By ドブフクロウ
みなさんこんにちは。MtGライターのドブフクロウです。
テレビをつけてもネットを見てもなんだか不安を煽られるようなニュースがたくさん流れていますが、みなさんいかがお過ごしでしょうか? 外出も控えねばならず、家で過ごさなければならない……そんな緊急時だからこそ、楽しいコンテンツに触れて明るく乗り切っていきたいものです。
おあつらえ向きなことに、現在雑誌1冊をまるごと無料で公開している編集部があるんだとか。超人気連載漫画やおもしろい記事が多数。ここでしか読めないコンテンツも盛りだくさんなので、これは読むっきゃありませんね(ダイマ)。
さて。新型コロナウイルス感染症の影響はマジック界にも影響を与えており、世界各国でオフライントーナメントが開催を見合わせています(※参考/リンク先は外部サイト)。とはいえ、マジックは必ずしもオフラインでないとできないというわけでもありません。むしろこんなときだからこそ、ネットの世界では各国の強豪たちが創意工夫を凝らしたデッキを回しているようです。
そんなわけで、今回もオンライントーナメントの結果からおもしろいデッキリストを見ていきたいと思います。
Magic Online ショーケースチャレンジ(スタンダード)
『テーロス還魂記』リリース以降、スタンダードでは白青コントロールや赤単アグロが幅を利かせており、他のデッキは二番手に付けるような情勢が続いていました。
しかし、そんな環境も徐々に変化を迎えているようです。現在ではジャンドサクリファイスをはじめ、以前のスタンダード環境でも上位に君臨していたデッキが新しい環境に適応した構築に洗練され、スタンダードはまさに何が勝ってもおかしくないような戦乱の時代に突入しています。
そんな激動の中では、過去のスタンダードには類を見なかった全く新しいデッキも活躍し始めているようです。そこで、今回は現在のスタンダード環境における新たなトップメタと目される、ティムールアドベンチャーのリストを見ていきましょう!
ティムールアドベンチャー(使用者:Lacriaturabb選手) | |
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枚数 | カード名(メインボード) |
4 | 《繁殖池》 |
6 | 《森》 |
4 | 《島》 |
2 | 《山》 |
2 | 《蒸気孔》 |
4 | 《踏み鳴らされる地》 |
1 | 《奔放の神殿》 |
3 | 《天啓の神殿》 |
1 | 《神秘の神殿》 |
4 | 《豆の木の巨人》 |
4 | 《砕骨の巨人》 |
4 | 《厚かましい借り手》 |
4 | 《エッジウォールの亭主》 |
4 | 《願いのフェイ》 |
4 | 《恋煩いの野獣》 |
1 | 《世界を揺るがす者、ニッサ》 |
3 | 《僻境への脱出》 |
1 | 《成長のらせん》 |
4 | 《幸運のクローバー》 |
枚数 | カード名(サイドボード) |
1 | 《僻境への脱出》 |
3 | 《霊気の疾風》 |
1 | 《目覚めた猛火、チャンドラ》 |
1 | 《初子さらい》 |
1 | 《軽蔑的な一撃》 |
1 | 《ドムリの待ち伏せ》 |
1 | 《発展+発破》 |
1 | 《投げ飛ばし》 |
1 | 《集団強制》 |
1 | 《神秘の撤回》 |
1 | 《自然への回帰》 |
1 | 《影槍》 |
1 | 《嵐の怒り》 |
現在、凄まじい勢いで勢力を伸ばしているデッキがこの「ティムールアドベンチャー」です。
スタンダードでは白青コントロールのようなデッキが流行ったことで、ゲームスピードがやや遅めのミッドレンジデッキはやや苦戦を強いられていました。ミッドレンジデッキは攻撃と防御をバランス良くこなすデッキなのですが、その分環境で秀でたデッキとなるのが難しいことが多く、中途半端なスピード感で勝負を挑むと、より重めのカードが多く入った(≒カード1枚1枚の強さがより強い)コントロールデッキに返り討ちにあってしまうのです。
しかし、そうしたメタゲームがさらに動き、継戦能力を高めたミッドレンジデッキが勝ち組に台頭するようになりました。このティムールアドベンチャーはまさにそうした戦略を実現するベストプラクティスの一つで、対処されにくい2マナのパーマネントである《幸運のクローバー》によってアドバンテージを得る挙動が強力なデッキです。
もちろんデッキには強力な出来事クリーチャーが多数搭載されており、《幸運のクローバー》のポテンシャルを活かしやすい構成になっています。特に《願いのフェイ》はこの連載でも(筆者が好きなタイプのカードなので)何度も取り上げてきましたが、サイドボードに散りばめられた数々の解答を導き出すことのできるカードで、そのサーチ能力によって様々なマッチアップを優位に進められます。
また、《砕骨の巨人》や《豆の木の巨人》によるアドバンテージも馬鹿になりません。盤面でも優位を取りやすく、《幸運のクローバー》があればカードアドバンテージに直結した動きが可能となるこれらのカードも、このデッキを一線級たらしめる重要なカードです。
スタンダードではしばらく大きなトーナメントがありませんでしたが、メタゲームは日に日に進化を遂げています。もしかすると来週にはこのティムールアドベンチャーを狩るためのデッキが台頭し、勢力図が塗り替わっているかもしれません。
なかなか外出ができない状況ではありますが、、MTGアリーナやMagic Onlineから、群雄割拠のスタンダード環境へと飛び込んでみてはいかがでしょうか?
ライター:ドブフクロウ
青春時代のほぼ全てをテキストサイトやゲーム系サイトを徘徊することに費やしていた根暗ライター。人間としての軽薄さに定評があり、親しい間柄では「空っぽ」というあだ名で呼ばれることもある。
MtGプレイヤーとしての腕前は自他ともに認めるヘッポコだが、青春時代に (いろいろなものを犠牲にして) 培ったMtG知識量は他の追随を許さない。
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