島は発展してきたけど
当連載の連続更新回数200回を目前に控え、ここのところ連日のように“『あつ森』を始めてから半年が経過した”をテーマにした記事を書いてきた。
そう、もう半年が過ぎたのだ。
何もなかった無人島にわずか数名で入植し、土を耕し、家を建て、自給自足の生活をスタートさせて、少しずつ開拓を始めたあの日から--。
本当に最初は、何もなかったんだよなあ。
あったのは小さな星型の池と、
家替わりの小さなテント。
案内所も広場も粗末なもので、初期メンバーのヒノコ、アーサーも所在なさげにウロウロするだけだったんだよなあw
住民も3名だけだったので、島はとにかく空き地だらけ。
道も、橋も、坂も整備されていなかったので行動範囲は限られていたし、土地も荒れ放題だったことを昨日のことのように覚えている。
それでも、飽きずにめげずに開拓を続けることで、我がルナステラ島には文明が息づくようになり、人口が増えるにしたがってみるみるうちに発展を遂げるようになった。いまでは島のアチコチに手が入ったのはもちろんのこと、文化の象徴的なオブジェクトや芸術の匂いを漂わせる花畑なんかも各地に設えられている。
しかし……。
この発展はあくまでも、“もともとあった島に、モノを乗せているだけ”の状態であった。いやもちろん、場所によっては、
↑この古墳など、島のレイアウトそのものに手を入れて地形ごと変えてしまったところもある。
あるんだけど……。
まだ本格的に暑くなる前の6月ごろ、俺は同僚のたっちー先生にこんなことを言われたのだ。
「ずっと同じ地形の島にいるのも飽きるので、いよいよ“島そのもの”を変えてしまおうと思うわ」
完全開拓のいざない
俺はそのとき、たっちー先生が何を言っているのかよくわからなかった。
島そのものを変える……って、なんだ??
まさか……データを消して、またイチからやり直すつもりなのか!!?!
数ヵ月の蓄積を捨て、フリダシに戻ってプレイしようとするその気概に俺は感銘を受けた。
「ま、マジかよ……。ここまで遊んだデータを消すとは!! その意気やヨシッ!!!」
するとたっちー先生、怪訝な表情で「はあ??」と言ったあと、若干笑い含みの声でつぎのように述べたではないか。
「何言ってんねんwww 3ヵ月以上も続けたデータを消すわけないやろ!!ww 消すのは、“地形”や。島クリエイターを使って一度土地をまっさらにし、完全にイチから島のレイアウトを作るんだよ!www」
たっちー先生が言ったことを、頭の中で反芻する。
(し、島クリエイターでまっさらに……?)
(土地を消す……??)
(そ、そんで……完全にイチからレイアウトする……!!?)
俺はようやく、たっちー先生がやろうとしていることの壮大さに思い至った。そ、それって……まさか……ッ!!!
「島を作り直すのか!!!! それはまさに、神の所業ではないか!!!!」
たっちー先生、鼻息荒く「ふんっ!」とドヤった。
「せや!!! 時間はかかりそうだけど、キチンと設計図から作るで!! 数週間……いや、数ヵ月がかりの大工事や!!!」
そして……。
あれから3ヵ月。先ほど、たっちー先生から以下のようなメッセージが届いた。
「おい!!! まだまだ開発途中だけど、島の見学に来てもらっていいで!! 我ながら……いい感じになってきたので!!!」
この誘いに乗ってたっちー先生のとみおか島を見学したことで、当日記の第2章とも言える“ルナステラ島、完全開拓日誌”が始まることになるのだ。
まずは次回……たっちー先生の島を紹介します!
大塚角満の『あつ森』おもしろガイドも更新中
大塚 角満
1971年9月17日生まれ。元週刊ファミ通副編集長、ファミ通コンテンツ企画編集部編集長。在職中からゲームエッセイを精力的に執筆する“サラリーマン作家”として活動し、2017年に独立。現在、ファミ通Appにて“大塚角満の熱血パズドラ部!”、ゲームエッセイブログ“角満GAMES”など複数の連載をこなしつつ、ゲームのシナリオや世界観設定も担当している。著書に『逆鱗日和』シリーズ、『熱血パズドラ部』シリーズ、『折れてたまるか!』シリーズなど多数。株式会社アクアミュール代表。
『あつまれ どうぶつの森』公式サイト:
https://www.nintendo.co.jp/switch/acbaa/index.html
※ゲーム画面はNintendo Swicthソフト『あつまれ どうぶつの森』のものです。
© 2020 Nintendo
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