原木キットを買ってきて、自宅や編集部で“屋内シイタケ栽培”を実施して、同僚たちからドン引きされたりしている。
こちらも以前、写真を紹介したことがあると思うが、“うまくいくと”シイタケはこのような成長を見せてくれる。
●栽培1日目
カビだらけに見える原木君。ここに、さっき書いたコマが打ち付けられているわけだ。打ったのは、群馬の少年だろうか……w
●栽培3日目
うっは!!!w 早くもエラいことになりかけてる!!!www
●栽培1週間目……
!!!?!? これ、絶対に芯のところに、身体を乗っ取られた人が入ってるやつやん!!!!w
こんな感じで会心の育成だと数日で大量の新鮮シイタケが手に入る。
でもこれ、
「もうちょっと育てよう!! もっと生えてきそうだし!!w」
と欲張ってしまったため、
育ちすぎて、カサが開きすぎになっちゃったんだよなーーー!
でも、おいしくいただきました^^
室内の原木栽培ということでシイタケ自体が非常にキレイでやわらかく、芯までおいしくいただけるのが強み。簡単なので、『あつ森』のキノコを見て欲求を刺激された皆様は、ぜひ挑戦してみることをオススメいたしますw
おしまいw
大塚 角満
1971年9月17日生まれ。元週刊ファミ通副編集長、ファミ通コンテンツ企画編集部編集長。在職中からゲームエッセイを精力的に執筆する“サラリーマン作家”として活動し、2017年に独立。現在、ファミ通Appにて“大塚角満の熱血パズドラ部!”、ゲームエッセイブログ“角満GAMES”など複数の連載をこなしつつ、ゲームのシナリオや世界観設定も担当している。著書に『逆鱗日和』シリーズ、『熱血パズドラ部』シリーズ、『折れてたまるか!』シリーズなど多数。株式会社アクアミュール代表。
『あつまれ どうぶつの森』公式サイト:
https://www.nintendo.co.jp/switch/acbaa/index.html
※ゲーム画面はNintendo Swicthソフト『あつまれ どうぶつの森』のものです。
© 2020 Nintendo
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