どう個性を出すのか?
『マインクラフト ダンジョンズ』のような“ハック&スラッシュ”と呼ばれるゲームは、ほぼ100%、キャラクターの個性を際立たせるために“職業”もしくは“ジョブ”(同じか)、または“クラス”なんていうカテゴリーが設定されている。
いや、これはハクスラに限らず、RPGだろうがアクションRPGだろうが、キャラクターの成長がともなうゲームはたいがいそうなってるんだよな。
たとえば、ダメージも顧みずに敵陣に突っ込み、近接攻撃で活路を開く脳筋タイプ(戦士とかバーバリアンのようなクラス)、遠距離から弓や罠で攻撃するハンター系、補助一辺倒の回復役、一撃必殺の魔法を放つ魔法使い……などなど。ジョブやクラスがあることで使用しているキャラの住み分けができ、マルチプレイ時にも立ち回りがしやすくなったりする。
そんな中、我らが『マインクラフト ダンジョンズ』はどうなのか? ジャンル的にはバリバリのハック&スラッシュなので、当たり前のようにクラス分けがなされているんだろうな……と思ってしまうところである。
ところが……。
なんとこのゲーム、ジョブやクラスのようなカテゴリー分けが存在しない。洋の東西を問わずさまざまなハクスラを遊んできた俺も、さすがに驚いたわ。
「えええ!? 職業分けもなく、どうやってキャラの個性を引き出すの!!?」
ってな。
でも。
そこはさすがの『マインクラフト』。ナットクできるだけの“答え”が、キチンと用意されていたのだよ。
個性は“武器”で出せばいい!
『マインクラフト ダンジョンズ』を遊んでいると、さまざまなパターンで武器や防具、魔法に相当するアーティファクトを手に入れることができる。
たとえば、ダンジョン内の宝箱から出てきたり。
ストーリーを進めると拠点に出店される“鍛冶屋”で、エメラルドと引き換えに手に入れたり。
(……ランダム抽選で何が手に入るのかわからないので、過度な期待をしてはいけないw)
また、ミッションクリアー時の報酬としても、けっこういいものがもらえるたりする。
この、無数にアイテムが手に入ってウハウハさせられる感覚が、いかにもハック&スラッシュなんだよなあwww
さて、ここで注目してもらいたいのが“武器”だ。武器は、剣、斧、グレイブ(長い槍)、鎌、ハンマー……などなどいくつものカテゴリーがあり、それぞれが違う挙動(攻撃範囲やスピードなど)で攻撃をくり出す仕組みになっている。
たとえば剣は、2回振り回したのちに突きを一閃。
斧は3撃目に回転攻撃を放つ。
ハンマーは、動きがトロくて攻撃範囲も狭いけど、1発が重い。
そしてグレイブは、やたらと攻撃範囲が広いのでまとめてモブを叩くのに有効……。
その武器がどんな特性を持っているのかは、装備画面で確認できる。
武器の説明とともに、“パワー”、“スピード”、“範囲”のグラフを見れば、どのような特徴を持っているのかがザックリとわかる仕組みだ。
そう、じつは『マインクラフト ダンジョンズ』は、この特徴的な挙動をする武器種の中から“どれを装備するか”によって、キャラクターのアイデンティティを引き出している。しかも、武具にはそれぞれエンチャント(ランダムでついている魔法効果)で個性を上乗せできるので、プレイヤーごとにぜんぜん違う立ち回りができるようになる……ってわけだ。
ジョブなどいらぬ!
この仕様、何かに似てるなぁ……と考えていたんだけど、すぐに「あ!!」と思ったよ。
「これ……『モンスターハンター』シリーズの武器種の扱いと似ているんだ!」
ってね。『モンハン』も職業は設定されていないけど、持つ武器種によってまったく違う立ち回りができる。あの感覚と、じつに似通っているんだよなー。
なので、
「ジョブとかクラスがないと、みんなな同じような動きになりそうでなぁ……」
とプレイに二の足を踏んでいる方がいたら、「そこは安心して!」と言いたい。そんなの、まったく気にならないのでwww
というわけで、ボチボチ基礎的なことは書き尽くした気がするので……次回以降は自由に書きまくろうかなーと!!
大塚 角満
1971年9月17日生まれ。元週刊ファミ通副編集長、ファミ通コンテンツ企画編集部編集長。在職中からゲームエッセイを精力的に執筆する“サラリーマン作家”として活動し、2017年に独立。現在、ファミ通Appにて“大塚角満の熱血パズドラ部!”、ゲームエッセイブログ“角満GAMES”など複数の連載をこなしつつ、ゲームのシナリオや世界観設定も担当している。著書に『逆鱗日和』シリーズ、『熱血パズドラ部』シリーズ、『折れてたまるか!』シリーズなど多数。株式会社アクアミュール代表。
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