By まつがん
「最強戦略!!ドラリンパック」に収録される新カード、《龍世界 ~龍の降臨する地~》。このカードを使ってどんなデッキを組むべきか。
安直ではあるものの、やはりこのカードとセットで使うのが王道と言えるだろう。
そう、言わずもがな《竜のフレア・エッグ》だ。
「同じ役割のカードが8枚揃うとコンセプトになる」というのが私の持論である。《竜のフレア・エッグ》はそれ単体でコンセプトとするにはあまりにも脆すぎた。しかしほぼ上位互換である《龍世界 ~龍の降臨する地~》が登場した今ならば、《龍世界 ~龍の降臨する地~》を引かなかったときの5~8枚目としての役割をこなせるだろう。
だとしても、《龍世界 ~龍の降臨する地~》や《竜のフレア・エッグ》からどんなドラゴンを出せばいいのだろうか?
となればここはツインパクト・ダイナボルト、キング・フェスティバルという流れに従い、最新弾のキングマスターである《爆龍皇 ダイナボルト》を出すしかないだろう。
さて、《龍世界 ~龍の降臨する地~》と《竜のフレア・エッグ》を使って《爆龍皇 ダイナボルト》を出す……ここまではいい。問題は、狙ったドラゴンをどうやって出すのかだ。
現代デュエマの速度を考えると、大型ドラゴンを降臨させてゲームに勝てるのは4ターン目までになるだろう。だが4ターン目に狙ったドラゴンを降臨させるためには、3ターン目は《龍世界 ~龍の降臨する地~》や《竜のフレア・エッグ》を設置するターンだから、2ターン目までに仕込みをする必要がある。
そして2ターン目に仕込みをしたとしても3ターン目の通常ドローがあるから、2マナ以下で山札の2枚目にドラゴンを仕込めるカードが求められるわけだ。
さて、そんなカードがはたして存在するのだろうか?
あった。ダッカルパラノーマルなどで活躍している《ブレイン・ストーム》だ。
2ターン目《ブレイン・ストーム》で山札の2枚目に《爆龍皇 ダイナボルト》を仕込み、3ターン目に《龍世界 ~龍の降臨する地~》か《竜のフレア・エッグ》を設置する。こうすれば4ターン目に確定で《爆龍皇 ダイナボルト》を爆誕させることができる。
しかし、現状このデッキはそもそもドラゴンを爆誕させない限り無抵抗でボコボコにされるだけの殴りがいのある無なので、4枚だけの《ブレイン・ストーム》にすべてを託すわけにはいかない。
したがって、《ブレイン・ストーム》にも必要なのだ。5~8枚目となる代替品が。
だがここで《ブレイン・ストーム》の代替品とは、「2ターン目に山札の上から2番目を仕込めるカード」ということになる。そんな都合の良いカードが……?
あった。《電磁封魔ロッキオ》や《アクア・リアクター》ならば、2ターン目に山札の上から2番目に干渉することができる。
しかしこれらのカードは同時に問題を抱えてもいた。まず《電磁封魔ロッキオ》は、仮にトップ2枚に出したいドラゴンがいない場合でもその2枚は順番はともかくトップとして受け入れなければならないので、裏目が発生してしまう。
そして《アクア・リアクター》も手札に出したいドラゴンが必要になってくる上に、手札を減らしてしまうので最終的な《爆龍皇 ダイナボルト》の出力が下がって本末転倒という事態になってしまうのだ。
といって、これらの他に《ブレイン・ストーム》の代替となりえるカードはさすがに既存のカードでは存在するはずもない。ここはデメリットを我慢してどちらかを採用するしかないのか……。
と、そう思っていた。だが、ドラリンパックは用意してくれていたのだ。
《ブレイン・ストーム》の代替となる、《龍世界 ~龍の降臨する地~》の相棒を。
《カシス・オレンジ/♥応援してくれるみんなが元気をくれ~る》。このカードは《マーシャル・クイーン》をはじめとするスプラッシュ・クイーン界の革命児とだけ思われているかもしれないが、単純なカードスペックで見てもかなり優秀である。
なにせ《電磁封魔ロッキオ》と違い、トップ2枚が気に入らなければボトムに送ってしまえばいいからだ。
もちろんその後に残るのはランダムな山札なのでそうなると4ターン目のドラゴン降臨がかなわず、無が訪れることになるかもしれない。しかし人はいつか必ず死ぬのだから一足早く無になっても母なる大宇宙の歴史という尺度で見れば大したことはない。つまり無は救済なのである (?)。
それに《カシス・オレンジ/♥応援してくれるみんなが元気をくれ~る》はツインパクトなので《龍装艦 チェンジザ/六奇怪の四 ~土を割る逆瀧~》との相性が良いということもこのカードの採用を肯定する材料となる。
というわけで、できあがったのがこちらの「龍世界ダイナボルト」だ!
『龍世界ダイナボルト』
《カシス・オレンジ/♥応援してくれるみんなが元気をくれ~る》 | |
4 | 《ブレイン・ストーム》 |
《竜のフレア・エッグ》 | |
4 | 《龍世界 ~龍の降臨する地~》 |
《ボルシャック・ドラゴン/決闘者・チャージャー》 | |
4 | 《ドラゴンズ・サイン》 |
4 | 《電龍 ヴェヴェロキラー》 |
4 | 《龍装の調べ 初不/ホーリー・スパーク》 |
4 | 《龍装艦 チェンジザ/六奇怪の四 ~土を割る逆瀧~》 |
4 | 《爆龍皇 ダイナボルト》 |
……と、これだけで終わってしまうとツインパクト・ダイナボルトやキング・フェスティバルと比べてあまりデッキの変わり映えがしないので、今回はキングマスターにちなんだもう一つのアイデアにも挑戦してみることにしよう。
すなわち、十王篇のキングマスターには《爆龍皇 ダイナボルト》以外にもドラゴンが存在する。それらを《龍世界 ~龍の降臨する地~》や《竜のフレア・エッグ》で出すデッキが組めないだろうか?
《勝熱英雄 モモキング》と《大樹王 ギガンディダノス》。とりわけ《大樹王 ギガンディダノス》は4ターン目に降臨したなら相手を絶望させるに足るスペックである。
そうなるとデッキのベースは火+自然か火+闇という組み合わせになるわけだが、ここでも狙ったドラゴンをどうやって出すのかという問題が再び浮上する。はたして自然か闇で《ブレイン・ストーム》の代わりを果たせそうなギミックが存在するのだろうか。
そこでたどりついたのが《天体かんそ君》だ。
《天体かんそ君》は2ターン目に出ないじゃねーかと思われるかもしれないが、2ターン目に《タイク・タイソンズ》か《ボーボボ・ボーボ坊》を出しておけば、3ターン目に《龍世界 ~龍の降臨する地~》設置からJチェンジ《天体かんそ君》でトップを仕込むというアクロバティックな荒業が可能なのである。
というわけで、できあがったのがこちらの「龍世界モモキンディダノス」だ!
『龍世界モモキンディダノス』
《ガガガン・ジョーカーズ》 | |
4 | 《タイク・タイソンズ》 |
《ボーボボ・ボーボ坊》 | |
4 | 《龍世界 ~龍の降臨する地~》 |
《竜のフレア・エッグ》 | |
4 | 《天体かんそ君》 |
4 | 《龍装車 マグマジゴク /地獄スクラッパー》 |
4 | 《勝熱英雄 モモキング》 |
4 | 《偽りの王 ヴィルヘルム》 |
4 | 《大樹王 ギガンディダノス》 |
なお、新カード紹介後の回で恒例となっている対戦動画だが、現下の情勢では撮影が難しいため、今回もなしである。ご了承いただけると幸いだ。
さて、いかがだっただろうか。
《龍世界 ~龍の降臨する地~》が収録されている「最強戦略!!ドラリンパック」は、7月18日(土) に発売予定だ。
また、コロコロコミック8月号ではデュエル・マスターズの原作コミックが読めるほか、デュエマに関する激アツな最新情報も色々と掲載されているので、ぜひとも手に取ってみていただきたい。
ではまた次回!
ライター:まつがん
フリーライター。クソデッキビルダー。
論理的な発想でカード同士にシナジーを見出すのだが、途中で飛躍して明後日の方向に行くことを得意とする。
オリジナルデッキでメタゲームに風穴を開けるべく日夜チャレンジを続けている(が、上記のような理由で大体失敗する)。
デュエマ妄想構築録vol.23バックナンバー |
|
デュエマ妄想構築録 vol.23-1 ~ハイランダーで遊ぼう!(前編)~ | |
デュエマ妄想構築録vol.24バックナンバー | |
デュエマ妄想構築録 vol.24-1 ~生かせW・マジボンバー!ツインパクト・ダイナボルト!!~ | |
デュエマ妄想構築録 vol.24-2 ~連鎖を止めるな!キング・フェスティバル!!~ | |
デュエマ妄想構築録 vol.24-3 ~ドラゴンがダイナミック降臨!?《龍世界 ~龍の降臨する地~》登場!~ |